カズレーザー 5年後には“完全自動運転”が実現?日本のAI開発のパイオニアが挑む、交通事故を減らすための最新システムとは
2025.4.30 10:15
カズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』29日に放送された。今回は『最高のGWにするため!知らなきゃ損する交通事故&渋滞の最新科学SP』をメインテーマに放送。『完全自動運転を実現!?最新AIシステム “End-to End”』の講義では、チューリング株式会社の代表取締役、山本一成氏が登壇した。プロの棋士たちの研究にも使用される将棋AI『PONANZA(ポナンザ)』を開発するなど、日本のAI開発のパイオニア的存在である山本氏が現在挑んでいる事業は車の完全自動運転。今回はAIと自動運転について最新の取り組みが紹介された。
山本氏はまず、自動運転に関した最新の情報を共有。2018年にアメリカで開始された世界初の自動運転タクシー『Waymo(ウェイモ)』は、今年で導入8年目となり、現在はアメリカの4つの都市で24時間365日利用可能。専用アプリで目的地を入力すると現在地にタクシーがやってきて、ドライバーのいない車内に乗り込むと、自動で目的地まで連れて行ってくれる。また自動運転車を作るテスラの工場では、完成した車が自動で出荷スペースまで移動し、無人でもきれいに整列。将来的には、自宅への納車まで無人で行えるようになる可能性もあるとのこと。
テスラ社が「自動運転車は人間が運転する車と比べて5倍以上安全」というデータを報告し、各国でも開発の進む自動運転技術だが、山本氏いわく、日本はアメリカや中国に比べ、少なくとも2年以上は遅れをとっているという。しかし、「一つポイントとしては、完全自動運転はまだ人類は誰も作ってない」と続ける。ウェイモやテスラでも、完全自動運転はまだ実現できていないと言い、また現在の自動運転システムには大きな弱点があるという。それが“ルールベース”と呼ばれる、自動運転車のAIに人間が様々な交通ルールをプログラミングするシステムだ。無限のパターンがある実際の道路では、プログラムされていない事態に対応できず、システムがフリーズしてしまう可能性があると話す。