カズレーザー 子どもに「なんでできないの?」はNG…学習効果は2倍!?やる気を引き出す“メタ認知”とは
2025.7.30 10:15
カズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』が29日に放送された。『子育ての悩みを最新科学で解決SP』というテーマであった今回。『東大合格者も実践!?学力を爆上げする最新科学』という講義では、スタンフォードオンラインハイスクール校長の星友啓氏が、子どものやる気を引き出し、勉強の学習効果を上げるうえで大事な要素と、そのために望ましい親の子どもへの接し方について解説した。
星氏は勉強をするうえで最も大事なものとして“メタ認知”という要素を挙げる。端的にいえば「何がわかっていないかを理解すること」だといい、自分の勉強の得意不得意の発見や、勉強法の確立にも重要であるとのこと。実際、自分で勉強ができると思っている生徒よりも、足りない点を自覚している生徒の方が、成績が高い傾向があるとのこと。メタ認知を高めることで学習効果は約2倍になるという調査結果もあるという。
メタ認知を高めるには、まず自分の分からないところを把握することが大事であるというが、子どもを持つゲスト出演者たちからは「何がわかってないか、わかっていない」「何がわかってないかわかる段階までたどり着けない」「“これがわからない。どうしたらいい?”と言われて、どう答えたらいい?」といった声が。
星氏は何か壁にぶつかった際、どうすれば分かるようになるか、考えることが大事と話す。そのために親の子どもへの接し方が重要といい、「なんでできないの?」や「なんでわからないの?」といった対応はNG。星氏は「一番いいなって思うのはですね、“わからないことがあるんだね。じゃあ、学ぶチャンスだね”っていう、“わかってないっていうことがチャンスなんだ”っていうことを植え付けていくことが非常に大事」と続けた。人間は、できないところを発見した時ほど、記憶が定着しやすくなるといい、「逆にチャンスだよ」と伝えることで、その言葉が脳のやる気スイッチを押すのだそう。

星氏はさらに、子どものやる気の出し方についても解説。それは、SDT(Self-determination theory、セルフ・ディターミネーション・セオリー)理論、または自己決定理論という。勉強を自分からやる気にさせるには、自分で何かを選択しているという意識、内発的やる気が重要と語る。人間の心は、自分の意思で行動を決定していると思いたい傾向があるといい、この自分で決定したという感覚、それに加えて行動によって他者と繋がれる感覚、目標に届いた達成感も満たしてあげることで、子どものやる気を引き出せるとした。
しかし、どうしてもやる気を出せない時もある。星氏は宿題などは、やらなければならないが、やらされている感覚があるため、やる気につながらないという。こういった場合は、「国語と算数、両方宿題あったらどっちを先にやる?」のように、子どもに自己決定の機会を少しでも与えてあげることが大事と語る。ほかにも「どこでやる?」「どの時間でやる?」など、取り組むうえで子どもが自分で選べる要素を増やしてあげるようなサポートが重要とのこと。
さらに星氏は褒め方にも注意が必要だと言う。結果だけを褒めるのはよくないといい、例えば子どもがテストで100点を取った際、100点を取れた結果自体を褒めてしまうと、簡単なことにしかやる気が出なくなることもあるため、その結果に至ったプロセスを褒めることが理想的と付け加えた。
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