カズレーザー 5年後には“完全自動運転”が実現?日本のAI開発のパイオニアが挑む、交通事故を減らすための最新システムとは

2025.4.30 10:15

そんな問題を解決すべく山本氏が開発しているというのが“End-to-Endシステム”を利用した完全自動運転。直訳通り“端から端まで”をAIが担うシステムで、人間の脳神経回路のようなニューラルネットワークを持つAIが、プロのドライバーの膨大な運転データを見て知識や判断力そのものを丸ごと学習していくという。歩行者や車、信号など、その瞬間に起きていることをAI自身に言語化させることで運転はメキメキと上達し、AIが自ら考えることで“想定外でフリーズ” “決められた道しか走れない”といった欠点を克服しようとしている。

しかし欠点もあるようで、山本氏は「最初はあまり頭が良くない」と話す。人間が直接プログラムしない代わりに、AI自身が学ぶ必要があるため、人間の赤ちゃんが何も知らないように最初は何もわかっていない状態からスタート。そのため安全に運転できるレベルになるまでは時間がかかるという。ただし、継続的に学習を重ねることで指数的に力が上昇し、一度人間レベルに到達できれば、その後は急速な勢いで進化するのだという。現在山本氏らは今年の12月末をめどに、人間のハンドル管理なしで30分東京都内を走行させることを目標にしており、その際にはルールベースの知能を超えると予想している。

カズレーザーは昨今の交通事故を取り巻く状況に触れ、「免許取りたてで調子乗ったやつがアクセルをガーって踏んだ時に“止めろ”っていうAIがあれば、止める人はめちゃめちゃ増えるはず」「AIが必要なところってそんなところだと思うんですよ。ムチャな運転をさせないだとか」とコメント。加えて「お年寄りが間違って、アクセルを踏み間違えて事故を起こしても、お年寄りは踏み間違えたんじゃなくて、車が故障したって自分で言うんですよ。認知能力が違うから。それがAIは絶対起こらないわけです」と、今後の技術開発に期待する。

山本氏は事故が起きてしまった際の責任問題など、技術以外にも考える必要のある問題はあるとしつつ、「私の見立てでは2030年には、人類は完全自動運転、あるいはそれに近いものを作ると思っています」と自身の予測を共有。5年後ということで、カズレーザーも「ぜひ実現してほしいなと思いますね」と、近い将来への期待を込めたコメントを残した。

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写真提供:(C)日テレ

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