「なくなったってことはあったってこと」玄一の優しい言葉が居場所のない人々に響いていく『ぼくたちん家』第4話
11月2日に日本テレビ系日曜ドラマ『ぼくたちん家』第4話が放送された。主演を務める及川光博が、21年ぶりに連続ドラマの主演を務める本作。現代の様々な偏見の中で生きる“社会の隅っこ”にいる人々が、愛と自由と居場所を求めて、明るくたくましく生き抜く姿を描く完全オリジナルストーリー。恋も人生も、ままならない。でもそれでも人は、誰かと関わってしまう。社会の隅っこでつながった、3人の生活。笑って、泣いて、笑っちゃう、奇妙なホーム&ラブコメディ。
(※以下、ネタバレを含みます)
「好きなんです!」―。心優しきゲイのおじさん波多野玄一(及川光博)は、好きになってしまった中学校教師・作田索(手越祐也)に思いを告白。今まで索にいろいろおせっかいを焼いていたのは、索のことが好きだから…。素直な気持ちを伝えるものの、その気のない索に「そんなことより、今はほたるさんのことですよ」とスルー。事実を黙認していたアパートの大家・井の頭(坂井真紀)のことも「共犯ですよ」と非難。しかし楽天的な井の頭は「ほたるちゃんのためにがんばるぞ~!」と特に気に留めない様子。玄一は、もう親子の契約しちゃったし、今さら撤回できないし……と頭を抱える。

翌日、ほたる(白鳥玉季)から3000万円の在りかを聞き出そうと躍起になるほたるのロクデナシな実父・仁(光石研)が、中学校にまで押しかけてきて、索が慌てて応対。「娘に会いに来たんですよ。悪いですか?」と開き直る仁。索が「通報します?他人が親のフリしてるって」と探りを入れると、仁は「するわけないでしょ。だって、あの人捕まっちゃったら、俺がほたるの面倒みなきゃいけないでしょ」。仁の興味がお金にしかないと分かった索はムカついて、「もう来ないでもらえますか?」と仁を追い返す。

そんな中、ほたる宛てに手紙が届く。手紙を読んだほたるは、玄一の部屋に隠していた3000万円入りのスーツケースを持ってアパートを出るが、その直後、仁に連れ去られてしまう。目撃していた井の頭から事件を聞いた玄一と索。すると玄一のポストには、ほたる宛ての手紙が入っていた。ほたるが家を出る前に入れていたのだった。そこには「お金を持ってきて」と書かれており、差出人はほたるの母・ともえ(麻生久美子)だった。父親の偽手紙を疑う索は、待ち合わせ場所に指定されているレイクサイドカフェに、玄一と共に向かうことに。
道中、自身の初恋について語る索。中学の先輩のヒゲを触った時に、ドキドキして恋愛感情に気づいたこと。そのヒゲをもらって、ティッシュに包んで枕元に置いて寝ていたが、ゴミだと思われて捨てられてしまったという。「それがすっごい悲しくて。証拠だったから。初恋の」「ヒゲがなくなったら、その人を好きになった自分もいなくなったような気がしたんですね」と語る索に、「でも、なくなったってことは、あったってことですからね」「その1本のヒゲも確かにあったし、その初恋も確かにあったってことですからね」と伝える玄一。その言葉に索は「はい」と笑顔でうなずくのだった。
玄一の言葉に、視聴者からは、「なんて素敵な言葉」「いつも玄一には反抗的な索の心に響いてる!」「こういうことさらっと言える人間になりたい」など、玄一の優しさに溢(あふ)れた言葉に感動の声が多くあがっていた。










