光石研“撮影中に差し入れがカメラ前を横切る”日本の常識では考えられないタイの撮影現場を振り返る

2025.5.19 12:10
光石研の写真

俳優として活躍する光石研(63)が、17日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』に出演した。今回は40代のころに初めて仕事で訪れて以来、何度か映画撮影で来ているというタイを訪問。日本とは違った現場の空気を懐かしみながら、思い出をたどった。

初めてタイに訪れたのは、現地の監督が撮影する映画『インビジブル・ウェーブ』(2007)に出演するためだった。主演の浅野忠信とともにタイに渡ったが、当時は少しずつ仕事のオファーも増え始めていた時期で、「遊びに行くわけじゃないみたいな。ちゃんと映画に出演するんだ、そういう意気込みで行ったかもしれない」と、少し気を張っていたという。

しかし一度撮影が開始されると、タイの現場は光石が知る日本とはまるで違う環境であることに気がついたそう。撮影中にもかかわらず、フルーツの差し入れがカメラの前を通りすぎていくなど、おおらかな空気が流れていたといい、「タイの皆さんが持っている国民性みたいなものがあって、ものすごくウェルカムで迎えてくれて。こっちはブンブン肩を回して、“よーし!”って意気込んでいるのをね、楽に行こうよって、タイのスタッフが言ってくれたような」と語る。

さらに「“楽する”じゃないですけど、“楽しもうよ”っていう感じがすごい伝わったんでしょうね」と続け、仕事をする時は真剣に、しかし決して遊び心も忘れない空気感が、入れすぎていた肩の力を抜いてくれた。

光石研の写真

そうしたタイでの撮影は、新たな縁も生んだ。『インビジブル・ウェーブ』の撮影現場で働いていたタイ人スタッフからの頼みで、自主制作映画に出演することになり、数年後に再びタイを訪問。「(スタッフから)“次、私が何か撮る時はぜひ出てよ”とかって、そんなことを冗談半分で言っていたら、本当にその5年後にメールで台本が送られて来まして…」といい、ギャラなしでの主演だったが、快諾したという。

光石自身、先輩俳優たちの影響から学生などの卒業制作作品にボランティアで出演することも少なくなかったといい、特に学生主導の現場については、「(スタッフは)同級生なんですよ、皆が。それで役割を割り振っているから、小道具さんが監督に“ちょっとあんた!”って怒鳴る時もあるんですよ。プロの現場ではありえない。皆同等だから、それはそれですごい面白かったですよね」と楽し気に話した。

タイでの撮影や自主制作映画に限らず、様々なタイプの作品にチャレンジを続けてきた光石。日本から一歩外に出てみることについて、「海外で活躍するってことじゃなくて、他の国の現場っていうのは、どういうのだろうっていう好奇心がすごいある」と話す。

国内外、様々な現場を体験してきたからこそ、自分のことを「ネイティブの言葉は日本だし、アジア人はアジア人」といい、「そこの殻からは出られない」とコメント。しかしだからこそ、良い映画を日本の監督が撮り、海外に持っていくというのが一番良いと話す。「僕はそこに参加したい、参加させていただきたいっていうか、呼んでもらいたいと思ってるんですよね」といい、還暦を過ぎても現役でこれからも活動していく熱い思いを語った。

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写真提供:(C)日テレ

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