カズレーザー 学校の部活動は全て廃止すべき?民営化?生徒・教員の実情と法的問題点からその是非を徹底議論
2025.5.14 10:00
カズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』が13日に放送された。今回は『芸能人が提言!令和の新法律SP第2弾!』。いつもは専門家たちの講義を受ける側である出演者たちが、現代社会の抱える問題を解決するべくオリジナル法案を持ち寄って議論する。以前放送された第1弾では、『救急車を有料にする』、『賞味期限をなくして消費期限だけの表示に変更』などの法案が提案され、大きな反響を呼んだ。今回はおかずクラブ・オカリナが、現代の学校教育を揺るがす問題に切り込み、『部活動民営化!学校の部活動を全て廃止法』を提案した。
オカリナは昨今、中学校や高校の教員たちの労働時間が肥大化し、サービス残業が横行している事態を取り上げた。半強制的に部活動の顧問を引き受ける必要があり、教員たちの時間を圧迫していると話す。実際、日本は海外と比べても部活にかける時間が週に7時間以上とダントツで長く、それに加えて授業準備や生徒指導、モンスターペアレンツの対応までしなければならない。平均残業時間は“過労死ライン”の月80時間を大きく超える、ブラック企業さながらの過酷な労働環境で、教師を志す人は年々減少。昨年度の採用倍率は過去最低を記録した。そこでオカリナは「部活動を民営化して委託しちゃえば、先生の負担が減ると思うんですよ」と訴える。

このオカリナの提案に対してスタジオは賛成派と反対派に分かれた。賛成派のSHELLYは、「“先生になりたい”って夢を持ってる人たちが、今の先生たちの生活見て憧れるかな」、同じく賛成派の槙野智章も「先生たちにも、やっぱり自分の時間を作って、確保してあげたい」とコメントした。
一方、反対派の武藤十夢は「部活やっててよかったなって思いますし、あの時期だからこその青春って学校にある」「理不尽なことがあって、それを学生の時期に体感して、生きる術を得ていくっていうのは、すごく大事」と語った。
ここでカズレーザーは、異なる視点から反対派の意見を述べた。部活を通して上下関係などの経験を積めることにメリットはあるものの、それ以上にデメリットが多いため、部活動を廃止すること自体には賛成するとした。しかし、カズレーザーが引っ掛かったのは“部活動民営化”という言葉。「部活動は何がしかの公のものなので、民営化ってなると公的なお金が投入されると思うけど、“素人の遊びになぜ金を使ってんだ”っていうような意見をどうしても否定できなくなってしまう」と懸念を示した。
賛成は4人、反対は3人となったが、ここで専門家たちが口を開く。

まず東京学芸大学の先端教育人材育成推進機構で教授を務める岩田康之氏は、「国際的に平均をとってみても、(日本の教員が)教室の中で先生が授業をやってる時間っていうのはそんなに長くない。平均よりもやや下くらい。ところが、教室の外でさまざまな仕事をやっている。その大半が部活」と話す。また、「部活の時間がなければ、次の日の授業準備だとか、他のことができるはずなのに、部活がそこ(夕刻)にドーンと入ってる」と言い、部活動がその是非はともかく教員の時間を圧迫している事実を紹介。さらに給与面に触れ、過労死ラインに迫るほど仕事をしているにもかかわらず、時給に換算すると200~300円程度にしかならないのだという。