窪塚愛流 「悲しかったし悔しかった」二世俳優の苦悩と父親への思いを語る
2025.5.6 11:30
俳優・窪塚愛流(21)が、3日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』に出演。日曜劇場での演技から認知度が急上昇中の窪塚が東京都の離島、小笠原諸島を訪れ、これまでの挑戦の日々と、ひそかに抱えていた悩みについて語った。
2018年に公開された映画『泣き虫しょったんの奇跡』で、当時15歳で俳優としてデビューした窪塚。昨年には舞台への初挑戦も果たし、ドラマ以外でも役者としての活動の幅を広げている。芸能界を目指したきっかけは、俳優である父親、窪塚洋介の姿に憧れたことが始まり。スタートしたばかりの自分の役者人生について聞かれると、「まだわからないことだらけですね。自分がどういう俳優かって聞かれると、自分じゃ答えられないですし、まだ形が定まってない」という。常に新しい自分に出会うことができ、刺激を受けながら成長していると話す。しかし、新たな仕事や挑戦に期待感や楽しさを感じる一方で、芝居の厳しさも感じているという。
自身のデビュー作である2018年公開の映画撮影でのことを思い出すと、「涙を流すというのはとてもできなくて」と話し始める。将棋の棋士を目指しながら、厳しい現実に打ちのめされる主人公の中学時代を演じた際、「大会で試合に負けて、トイレで一人泣きするっていうシーンで、“いざ本番よーいスタート”ってなったんですけど、なかなか気持ちが入らなくて。要はこう、トイレで座ってるんですけど、すぐ目の前にカメラがあったり、音声さんがいたり、(芝居の)世界からちょっと抜けると、そこには大勢の方々がいて、あのときは正直できないかもとも一瞬思いましたね」と言い、「自分には向いてないんじゃないか”」と、そんな考えも頭をかすめた。
さらに昨年の舞台については、「元々“舞台をやりたくない”と思ってたんですよ。生なので正直、間違いが許されないというか。ある程度自信がついてから臨みたかったんですけど…」と、キャリアの短さから弱気になっていたことを明かす。公演直前、実際に劇場に入って稽古を始めるときに「劇場に着いたときに、足がすくんじゃって、廊下で。もう立てなくなっちゃって、四つん這(ば)いになっちゃって」と、本番が近づくプレッシャーから、一時立っていることもままならなくなったそう。

舞台を終えての心境を聞かれると「やってみてものすごい自信はつきましたし。挑戦してみてよかった」と話し、「人って僕、自分がビビるぐらいのことをしないと、自分の中で大きな変化しないものがある」と、得た気づきを語る。「自信がなかったことが一番悔しかったことだった」と言い、舞台への挑戦が俳優として新たなステップへ進むきっかけになった。