【独自取材】映画出演が相次ぐ窪塚愛流「竹内涼真さんが弓を射るシーンを見て……」
2024.2.2 12:15ドラマや映画の出演が相次ぎ、20歳の俳優として成長を続ける窪塚愛流。「よろしくお願いします」と、entax取材班に深々とおじぎをしてスタートした単独インタビューの後編では、公開中の『劇場版 君と世界が終わる日にFINAL』で共演する竹内涼真や吉田鋼太郎、高橋文哉らとのエピソードから今年の抱負まで聞いた。
【キャラクター紹介】
藤丸礼司(窪塚愛流)は、ユートピアと呼ばれる希望の都市にある超高層タワーの地下街の住人。家族の分の食料を調達するべく外の世界へ出るため、ゴーレムに対抗できるワクチンを求めている。娘のミライを救出したい間宮響(竹内涼真)らと共に、ユートピア内への潜入を目指す。
日本テレビ×Huluによる共同製作の連続ドラマ『君と世界が終わる日に』。ゾンビ化したゴーレムと戦う極限のサバイバルアクションと、愛する者同士のきずなを描いたシリーズはSeason4まで続き、今回初の映画化。『劇場版 君と世界が終わる日にFINAL』は全国公開中。
(前後編の後編/前編はこちらから)
■「竹内涼真さんは太陽のような存在」
――主演の間宮響役、竹内涼真さんは座長としてどんな存在でしたか?
窪塚 やはり自分が高校生の頃テレビの画面越しに見ていた方なので、“生”の間宮響が弓を射る姿を見ると最初はファンの1人の気持ちというか……ハンカチを握りしめて「キャー!」って叫ぶような感覚でした(笑)。でも、同じ作品をつくる立場に立たせていただいたからには、竹内涼真さんの芝居に対する姿勢や「いいな」と思ったところは盗ませていただきたいと思っていました。
竹内さんは太陽のような存在でいつもみんなを照らしてくれるんです。竹内さんがいるからこそみんなが普段の芝居ができるというか……竹内さんに常に照らされていたという気がします。その所作一つひとつに憧れる部分がありましたし、俳優としても、人間としても、座長としても学ばせていただく場面が絶えなかったです。
――具体的に竹内さんのここがすごかった、というところがあったら教えてください。
窪塚 自分は現場にいる時にまだ自分の役で精一杯で他のことまで見る余裕がなく、(主演だったとしても)周りの雰囲気を見て活気づける、というところまではできていないんです。何ならシャイな部分が全面に出てしまい、本当は周囲を盛り上げたりしたいけど、会話に乗ってくれなかったらどうしよう、とか考えてしまいます。でも竹内さんは、自分がしたくてもできないことを自然体で行っていて。竹内さんが一声かけるとみんなが一団となって「よっしゃ、やるぞ!」という、試合前の運動部員みたいな雰囲気になるんです。あの空気感をつくれるような俳優になりたいと思います。
■初共演の吉田鋼太郎に対するセリフは全部暴言!
――吉田鋼太郎さん演じる西条玄に対峙したときに、暴言を吐くシーンが憎らしくて印象に残りました。どんな思いでのセリフでしたか?
窪塚 あのセリフをぶつける相手が吉田鋼太郎さんとは、ですよね。鋼太郎さんとは初対面にして初共演で、しかもぶつけるセリフが全部暴言!なので撮影前に超絶深いお辞儀をして「よろしくお願いします」と言いました。きちんとあいさつをしてコミュニケーションを交わした上だったので、本気でぶつかることができたと思います。
あそこまで人に対して暴言を吐くという役は初めてだったし、普段の自分も絶対しないことですが、藤丸礼司が欲望に貪欲になる背景は「おそらくこうだったんじゃないかな」と監督から聞いていたので、自分なりにさらに考えてました。例えば食事も三食満足には食べられてなかったんだろうな、お風呂も入れてないんだろうな、とか。細かいところまで藤丸に寄り添っていくと、その原因をつくった西条玄(吉田鋼太郎)に対して「こいつ……こいつが藤丸や地下の人たちの気持ちを踏みにじってるんだな」と、自然と憎しみが湧いてきたところはあります。
■高橋文哉と板垣李光人の会話に混ざりたくて……
――劇場版からの新キャストとして高橋文哉さんや板垣李光人さん、橘優輝さんら同世代の俳優さんもいらっしゃいました。皆さんの印象はいかがでしたか?
窪塚 僕は皆さん初共演でしたが、高橋文哉さんと板垣李光人さんは仲がいいんですよね。僕もそこに混ざりたくて、さりげなく2人の隣にいて「そうなんですね」って会話に入ったりしていました。同世代でライバルという部分はありますけど、彼らの芝居や人間性が素敵だと思うので、自分から積極的に話しかけるようにはしていました。
役としての藤丸は、高橋文哉さん演じる柴崎大和に対してすごく人懐っこい。なので高橋さんの芝居を近くで見ていて、男気ある姿がかっこいいなって思っちゃったんです。悔しいけど。あのかっこいい声で「とび職なめんな!」って言うセリフがすごく好きなんですよね。
橘優輝さんは年齢が1つ上ですが、今作の松山寿人という役柄は奇抜な髪型とメイクで武器を持っていて、タトゥーも入っているし服装含めて見た目が怖いんですよね。橘さん自身ガタイもいいし。初めての共演シーンは現場も薄暗くて「ちょっと怖い人かな……」とビビリながら話しかけたんですけど、気さくに話してくれてホッとしました。橘さんは、あの役からは想像もつかないような優しさを持った方で、声のトーンとか話し方もすごく優しい。さらに役柄を突き詰めて考える姿を見て、一気に人として惚(ほ)れてしまいました。役と人間性のギャップは大きかったですね。
■今年は“窪塚愛流という俳優”をもう少し身につけたい
――2024年は今作に続き、『愛のゆくえ』(3/1公開)『ハピネス』(5/17)と、出演映画の公開が続きます。どういう一年にしたいか抱負を聞かせてください。
窪塚 今年はこれからも色んな作品の撮影が始まりますが、まずは自分に足りないもの、例えば語彙力や自分の心の引き出しをパンパンにしたいです。2024年は……(堅苦し過ぎるかな、と熟考しながら)学びを忘れず責任感を持ち、自分の良いところも悪いところも受け止め、自分にしかない芝居や言葉を身に着け、“窪塚愛流という俳優”をもう少し身につけたいです!
【窪塚 愛流(くぼづか あいる)Profile】
2003年10月3日生まれ。神奈川県出身。2018年、映画『泣き虫しょったんの奇跡』でスクリーンデビュー。近年の出演作にドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(2023年、日本テレビ)がある。現在、『劇場版 君と世界が終わる日にFINAL』が公開中。今後は映画『愛のゆくえ』(3/1公開)、初めて主演を務めた映画『ハピネス』(5/17公開)を控える。
【Information】
『劇場版 君と世界が終わる日にFINAL』
全国東宝系にて公開中
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