【独自取材】『仮面ライダーガッチャード』主演の本島純政、主人公との共通点は、あきめない心と抜けているところ!?

2023.9.10 09:30

令和仮面ライダー第5弾となるテレビ朝日系の連続ドラマ『仮面ライダーガッチャード』(毎週日曜 前9:00~)で主人公の高校2年生、一ノ瀬宝太郎を演じている本島純政(もとじまじゅんせい)。『仮面ライダー』という長い歴史のある大人気シリーズで主役を任されることになり、歓喜の気持ちとプレッシャーが同時にわき起こったという。それでも周囲からのアドバイスや指導をどんどん吸収し、日に日にたくましく変化していっている。監督から教わった演技への向き合い方や、共演者との2時間におよぶ熱い本読みなど、撮影でのエピソード、『仮面ライダーガッチャード』のみどころについて聞いた。

■台本を読んでいると「宝太郎好き!」という気持ちになる

――『仮面ライダーガッチャード』の主演が決まった時、どういった状況でお話を聞いたのでしょうか?

本島 マネージャーさんからLINEが来て、「ちょっと渡したい台本があるから事務所に来てほしい」と言われて事務所に行ったら、「事務所の会議室で待っていて」と言われたんです。それからマネージャーさんが入ってきたんですけれど、台本を持っていなくて。

「実は仮面ライダーの結果が来たんだよ」と急に言われて、毎日ドキドキしながら結果を待っていたので、「え!? 、どうなったんですか!?」と一瞬でその言葉に食いついていました。マネージャーさんが、「がんばったんだけど…」と言うから、「ダメだったのか…」とすごく悔しくて。だけど次の瞬間に「仮面ライダー主演、決定しました!」と言われたんですよ。もう舞い上がって、事務所の会議室で「よっしゃー!」って手をあげて大喜びしました(笑)。

でも喜びと同時に、はたして1年間、自分はやれるのかと心配になって。歴史のある作品だからこそ、その作品を背負うプレッシャーがものすごくのしかかってきました。

――本島さんは『仮面ライダー』シリーズの魅力は、どんなところにあると感じていますか?

本島 オーディションを受ける前に、『仮面ライダーオーズ/OOO』を全部見返したんです。子どもの頃に見ていたんですけれど、当時はちゃんとストーリーを理解していなくて。自分が想定していたはるか上の濃厚な作品でした。『仮面ライダーオーズ/OOO』は、人間の欲望がテーマで、それがどんどん広がって話が進んでいくんですけれど、雰囲気が明るいんですね。重いテーマなのに不思議とクスッと笑えるような描写が多いから年齢問わず見やすいし、だからこそ多くの人に『仮面ライダー』という作品は愛されているんだなと実感しました。

――『仮面ライダーガッチャード』はどんな作品だと思いますか?

本島 だれかの背中を押せるような作品だと思います。宝太郎はある日突然、大事件に巻き込まれて仮面ライダーの力を託されます。そして仮面ライダーになって戦っていく中で、さまざまな壁にぶつかっていくんですけれど、その壁に対してあきらめずに、乗り越えていくんですね。そういった姿を視聴者の方に見ていただけたら、“僕も宝太郎のようにがんばろう”といった気持ちになれるんじゃないか、と思っています。

© 2023 石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映

――宝太郎と本島さんの共通点はありますか?

本島 宝太郎は仮面ライダーになって壁にぶつかり乗り越えていくんですけれど、今の僕も撮影で、どんどん新しいことを学びながら壁にぶつかっていて。懸命に乗り越えていこうとしているところは、宝太郎とすごく似ていると思います。

――宝太郎は少し抜けたところがありますが、そこはあまり似ていませんか?

本島 いや、それも似ているみたいです。プロデューサーの方に「なぜ僕が仮面ライダーガッチャードの一ノ瀬宝太郎に選ばれたのでしょうか?」と聞いたら、「宝太郎の抜けているところが、本島くんと似ているからだよ」と言われたんです(笑)。

――『仮面ライダー』は子どものヒーローでもありますが、本島さんはどんな子どもだったと思いますか?

本島 小さい頃はギター大好き少年だったと思います。それこそ小学3年生の時にギターを始めたんですけれど、“こんなにおもしろいものがあるのか”と思って。1日中弾いていたから、指がボロボロになったんですけれど、それが楽しかったです。

でもすごく難しいんですよね。小さい頃って手も小さいから、弦をスムーズに押さえられないんです。でもうまく押さえられて、音が出た時の達成感がものすごくて。それが楽しくてやめられなかった記憶があります。

次第にいろいろな曲を弾けるようになってきて、母の誕生日に『Happy Birthday to You』を弾いたんです。そうしたらすごく喜んでくれて。そういった経験でギターが好きになり、夢中になっていた少年時代でした。

© 2023 石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映

■監督の言葉を通して演技の難しさと楽しさを知りました

――『仮面ライダーガッチャード』の撮影が進んでいますが、どんな雰囲気の現場だと感じていますか?

本島 初めて現場に行った時に、ていねいに一つ一つのことを説明してくださって。それがものすごく勉強になって、自分ががんばろうと思うエネルギーにもなっています。キャスト、スタッフの全員が同じ熱量を持っていて、それが『仮面ライダー』という作品を通じて視聴者の方に伝わっているからこそ、ここまで長く続くシリーズなのだと感じます。そして今回の『仮面ライダーガッチャード』も、その熱量が絶対に視聴者の方に伝わると思います。

――現場では、最初どのような説明があったのでしょうか?

本島 最初の本読みの時に、演技に対しての考え方や、撮影現場の考え方といったものを教えてくださって。特に1、2話を担当された田﨑監督に言われたのは、まず目の前に空のコップを想像する。そして台本を読むことで、どんどんそのコップに水を注いでいく。さらに撮影時に受け取る感情でどんどんそのコップで満たしていき、そしてコップからあふれ出たものが映像を通じて見る人の心に届いていくんだよ、ということでした。

僕は最初の本読みの時に、ただがむしゃらにやっていたんです。でも、そこでやり方を知ったからこそ、一話のクランクインの日は、相手の芝居を受けるということが、まだまだ少しだけですが、分かった気がしました。そして受けることに対して同時に難しさも感じて。田﨑監督の言葉を通して、演技の難しさと楽しさを知りました。

――撮影をしている中で、印象的なできごとはありましたか?

本島 黒鋼スパナ役の藤林泰也くんと結構バチバチにやり合うシーンがあるんですけれど、僕がそのシーンで悩んでいたら、藤林くんが「一緒に読み合わせしよう」と言ってくれて。「こうしたら、もっとこういう見え方になるよ」といったことを、すごく細かく教えてくれて。控室で2時間くらい読み合わせしたのかな?

だから藤林くんにはすごく感謝しています。他の共演者の皆さんも温かくて、撮影現場はみんながいいものを作ろうとして協力し合っています。

――宝太郎を温かく見守る母親、一ノ瀬珠美は南野陽子さんが演じていらっしゃいます。南野さんとはどんなお話をされていますか?

本島 南野さんは本当に優しくて、お母さんが二人いるような感覚です。現場でもお母さんがいるし、家に帰ってもお母さんがいるし、みたいな(笑)。

記者会見の日が朝から晩までのタイトなスケジュールだったので、おそらく“疲れているだろう”と察してくださったんだと思うのですが、夜、南野さんからLINEが来て。「今日の取材お疲れ様。体が疲れていると思うから、ゆっくり休んで、明日の撮影、がんばってきてね」とか、「今日の記者会見は、200点だったよ」といったLINEをくださって。すごくうれしかったです。

■厳しさは優しさがあるからこそ、愛を感じる現場です

――『仮面ライダー』の撮影は伝統的に現場が厳しいと聞きますが、その点に関してはいかがでしょうか?

本島 僕は厳しいというよりも、優しさだなと思うんです。指導するにも、ものすごく体力がいるし。監督は、監督の一言で僕のお芝居が変わることを分かっていらっしゃるので、ものすごく注意して一つ一つの物事を言ってくださっているんですね。だからこそ厳しい言葉をいただくこともあるんですけど、それは指導していただいているがゆえの優しさであって。

たとえばアフレコの時に、僕が声を枯らすくらい全力でやっていたんです。そうしたら、「その声の使い方だと、今後俳優として持たなくなるから、もっと自分の中のいい声を探しなさい」と言っていただいて。その後は声の出し方を模索しながらのアフレコになったので、より時間をかけての収録になってしまったのですが、長い目で見てくださっているんだなと有難かったです。ものすごく愛を感じる現場だと僕は思っています。

――『仮面ライダーガッチャード』は、特にどんなところに注目して見てほしいですか?

本島 いろいろなところに注目してほしいですが、一つ言うとしたら、宝太郎のあきらめない気持ち、自分の意思を絶対貫くという気持ちです。彼はちゃんと周りの意見は取り入れるし、素直でいい子なんですよ。でも自分の根本の意思というか、自分が決めたことは変えない。

その意思が周りの錬金術師とかかわった時にどう絡まって、どういう反応を起こすのか。だんだん宝太郎に感化されて周りの人たちも変わっていったりするので、それが『仮面ライダーガッチャード』の見どころでもあるのかなと思います。

【本島純政】
2005年1月5日生まれ、東京都出身の俳優。2022年に高校生による青春恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。-卒業編2022-』(ABEMA)に出演。俳優として2023年は、8月3日に最終回を迎えたドラマ『4月の東京は…』(MBSほか)等に出演し、役者業を主軸に活動の幅を広げている。令和仮面ライダー第5弾となる『仮面ライダーガッチャード』では、変身ベルト・ガッチャ−ドライバーを託された主人公・宝太郎を演じる。

【ドラマ『仮面ライダーガッチャード』】
主人公は高校生の一ノ瀬宝太郎。錬金術師がもてる最高の技術を集めて造られた101体の「人工生命体(モンスター)ケミー」が、保管されていた「ライドケミーカード」から開放される事件が発生。宝太郎は、仮面ライダーガッチャードの変身ベルト「ガッチャードライバー」を託され、ケミーを回収する使命を与えられる。宝太郎の口グセは、「やったぜ!」「つかまえた!」などを意味する英語のスラング「ガッチャ!」。宝太郎は101体のケミーを「ガッチャ!」できるのか。

© 2023 石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映

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