小野賢章、“ハリーポッター作品”では「いよいよ最後になるかもしれない」舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』出演の決め手を語る【インタビュー】
――小野さんのこれまでのキャリアを教えてください。
4歳の時にテレビの戦隊シリーズを見ていて、母に「僕も(ヒーローに)会ってみたい」というようなことを言ったそうです。そこで実際に会えるのはどこだろうと、親が子ども劇団に入れてくれました。普通はヒーローショーとかに連れて行くと思うんですけど(笑)劇団には学校終わりに習い事をやる感覚で通っていましたね。初舞台は小学3年生の時の『少年H』。舞台美術家・妹尾河童さんによるベストセラー小説の舞台化で、演出は栗山民也さん。舞台をやるのは好きでしたが『ライオンキング』のヤングシンバ役では、稽古が厳しくてたびたび泣きましたね(笑)。また『エリザベート』の皇太子ルドルフの子ども時代の役もやりました。映画のハリー・ポッターはちょうど『エリザベート』の稽古をしている頃にオーディションの話をいただいて。
――映画の吹き替えのオーディションでどんなことをしたのか覚えていますか?
「賢者の石」のワンシーンの台詞を読みました。いざ決まった時、僕はまだハリー・ポッターのすごさを知らなかったので、へえ、そうなんだ、と冷静で。兄がハリー・ポッターの本を愛読していたこともあり、親は非常に喜んでいました。
――ハリーに関わらず、役を舞台で演じることと吹き替えで演じること、ご自身の中での違いはありますか?
舞台と吹き替えで意識的に変えようと思っていることはあまりないですね。ただ、技術的には存在していると思っています。例えば、すごく小さく台詞を喋っても声の現場の場合はマイクが拾ってくれますが、舞台の場合は客席に届けなくちゃいけないとか。そういうもの以外では、芝居のアプローチを現場によって変えるみたいなことは極力したくないと思っています。

――今回の出演を決めたきっかけは?
ラストイヤーということもあり、僕にも何かやれることがあるのかもしれないと思ったんです。これまで映画をはじめ、ゲームや様々なコンテンツでハリー・ポッターという作品に関わってきました。僕にとってこの作品でお仕事をさせていただく機会はいよいよ最後になるかもしれない。もし関われるチャンスがあるなら挑戦してみたい。そんな気持ちの変化がありました。僕の年齢も、今年の10月で劇中のハリーと同じ37歳になりますし、かなりハリーに近づいたかなと思います。
――今年は10名の俳優によるハリーが登場します。ご自身のハリーをどのように表現するか、現時点で考えていることはありますか?
これから覚えなくてはいけないことは山ほどありますが、登場人物の名前や魔法界の用語、呪文は言い慣れているので、そのアドバンテージはあるかもしれません(笑)。声や言い方から、映画を吹き替えでご覧いただいた方々が聞いたことがある!と思っていただけたら嬉しいかなって。
実は僕、映画の吹き替え版をほとんど観返していないんです。小学生や中学生の頃から声を務めていたので、自分の声が聞こえてくるのが恥ずかしくて。でもこの機会に観直したいですね。特に「死の秘宝」の青年になったあたりはどう演じていたのか、記憶の奥のほうにある扉を開いていきたいです。
――原作者J.Kローリング氏が『呪いの子』を小説や映画ではなく、舞台として書き下ろしたことについてどう思われますか?
個人的には登場人物たち同士の物語をしっかり届けたかったのではないかと思いました。映画は圧倒的なリアルさ、情報量の多さがあり、それに対して舞台は表現が限られている分、物語に集中できる気がします。専用劇場という特別な空間で観られるところも、ハリー・ポッターの世界の中に入り込めるような感覚があって魅力ですよね。











