反目しあっていた2人のトランペット…本番で息を合わせることはできるのか?北海道・旭川明成高校の『吹奏楽の旅2025』

2025.11.11 09:30
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トランペットの石山さんと鈴木さん

11月8日の『1億人の大質問!?笑ってコラえて! 2時間スペシャル』では、吹奏楽部への密着企画・完結編を放送。初の全日本大会進出を狙う北海道・旭川市の高校生に密着した。

今回、『吹奏楽の旅2025完結編』として北海道の旭川明成高等学校吹奏楽部に密着。長年地区大会どまりだったこの高校は、この数年、北海道支部大会で金賞を獲得するほどの成長を見せていた。そして今年こそは悲願の全日本大会に出場し、金賞を目指している。

顧問の佐藤淳先生が今回の自由曲として選んだのは、C・T・スミス作曲の『ルイ・ブルジョアの讃美歌による変奏曲』。佐藤先生が顧問になり、初めて北海道支部大会出場を決めたときに演奏した曲だった。

この曲一番の見どころは、2人のトランペットによる“ソリ”(ソロパートを2人以上で演奏すること)。複雑な譜面を2人が追いかけるように演奏するこのパートは、当然息がぴったり合っていないと、うまく演奏することはできない。

このパートを任されたのが3年生の石山さんと鈴木さん。しかしこの2人、互いのうまさを認めているものの、「プライドが結構あって…」「今までずっと何回もちっちゃいケンカがあって」と、衝突してしまうことがしばしばあるのだという。その都度仲直りするものの、結局はその場しのぎに終わっていたのだそう。

しかし5月、3年生部員による話し合いで鈴木さんが「今まで何回もこういう(話し合いの)機会があったのに、その場しのぎのことしか言えなくて…」と今まで抱えていた思いを打ち明けた。すると、すぐさま佐藤先生が「それ失敗だったな!」とアドバイス。「技術の序列は人間の序列じゃない」「それ(序列)を作っていたのは、実はあなた(鈴木さん)自身じゃないの?」「(鈴木さんが)もっとキラキラ輝けばいいだけの話。そういうとこ見たいだけ!」と語り掛けると、佐藤先生からの言葉が胸に突き刺さったのか、鈴木さんの目には大粒の涙が流れていた。

翌日からの強化合宿では、全体での練習中、佐藤先生はトランペットの2人に別室で練習をするよう指示を出した。2人っきりの練習。「いつもさ、(2人で)合わせるときにさ、改善したことがなくない?ココこうしよう、みたいな…」「強弱とか意識してみる?」と、互いに改善すべき点を出し合い、すぐさま練習に移るように。「向かい合って吹いたりとかしてみる?」と演奏スタイルも変えたりしながら、2人の息を少しずつ合わせていく。

そして全体練習に戻った2人が“ソリ”パートを披露すると、佐藤先生からも「ラッパ、いい感じ!」との評価が。話し合いでの鈴木さんの言葉以降、確実に2人の距離は縮まり、演奏も良くなっていった。

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