市原隼人「給食を食べただけなのに意識が飛んだこともあります…いつも勝手に無理ばっかり」ほぼカットされる“食事シーン”に込めた想いとは 映画『おいしい給食 炎の修学旅行』【独自インタビュー】

10月24日(金)から公開の映画『おいしい給食 炎の修学旅行』で主演を務める市原隼人に独自インタビュー。『おいしい給食』は、80年代のある中学校を舞台に、給食マニアの教師・甘利田幸男(市原隼人)と、給食マニアの生徒による、どちらが給食を「おいしく食べるか」という闘いを描く学園グルメコメディ。本作は、三年生の担任になった甘利田が、青森岩手への修学旅行の旅に出る。シリーズ初、学校から外に出て…果たして甘利田はどんな食を堪能するのか──
──全作、コミカルな給食のシーンが話題の『おいしい給食シリーズ』。
今作はコミカルさがパワーアップしたようにも見えましたが、甘利田先生を再び演じるにあたって、意識したこと、こだわったことはありますか?
いつも監督と一緒に常に悩んでいます。常に先を、上を目指さなきゃいけないと思っているので。何回シーズンを経ても撮影初日の前日は寝れないんです。皆さまんが6年間求めてくださった、“おいしい給食像”“甘利田像”を必ず入れつつも、また“新たなチャームポイント”が見せられたらうれしいと思っています。

『おいしい給食』は笑わせるものではなく、笑われたい作品なんです。甘利田先生は常に真剣なのですが、笑えてくる。その笑えてくるコメディの中に、本質的な社会派でしっかりとしたメッセージもたくさん織り込まれています。今作も、いろんなものに振り回されながらもパワーアップした甘利田先生の様も求めつつ、そして変わらず訴え続けていきたい“社会派のメッセージ”というものを大切にしながら作りました。

──“市原さん的最高のコミカルシーン”は?
最高のリアクションは…いっぱいカットされてると思うんです(笑)給食を食べるシーンだけの撮影日があって、長回しで撮影します。物撮りと寄り、引きの撮影で大体3回戦ぐらい同じメニューを、朝から夜までずっと食べて…。汁物とパンが毎回怖いんです(笑)
給食を食べるシーンは「使われなくてもいいから、いろんなリアクションに挑戦してみたい」という僕のお願いを監督は了承してくださっていて。使われる、使われないの前に、まず我々が現場を精一杯楽しまないといけない。“役者として全力で芝居を楽しむ”というのを心がけています。

甘利田の滑稽な姿、恥ずかしい姿をさらけ出してでも、好きなものに無我夢中になる、何かを全力で楽しんでいる様をお客さまにぜひ観ていただきたいです。“何かに夢中になれる心の豊かさ”をお客さんに持っていただきたくて、とにかく後先考えず食べています。そのため、食べているだけなのに、意識が飛んだこともあります…いつも勝手に無理ばっかりしています(笑)
──せんべい汁を食べるシーンは…思わず笑ってしまいました!
あの動きは勝手に自由にやらせていただきました、無法地帯ですから(笑)カットがかかるまでやりたいことをやりまくる!これが好きだったというリアクションはもう覚えてないですね、ハードすぎて(笑)気がついたらダイブしているし、コッペパンに顔をすりすりしてるし、チュッチュしてたり話しかけたり。甘利田先生が憑依(ひょうい)してるんでしょうね(笑)
