カズレーザー「世界中でどんどん広まって欲しい」 サバにマグロを産ませる?海産物の価格高騰に待ったをかける、驚きの最新技術とは
2025.7.16 11:30
カズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』が15日に放送。『日本の食卓が激変!?食の大発見SP』というテーマの今回、長崎県上五島水産業普及指導センターの濱崎将臣氏は、魚の価格高騰を解決するかもしれない世界初の技術について解説した。
「日本人に愛されているマグロなんですけども、近年価格がどんどんどんどん高騰しています」といって講義を始めた濱崎氏。マグロ1kgに対しての卸売価格は、この10年で約1.5倍以上になったという。その最大の理由は漁獲量の減少だといい、マグロに限らず魚介類全体の漁獲量は、およそ40年間で約7割も減少しているのだとか。温暖化による魚の生息域の変化、世界で魚の需要が増したことによる海産物の獲りすぎが、主な原因として考えられるとつづけた。そのため、例えばマグロの場合、水産庁が漁獲規制をかけるといった、資源を守るという方向性に。特に太平洋クロマグロに関しては、準絶滅危惧種に指定されている。

そこで今回濱崎氏が紹介したのが、『代理親魚技法』という技術。東京海洋大学の吉崎悟朗教授が開発したというこの方法は、代理の親となる魚に別の魚の子どもを産ませるものだという。例えばサバがマグロの卵を産む、といったことが可能というが、あまりに突飛な話に、スタジオは半信半疑といった様子。
濱崎氏によれば、サバとマグロの場合、マグロの遺伝情報を持つ生殖幹細胞を摘出し、代理の親となるサバのオスとメスに移植。すると、サバの身体の中でマグロの精子と卵が作り出され、交配するとサバの親からマグロの子どもが生まれてくるという。濱崎氏はこの技術の画期的な点として、安価な魚を使って高価な魚を増やすことができるのはもちろん、おいしい個体の生殖幹細胞を使って、安定した品質の魚を供給できることを挙げた。絶滅危惧種の魚の生殖幹細胞を多くの卵を産む別の魚に移植することで、絶滅危惧種の個体数を復活させられることが紹介された。
濱崎氏は講義の終わりに、「私たち日本人はどうしてもですね、魚に対して“天然信仰”という風潮があります」とコメント。魚も牛や鶏と同じように、養殖モノを食べることが当たり前になる時代が来るのではないかと話す。カズレーザーも「今まではどうやって(環境への)負荷を減らすか、減るスピードをどうやって落とすかってことだったんですけど、逆に増やす方向にどんどんアプローチできるっていうのはすごい」とし、「この技術が世界中でどんどん広まってほしい」と、期待を込めて語った。
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