寄付の総額は驚きの14億円以上…地元・和歌山へ巨額の寄付をし続ける“贈り人” 謙虚すぎるその理由
2025.7.14 11:20
7月13日放送の『アナタの街の隠れたヒーロー 縁の下の贈り人』では、和歌山県和歌山市で巨額の寄付をする塚本治雄さんを取材。その寄付額の大きさに、スタジオからは驚きの声が上がった。
昨年、大谷翔平選手が総額12億円にも上る6万個のグローブを各地に寄贈し話題になったが、実は全国には人知れずあるものを寄贈する“縁の下の贈り人”がいるという。その1人が、和歌山県和歌山市に住む塚本治雄さん(87)だ。一見普通の優しそうなおじいさんだが、街のあちこちに寄付・寄贈することで和歌山市の人々から名前を知られている人物なのだ。
まず、塚本さんが訪れたのは和歌山市消防局。塚本さんは毎年、1台約4000万円する救急車を寄贈しており、現在は塚本さんの名前入りの救急車が6台も市内を走り回っているという。局長は「救急需要も増えていますし、大変助かっております」と感謝の言葉を口にした。
ほかにも、1台約5500万円もするVR防災体験車の寄贈や、局内の防災学習センターをリニューアルするなど市内の防災にも力を入れている。リニューアルによって、防災学習センターの利用者数は1.5倍になったとか。和歌山市消防局への寄付金総額は約2億8000万円にも上る。しかし、塚本さんの寄付はそれだけにとどまらない。

和歌山大学に寄付した1億4600万円 は、トイレのリニューアル費用のほか、塚本治雄国際交流基金に利用された。留学生には基金から5〜10万円が支給され、学生の後押しとなっている。「みなさんがうまく活用して、自分の人生のために色々勉強できたらいいかなと思っています」と、塚本さんは期待を込める。
ほかにも、和歌山ろうさい病院には、コロナ禍で医療従事者が疲弊している時期に災害用の簡易ベッド、救急医療の備品を寄贈し、県内の医療従事者約1万人のために1万円のギフトカードを贈った。こうして、寄付を続けた結果、塚本さんの和歌山県での寄付金はなんと総額14億6495万5048円にも上る。
塚本さんは、なぜこれほど巨額の寄付をすることができるのか。実は塚本さんは、従業員100人以上、管理戸数は1万4907室と県No.1を誇る不動産会社の会長なのだ。
塚本さんの会社の社員は、塚本さんについて「年中休みなしで働いているイメージ」「リーダーシップとカリスマの塊」と話し、塚本さんが社員たちからも尊敬を集めていることがわかる。
しかし、塚本さんはなぜ14億円にも上る金額を寄付しているのか。この質問に、塚本さんは「和歌山で商売をさせていただいて、お返しをしたいと思いまして」と答えた。
和歌山で生まれ育ち、ゼロから不動産会社を今の規模まで大きくできたのは、物件を借りてくれた和歌山の人たちのおかげなのだという。地元への恩返しのつもりで最初に救急車を寄贈したことがきっかけとなり、恩返しを積み重ねた結果だという。寄付した先から届くお礼の手紙が、塚本さんにとっての喜びなのだ。
VTRを見たスタジオの面々はスケールの大きすぎる人助けに、大きな拍手を送った。朝日奈央は、「すごい周りを見てますよね、どこか困ってないかなって、むしろ探している感じ」と、塚本さんの人助けの精神に感じ入った。アインシュタインの河井ゆずるは、「政治家の人に見てもらいたい」と感想を口にする。田村淳は、「(VTRを)事務所に送りつければいいんじゃない?TVerのURLだけでも」と強硬策を提案し、スタジオの笑いを誘った。