カズレーザー ぺこぱ松陰寺提案の「お米をサブスク化する法案」議論で、米が高騰する理由を深掘り

2025.7.2 11:15
カズレーザーの写真

カズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』が7月1日(火)に放送された。今回のテーマは『芸能人が提言!令和の新法律SP』。普段は講義を聞く側である出演者たちが、オリジナルの法案を持ち寄って議論する企画で、放送のたびに大きな反響をよんでいる。第3弾となる今回は、松陰寺太勇(ぺこぱ)が『全国民お米サブスク加入法』を提案。深刻化する米不足の問題に一石を投じた。

昨年から問題が表面化している米の価格高騰。備蓄米が放出されたにもかかわらず、米の価格推移は昨年の倍近いままの状況が続いている。背景には高齢化が進む米農家の疲弊による生産量の減少、猛暑やインバウンドなど様々な理由が挙げられるが、実家が米農家の松陰寺は「日本人がお米をあまり食べたなくなったことが原因のひとつ」と話し、定額制で毎月米が届くお米サブスクに全国民が加入する法案を提案。集まったお金で農家の収入安定、設備投資の後押しをすることで生産量の増加や米価格も安定化するのではと語る。

この法案に対し、スタジオでは様々な意見が飛び交った。賛成意見としては長嶋一茂が「今の問題は米の価格高騰。サブスクで統一しちゃえば、米の高騰がそもそもない」とし、オカリナ(おかずクラブ)は「お米が好きなので、日本で自給率ほぼ100%だったのに、こんなに食べられなくなっているのはおかしい。あと農家さんにお金が入ってほしい」等の声があがる。反対の意見としては、古市憲寿が、まず自分がお米をあまり食べないとしたうえで、「現状ですでに国民全員がサブスクに強制的に加入しているのと同じ」と、すでに関税や補助金という形ですでに支払っていると主張。またSHELLYや許豊凡(シュウ・フェンファン/ INI)は、強制加入という点に疑問を感じそれぞれ反対した。

日本総研 創発戦略センター チーフスペシャリスト
三輪 泰史

出演者たちの意見が出そろったところで、専門家たちから現状についての解説が。日本総研の創発戦略センターでチーフスペシャリストを務める三輪泰史氏は、米の消費量はこの60年間で減少し続けているとし、現在は1960年頃の約半分以下、1人当たり年間50.9kg。これは一日当たりお茶わん2杯だといい、「みんながもっとお米を食べてくれるように変われば、今の価格高騰、異常事態は防げるのでは」と話す。

ここで松陰寺は、農家がおかれている状況について補足。米を生産する個人農家の一人当たりの農業所得が約100万円程度しかなく、「米農家の所得を上げたい」と主張。加えて、2000年には約240万人いた農業人口も、2023年には約116万人に激減、そのうち60歳未満は約24万人しかいない。将来、日本の農業の担い手が激減する恐れがあると紹介された。

専業農家の実態が紹介され、出演者が驚きを隠せない中、松陰寺がお米サブスクで米農家の収入を保障すべきと強調する。その一方で、カズレーザーは「備蓄米分くらいは国が管理して作ったほうがいいのではないか」と私見を述べる。農業の担い手が少なくなるなか、大規模農家を増やすべきというこの意見に対し反応したのは、中森農産株式会社の代表取締役で、自身も200haの田んぼで米を生産している中森剛志氏。中森氏は現状、日本の米農家は95%が小規模農家であり、その生産量が全体に占める割合は3割程度と話す。多数派である小規模農家が問題というわけではなく、小規模農家が現在の食料安全保障を守っている側面もあると補足したうえで、非効率な面もあるため改善の余地があるとコメントした。

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