『世界一受けたい』 80年以上前、ウォルト・ディズニーが音楽を効果的に使用するために指示したこととは…

2024.3.26 10:15

古今東西の名物講師が登場し自ら「使える学問」を講義する『世界一受けたい授業』。19年半続いた番組が終わりを迎えるということで、『最終回3時間SP』が3月23日に放送された。「ディズニー音楽はなぜ一度聴いたら頭から離れないのか」という講義では、フレンズ・オブ・ディズニー・バンドの生演奏と清水美依紗の歌唱で音楽の持つ力を体感しながら、ディズニー映画に用いられた手法や工夫が解説された。

1942年公開の映画『バンビ』の制作で、ウォルト・ディズニーは音楽を効果的に使用するためにセリフを減らすように指示をした。生まれたばかりのバンビが立ち上がるシーンや、敵である人間が近づいてくるシーンで音楽を効果的に用いることで、登場人物の感情や場面の緊迫感を表現した。

他にも、『白雪姫』の挿入歌「いつか王子様が」では、①伴奏に合わせないセリフ、②伴奏に合わせたセリフ、③前奏、④歌い出しの流れで、自然に音楽に入れるように緻密に計算されている。スタジオでは、ゲストによって実際の歌いだしのシーンが再現された。白雪姫役を清水美依紗が、ごきげん役を高橋克典が、てれすけ役を森七菜が演じ、清水が持ち前の歌声を披露、スタジオには拍手が沸き起こった。清水はくりぃむしちゅーの上田晋也に「今日単独ライブだと思ってる!?」とツッコまれて赤面しながらも、「やっぱり気持ちの入り方が全然違うなって。いきなり歌から始まるより、その前のシーンっていうのが歌って大事じゃないですか。だからセリフから始まって歌につながるっていうのがすごい自然でした」と感想を口にした。

番組を通して解説される「ディズニー音楽が、一度聴いたら頭から離れない秘密」。そのうちの一つが、「アーティストとのコラボレーション」。それまで、ディズニー映画の楽曲はディズニーの作曲家が制作していたが、1950年公開の映画『シンデレラ』では、初めて外部の作曲家を起用して「ビビディ・バビディ・ブー」が作られた。また、『オリバー ニューヨーク子猫ものがたり』ではポップミュージシャンとして初めてビリー・ジョエルが声優に起用され、ビリーが歌った劇中歌は大ヒットした。当時は映画音楽とポップスがはっきりと区別されていたため、これらは画期的な試みだった。

他にも、ディズニー音楽が時代を超えて愛される理由は、常に時代の流行に合わせてアレンジされているからだという。今まで、有名なディズニー音楽はEDM、ジャズ、ヘビメタなど様々な音楽のジャンルにアレンジされてきた。それによって、いろんな場所で、幅広い世代がディズニー音楽に触れることが可能になった。スタジオ出演したDa-iCEの花村想太は、「いろんなジャンルに挑戦しているっていうのはすごいことだなと思いますね、自分自身も進化していかないとなと改めて思いました」と、ディズニー音楽の幅の広さに感心した。

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写真提供:(C)日テレ

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