吉柳咲良「この子の未来は絶対に私が守る!」Wキャスト・奥田いろは(乃木坂46)に“胸キュン”

2024.3.26 08:15

次世代キャストのミュージカル『ロミオ&ジュリエット』にジュリエット役で出演する吉柳咲良。『ピーター・パン』以来約2年ぶりとなるミュージカルへの意気込みや、共演者との仲良しエピソードをentax取材班が独自取材した。Wキャストの奥田いろは(乃木坂46)から名前の呼び方を提案された吉柳が心に決めたこととは?

■『ロミオ&ジュリエット』の楽曲が好き過ぎてジュリエット役を熱望

――5月16日から始まるミュージカル『ロミオ&ジュリエット』。映像作品でのご活躍が続いたので、2022年で卒業した『ピーター・パン』以来の舞台となりますが意気込みはいかがですか?

吉柳 はい、約2年ぶりのミュージカルになります。私はミュージカルが大好きなので、またミュージカルの舞台に戻って来れたことが素直にうれしいです。しかも今回は名作中の名作『ロミオ&ジュリエット』のジュリエット役。10代目ピーター・パンとして演じてきた男の子を卒業して大人になり、20歳になって初めての仕事となるので、すごく意味があるものだと感じています。

しかも私は『ロミオ&ジュリエット』の楽曲が大好きで、中でもジュリエットがロミオとデュエットする『Aimer(エメ)』という歌が特に好き。その歌を歌いたいからジュリエットを演じたいと言っていたほどだったんです。だから『Aimer(エメ)』を歌えるっていうのが一番うれしいです。

――『Aimer(エメ)』のどのあたりがお好きなんですか?

吉柳 初めて『ロミオ&ジュリエット』を観劇して『Aimer(エメ)』を聞いたとき、2人が初めて恋を知り、お互いを愛し守り抜くという覚悟を決めた、大人になる瞬間に見えたんです。しかも1幕が閉じる大事な場面で流れて、その瞬間に一気に『ロミオ&ジュリエット』の世界観に入り込めたので、「私も絶対にこの歌を歌いたい!」と決めた特別な楽曲です。

■『ロミオ&ジュリエット』はハッピーエンド!?

――悲劇のヒロインというイメージが強いジュリエットを、ご自身が演じるにあたってどうとらえていますか?

吉柳 ジュリエットは家柄が良く周囲に守られて育った、何も知らないピュアな少女だったけど、恋を知って強くなっていく。ロミオと出会ったことで、自分の意思で何をしたいかを決め始めます。その成長が見られるから、ただの悲劇のヒロインじゃない、ゆるぎないものを持った女性だと思うんです。

私自身は『ロミオ&ジュリエット』の物語を悲劇とはとらえていなくて、ある意味ハッピーエンドじゃないかなと考えていて。最終的に愛し合う2人が同じ方向を向いて終われるというのは、2人にとっては幸せなことだったのではないかと思うんです。あそこまで1人の人を愛し抜く強さを得られただけでも、いい人生だったんじゃないかな。何も知らない少女だったがために、愛に向かって真っすぐに突き進んでいける恐怖心のなさ、強さがうらやましくもあります。自分にはないものだから、臆病にならずにそこに飛び込んでみたいです。

■奥田いろはが名前の呼び方を考案「“さくねぇ”って呼んでいいですか?」

――ジュリエットのダブルキャストは乃木坂46の奥田いろはさん。どう違いを出したいとかお互い意識する部分はありますか?

吉柳 いろはとは役についても色んな話をしていますが、私たちは元々のタイプが全然違うから、あえて変えようと思わなくても全然違うジュリエットになるだろうと思っています。性格的に真逆な部分が多いんですよ。ただ、違うからこそお互いに吸収できるものがいっぱいあるでしょうし、支え合えそうな気がします。きっと今回のジュリエット役を演じる人にしかわからない苦悩も分かち合えるだろうから、切磋琢磨(せっさたくま)してがんばっていこうね、という話をしています。

いろはが持つオーラは温かくてやさしく、ピュア。でも芯の強さはしっかり感じるので、最初に会ったときは「まさにジュリエットそのもの」という衝撃がありました。彼女は人見知りらしく、初対面では話しやすいけどまだ打ち解けていない感じがあったのですが、2回目に会ったときに「(名前を)何て呼んだらいいですか?」と聞いてきてくれて。「なんでもいいよ」と返事すると「実は私、昨日の夜考えてきたんです……“さくねぇ”って呼んでいいですか?」って。もうかわいすぎて「この子の未来は絶対に私が守る!」と決めました(笑)。彼女の持つ天真爛漫(てんしんらんまん)さにズキューンとやられて、仲良くやっていけそう、という確信が持てました。

■ロミオ役Wキャストは仏のようにやさしい小関裕太と気前がいいお兄ちゃんの岡宮来夢

――次世代キャストの競演と銘打っていて、ロミオ役の小関裕太さんや岡宮来夢(くるむ)さんら20代のキャストが中心。どんな現場になりそうですか?

(ちょうど近くを小関さんが通り、「あ、ロミオだ。ロミオー!」と手を振る吉柳さん)

吉柳 こんな感じですごくフランクです(笑)。今はまだ本格的な稽古前なので数回しか会っていないんですが、ビジュアル撮影のときもわちゃわちゃと楽しく過ごしていました。

小関さんは仏のようにやさしい方で、笑顔を見ると癒されます。気さくでおもしろくて、あったかい方です。私は誰と話すときも、色々頭の中で考えて少し構えてしまう方なのですが、小関さんとお話しするときは安心して話せます。岡宮さんは、ツッコミが上手でしゃべりやすくておもしろい、気前のいいお兄ちゃん、という感じです。岡宮さんとは誕生日が1日違いで、初対面から「誕生日近いよね、イエーイ!」というノリでした。まったくタイプの違う2人のロミオがお相手で楽しみです。

■写真集では“飾らない素の自分”をさらけだしています

――3月22日にはファースト写真集が発売されました。見どころや撮影時のエピソードを教えてください。

吉柳 写真集の撮影は、昨年台湾で行いました。素の、飾らない、つくっていない私自身がいっぱい詰まっています。プライベート旅行の思い出のように、俳優・吉柳咲良としての顔を意識せずに撮っていただいた写真ばかりです。

私の中では今回の写真集は、初めてファンの皆さまに届ける一冊。もちろん普段からテレビや映画、SNSで見てくださっている方もたくさんいらっしゃいますが、私だけの写真集を手に取るのは、吉柳咲良のことを好きでいてくださる方たち。そんな貴重な皆さんに向けて「私は皆さんの近くにいますよ」というメッセージを届けたかったんですね。飾らない素の姿をさらけ出すのは若干勇気がいることでしたが、私を好きでいてくださる皆さんには見てほしい、見せたいです、というラブレターになっています。

――NHK連続テレビドラマ小説『ブギウギ』第25週には、終盤のキーパーソン・水城アユミ役として登場されました。

吉柳 私が演じた若手スター歌手・水城アユミに関しては、出演前からその役への期待値が高まっているのを感じていました。皆さんがどんな風に受け取るのかはわかりませんが、アユミが持つ若さ、強さ、エネルギーはすべて出しました。どんな感想でも構わないので、感想をいただけたらすごくうれしいです。

©NHK
NHK連続テレビドラマ小説『ブギウギ』の出演シーンより

■友達とカフェに行ってしゃべり倒す時間が何よりのリフレッシュ

――出演作が途切れず、忙しい中でのリフレッシュ法は?

吉柳 以前はカラオケに行くことがリフレッシュでした。1人で8時間歌いっぱなしなんていうことも平気で。でも最近歌う仕事が増えてきましたし、今は『ロミオ&ジュリエット』も控えているので、簡単にのどを使えません。代わりに友達とカフェに行くことにハマっていて。モーニングを食べに行ったりして、おしゃべりを楽しんでいます。私は常に何かを考えているのが好きで、ぐるぐると思考を止めたくないタイプ。考えたことをアウトプットする時間が友達とのカフェタイムで、誰かと話をするのが何よりのリフレッシュです。自分の思ったことを言って、相手に何かを返してもらうことで新たな気づきがあったり、アウトプットしてみることで何に疑問を感じていたのかはっきりする。それがすごく楽しいんです。言葉が止まらないので、ずっとしゃべってます。

■セリフは期限ギリギリに集中して覚える

――映画やドラマ出演が相次ぐ中でのミュージカル出演。各作品のセリフや歌をどうやって覚えてますか?

吉柳 私はギリギリにならないとやらないタイプ。もちろん台本である程度の流れは確認しておいて、細かい部分はリハーサルや稽古直前の方が頭に入ります。

――作品ごとのセリフが混ざったりしないのですか?

吉柳 しますし、何からやっていいかわからないときもあります(笑)。でも、必ず期限までには必ず自分の納得いく形にもっていきます。

――セリフは書いて覚える方とか皆さん色んな方法がありますよね。

吉柳 私は口に出して覚えます。相手のセリフの言い方も想像して、自分のセリフを口に出します。あとはもう、本番になってみないとわからないですよね。でも、そうやってできるようになったのは最近です。最初の頃は常に怖くて台本が手放せなかったけど、だんだんうまく肩の力を抜いてできるようになってきました。あとはちゃんと寝ることですね。夜寝る前に台本を読みながらセリフを言って暗記し、台本を閉じてからも何度か口に出して寝る。起きてからすぐ、もう一度セリフの練習をする。それで頭に入ります。

■私がジュリエットを演じるギャップを楽しんでほしい

――最後に、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』を楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。

吉柳 私を知っている方は、私がジュリエット役ということだけでも驚きだと思うんですけど、そのギャップを楽しみに来てもらいたいです。ジュリエットもロミオもWキャストでそれぞれの組み合わせがあり得るから4通りの個々の違いも楽しんでいただけたらと思います。何より『ロミオ&ジュリエット』の楽曲が素晴らしいので、その楽曲を歌うキャストのハーモニーも聴きに来てほしいです。色んな楽しみ方ができるミュージカルになっています。

【吉柳咲良(きりゅうさくら)Profile】
2004年4月22日生まれ、栃木県出身。第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン「PURE GIRL 2016」にて、歴代最年少となる12歳でグランプリを獲得し、芸能界入り。2017年〜2022年の6年間、ミュージカル『ピーター・パン』で10代目ピーター・パンを務めた。映画『初恋ロスタイム』(2019年)ヒロイン役で映像作品初出演。アニメ映画『天気の子』(2019年)、『かがみの孤城』(2022年)では声優キャスト。2024年は公開中の『劇場版 君と世界が終わる日にFINAL』に出演しているほか、連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK)出演が待機中。5月にはミュージカル『ロミオ&ジュリエット』にジュリエット役(奥田いろはとのWキャスト)の出演を控えている。

【Information】
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』
原作:ウィリアム・シェイクスピア
作:ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出:小池修一郎(宝塚歌劇団)
出演:小関裕太/岡宮来夢、吉柳咲良/奥田いろは(乃木坂46)
公式サイト

<東京公演>
2024年5月16日(木)~6月10日(月) 新国立劇場 中劇場
チケット発売中
問い合わせ:ホリプロチケットセンター 03-3490-4949(平日11:00〜18:00/土日祝休)

<愛知公演>
2024年6月22日(土)・6月23日(日) 刈谷市総合文化センター
チケット発売日:2024年4月20(土)
※チケット先行予約:2月22日(木)11:00~4月17日(水)17:00
問い合わせ:中京テレビクリエイション 052-588-4477(平日10:00~17:00/土日祝休)

<大阪公演>
2024年7月3日(水)~7月15日(月・祝) 梅田芸術劇場メインホール
チケット発売日:2024年4月20日(土)
問い合わせ:梅田芸術劇場 06-6377-3800 (10:00~18:00)

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