元・乃木坂46 能條愛未 舞台俳優への決意を単独インタビュー “狂気は誰にでもある”

2022.11.8 06:00

11月3日(木)〜6日(日)、東京・新橋のニッショーホール(旧ヤクルトホール)で舞台『りさ子のガチ恋♡俳優沼』が行われた。元乃木坂46・能條愛未は主演俳優として舞台に立った。entax取材班は3年前に乃木坂46を卒業してアイドルから舞台俳優へと変身を遂げた彼女に話を聞いた。

舞台は、能條愛未演じる26歳OL・りさ子が大好きなイケメン舞台俳優・翔太くんを追いかけ、出待ち、ネットストーカー、稽古場突撃、カノジョ特定……。ネットの悪口にも影響されて、多くを求めていってしまい、最後には…という狂気じみたストーリー。

——りさ子役を演じてきた感想はいかがでしたか。

初演と再演(過去2回公演されている)は、りさ子役を新垣里沙さん(元・モーニング娘。)が演じられていて、私もDVDで拝見したのですが圧倒されてしまって。私に務まるか不安だったんですけど、お稽古が進むにつれて自然と掴めてきて、“私のりさ子”が確立していった気がします。

——役作りで参考にしたものはありますか。

能條:最初は手探りでした。YouTubeでものまねをされている方のオタク女子のしゃべり方などを拝見して、話し方の特徴だったり、挙動不審になったり、ポイントは盗ませてもらいました。稽古場でやってみて、“あっ、今のりさ子っぽい動きだったな”とか、そこで生まれたものを蓄積していって作り上げていきました。

——ご自身でお気に入りのシーンはありますか。

能條:後半の、りさ子が狂気に走ってしまって包丁を2本持って翔太くん(推しの2.5次元俳優)とるるちゃん(2.5次元俳優の彼女)にパニック状態で話しているシーンです。

るるちゃんに「なんにも知らないかもしれないけど、知らなくても好きになれるの」という台詞を投げかけるシーンがあるんですけど、凄く自分の中では“グサッ”ときました。私は何かにもの凄くハマったりとか、誰かを応援したという経験はないのですが、乃木坂46として活動してた時、ファンの方は身近な存在で、私も近くで見ていて、分かっていたようで分かっていなかったことが、あの台詞の中に散りばめられていて、表舞台の顔しか知らなくて、プライベートの裏の顔は分からない。その姿しか知らないけど、本当は凄く嫌な奴かもしれないし、意地悪な人かもしれないけど、それでもあなたのことを全力で推すし、生活を切りつめてでもあなたを支えたい。というのは、ファンの凄さ、パワーというのは、もの凄い力なんだなと思いました。

——あの狂気性はどのように演じたのですか。

能條:私もできるか不安だったのですが、自然と出てくるのは、たぶん私の中にちょっと変な部分があるから(笑)。誰にでもあると思うんですよ、一歩間違えたら狂気の方向にいってしまう部分って。普段出ていないだけで、みんなあるはずだから。それが自分の中で湧いてきたのだろうなって、それはやりながら思いました。

——動作も狂気に見えましたが。

能條:自然と出てきた動きでした。オタクって役なので、少し猫背にしてみたり、歩き方は意識している部分はあります。自分に自信がないっていう、りさ子を出すために。

——辛かったことはありましたか。

能條:お芝居のストーリーは重いし、りさ子って役は1公演演じるだけで(自分に)もの凄いダメージがあるので、そういう部分では「はぁ」ってなるんですけど、キャストの人たちが甘いもの買ってきてくれたり、支えられました。いい出会いだなって思います。共演者ですけど、お友達みたいにさせてもらってます。楽屋は常ににぎやかで仲が良くて学校みたいな感じです。

——今、ガチ恋しているものやハマっているものはありますか。

能條:ヨーグルトにハマっていて、ヨーグルトメーカーを最近購入して、牛乳1本をそのままヨーグルトに作り変えられるという機械をゲットして、毎日食べてます。

——自動でヨーグルトが作られるんですか。

能條:そうです、紙パックのままボンって機械の中に入れると、翌日ヨーグルトになっているという。

——すごい、面白いですね。

能條:毎日食べて頑張ってます。ギリシャヨーグルト、カスピ海ヨーグルト、低温調理とか何でも作れちゃうっていうのが、最新ヨーグルトメーカーなんです。ギリシャヨーグルトにハチミツかけて食べるのが一番好きです。

——最後に、今後の目標とファンの方へメッセージをいただけますか。

能條:ミュージカルに挑戦したいです。ミュージカルはよく見に行きますし、一番好きです。『レ・ミゼラブル』、『エリザベート』、『モーツァルト!』とか。もちろんお芝居も大好きなんですけど、歌も大好きなので、泣けるシーンでなくても湧き上がってきて、「私も、もっと頑張りたい」という気持ちになります。

やっぱり、いつかは帝国劇場に立ちたいなと思うので、そこに向けて頑張りたいなという思いが凄く強いです。コロナ禍なので、どうしてもお客様が劇場に足を運ばれるのが難しいので、舞台人としては悔しいなという思いは正直あります。今回のような作品は配信もありますが、是非、りさ子の苦しさだったり、息遣いだったり、エネルギーというのを同じ空間の中で体感してほしい、私の思いを受け取ってほしいと思います。

2時間超えの舞台を見終わった後、entax取材班は皆、満足気でどこか共感したような表情だった。もしかしたら自身を顧みたのかもしれない。元アイドルという肩書はよく目にするが、能條愛未という舞台俳優の未来にワクワクする希望が見えたと確信した。

     

関連記事

注目記事

新着記事

インタビューの記事一覧

カテゴリ一覧