佐久間大介 「不完全燃焼感がたまらないみたいな」“伊藤潤二ホラー”の推しポイントとは?

佐久間大介(Snow Man)と日村勇紀(バナナマン)がMCを務める『サクサクヒムヒム ☆推しの降る夜☆』。8月2日(土)の放送では、ホラー漫画界の奇才・伊藤潤二を2人が深掘りした。
1987年のデビュー作『富江』はのちに菅野美穂主演で映画化。他にも数々の作品が映画、ドラマ、アニメになっている。さらに先日、新作アニメの制作が決定するなど、今もなお絶大な人気を誇っている。そして、漫画界のアカデミー賞と呼ばれる『アイズナー賞』を4度受賞し、手塚塚治虫氏や宮﨑駿氏と同じく殿堂入りを果たした人物でもある。
佐久間は「なんかこの感じ見たことある気もするな」と『伊藤潤二傑作集 富江(上)』をパラパラ。隣でのぞき込みながら日村は「漫画? 不気味な絵だなこりゃあ」と、ホラータッチの絵に思わず引き気味に…と思いきやどんどん見入ってしまう様子も。

■美しくて怖くてちょっぴり笑える?伊藤潤二の魅力とは
推しの魅力を教えてくれるキャラクター“おしつじさん”は、『ヴィレッジヴァンガード下北沢店』の副店長・長谷川さんたちが担当。長谷川さんはもともとホラーが苦手だったそう。しかし“伊藤潤二ホラー”にどハマりし、自身で企画したサイン会で本人に会ってしまうほど、公私関係なく魅了されているそうだ。
では、なぜここまで“伊藤潤二ホラー”が人々を魅了するのか? その秘密を、「ホラーの概念をぶち壊した“伊藤潤二”という芸術」だと、もう一人の“おしつじさん”のMANAさんは語る。
この言葉に「なるほどね」「確かにこういうのが芸術っていわれると確かにそうですよね」と佐久間は感心。日村も「ただのホラーじゃないんだ」と興味をそそられる様子だった。
では、そんな“伊藤潤二ホラー”の推しポイントとは?
■推しポイント①【グロさの中で際立つ美しさ】
伊藤潤二作品には、読者を魅了する美しいキャラクターが数多く登場する。その中でも別格の人気を誇るのが、伊藤潤二のデビュー作『富江』の富江。伊藤潤二の作品は1話完結型の漫画が多いものの、その人気ぶりから富江が登場する作品は22話もあるのだとか。
“おしつじさん”たちは『画家』という作品を例に、富江のキャラクターを解説。「うわ面白そうになってきた」と日村はさらに前のめりに。ところが先を読み進めると「人間じゃねーわ」「富江ってプラナリアだ」と、体の一部のどこからでも再生する驚異的な能力を持つ生物を例に出し、グロテスクな展開に驚がく。しかしそこが“伊藤潤二ホラー”の魅力。かなりリアルで美しく描き込まれたタッチだからこそ、グロさの中で“美”が際立ち、ハマってしまう人が続出している。
■推しポイント②【奇々怪々な世界観と超展開するストーリー】
伊藤潤二の作品には突飛なストーリーが多数存在する。それを象徴する作品『首吊り気球』を例に、“おしつじさん”たちは魅力を語る。
だが、作品の急展開に「これさ、笑っちゃっていいの?」と混乱する日村に、「ギャグ漫画のやり方ですからね」と応える佐久間も思わず笑ってしまう。笑いとも紙一重な、誰にも思いつかない怪奇こそ、伊藤潤二ホラーの魅力。
佐久間は続けて「あと、意外と謎を謎のまま終わらせているイメージというか、そこの、“ん~”ってなるこの不完全燃焼感がたまらないみたいな」と語り、“伊藤潤二ホラー”の沼にハマっていった。
■推しポイント③【体の変容が生む独自の恐怖“ボディーホラー”】
“伊藤潤二ホラー”の真骨頂ともいえるのが、体の変容が生む独自の恐怖、“ボディーホラー”。なかでも代表作『うずまき』に登場する恐怖描写は衝撃的。令和の大ヒット漫画『呪術廻戦』にも影響を与えたのだそう。

常識では考えられないようなボディーホラーに、「気持ちわり〜、これ」「なにこれ」「どういうこと?」と顔をしかめつつも、食い入るように見ていく2人。唯一無二の伊藤潤二作品の神髄を体験し、その魅力にどっぷりとひき込まれた2人だった。
放送後からTVerにて地上波未公開シーンを含む特別版が無料配信!
【TVer】見逃し配信中!