『大阪万博・日本館』総合プロデューサー・佐藤オオキが語る「過去を振り返る」の深い意味と『ドラえもん』の関係

2025.7.27 08:00
デザイナー・佐藤オオキの写真

デザイナーの佐藤オオキが、26日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』に出演。世界的知名度を誇るデザインオフィス『nendo』の代表であり、2020東京五輪の聖火台デザインなど、国家規模のプロジェクトも数多く手掛ける佐藤が、2025大阪万博を訪問。自身が総合デザイナー・総合プロデューサーを務めた日本館を訪問し、完成に至るまでの過程や思いを語った。

構想から4年。コストやスケジュールのほか、国家プロジェクトであるがゆえの先行きの不透明さなど、日本館が完成するまでの道のりは苦難の連続だったという。「朝起きて悪いことが何も起きませんように」と、毎日祈りながら現場に向かっていたと振り返る。「表も裏もないし、中も外も曖昧な、いい意味でゆるい感じのパビリオンになったらいい」と、そんな思いで日々の仕事に臨んでいたという。

デザイナー・佐藤オオキの写真

日本館に到着すると、佐藤はパビリオンのコンセプトについて、「万博会場で生まれたゴミが日本館にやってきて、日本館がゴミ処理施設になっていて、そこからエネルギーに生まれ変わって水に分解されて、植物が生まれて、もの作りに使われて、またゴミとして返っていくという、ぐるっと循環するような体験」と話す。『循環』をテーマにしたパビリオンの中心には、ゴミが分解されて生まれた水が張られた広場があり、佐藤のお気に入りの場所だ。

日本館についてさらに、現代だからこそデザインできる日本の良さを盛り込んだと語る。「目新しいものとか奇抜なものとか、未来志向なものというのはこれまでの万博だったと思うんですけど、そうじゃなくて、過去を振り返る。日本人の文化の中にも素晴らしい考え方があったり、生き方があったりして、それが実は未来につながってるんじゃないか、そういうメッセージを発信できたらいいのかなというのは思いますね」と語った。

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