そばアレルギーの店主が命懸けで打つ絶品“神”そば ヒロミ「食べる前に言っとくけど、これうまいよ!」

2024.11.26 11:00
ヒロミの写真

ヒロミと小泉孝太郎の2人がMCを務める『オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます』が11月23日に放送。そばアレルギーの店主が打つ絶品“神”そばを堪能した。

道行く人に、その人にとっての神様のような人を聞き、実際に会いに行くこの番組。東京・下北沢で声をかけた、保育園で働く栄養士の女性・西さんが“神”と崇めるのは、小田急線向ヶ丘遊園駅前にあるそば屋『登喜和屋(ときわや)』(神奈川県川崎市多摩区登戸)の店主・木下良輔さん。「店主がそばを自分で打っているんですけど、そばアレルギーなんですよ」「命削ってそばを打っているんです」という発言にスタジオも驚き。

命懸けでそばを打つ神店主とは一体?後日、川崎市にある小田急線向ヶ丘遊園駅にあるお店を、西さんに案内してもらった。

木下良輔の写真
防塵(ぼうじん)マスク着用でそばを打つ良輔さん

笑顔で迎えてくれる良輔さんに「そば屋なのにそばアレルギーと伺ったんですが…」とスタッフが尋ねると、重度のそばアレルギーだとのこと。良輔さんは登喜和屋の四代目店主。「ボクの代で(店を)潰すわけにはいかないので、一生懸命やってるところですね」と四代目店主の仕事をまっとう中。製麺所として昭和23年に創業後、昭和30年代後半にそば店へと転身したが、三代目までは手打ちではなく機械打ちのそばを使っていた。2004年、良輔さんが26歳の時に父から店を継ぐことを決意。本格的な手打ちそばの店にするため、文豪・池波正太郎も愛した名店、神田にある老舗『神田まつや』に修行に出た。約4年間のそば打ち修行を終え、いざ自分の店に戻ろうとしていた矢先に、まさかのそばアレルギーが判明。当時医者からは「こんなに数値出てるけど、君…そば屋だよね?」「辞めないと死んじゃうよって言われて」と語る良輔さん。

木下良輔の写真
手袋をするとそばの乾きなどが分からないため素手でそば粉をこねる

三代目店主である良輔さんの父親も「“命を選ぶか 仕事を選ぶか”って先生に言われて、本人が決めたことなので。仕事を選んだ」と、良輔さんが店を潰さないために命懸けでそばを打っていることが分かる。

作業時は防塵マスクとバンダナを着用し、鼻と口から入るそば粉をガード。そばを打つ量が多いため、「長時間やると呼吸数が増えてしまうので、どうしてもそば粉を吸う量が多くなってしまう。なるべく短い時間で終わらせられるようにしています」と対処法を語る良輔さん。

そば粉は、北海道産や、茨城県産など、その時期にあった一番いいものを使用。二八そばが一般的だが、登喜和屋では修行した『神田まつや』と同じ、外二(そとに)と呼ばれる割り合いだ。そば粉10割に対して小麦粉が2割で作っている。外二は二八そばより風味が良く、十割そばより喉越しが良いという。

西さんの写真
満面の笑みで食べる西さん

『神田まつや』の教えからマッチ棒より少々細く切るそば。ゆでる時間はおよそ1分半。そばの中心に熱が入ったかなどをチェックし、最後は冷水で表面のぬめりをとることでシャキッと歯ごたえのあるそばに。そばつゆは鹿児島県産宗田節と本節でとった出汁に、千葉県産の醤油(しょうゆ)などを合わせたもの。良輔さんのこだわりが詰まった『もりそば(800円)』は店の一番人気。この味を求めて地元のお客さんたちで毎日にぎわっているという。

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