緑黄色社会に単独インタビュー ドラマ「ファーストペンギン!」主題歌が生まれるまで

2022.11.2 23:00

11月4日放送(25:09~)の『バズリズム02』に出演する緑黄色社会に、entax取材班が独自取材。日本テレビ系水曜ドラマ「ファーストペンギン!」のために書き下ろした『ミチヲユケ』制作秘話や、ドラマを観ての感想などを聞いた。

長屋晴子(Vo./Gt.)

■ドラマ主演の奈緒さんをイメージした、真っすぐで潔いイメージの歌詞

――『ミチヲユケ』は、TVドラマ「ファーストペンギン!」の主題歌として書き下ろしされたとのことですが、どの段階でオファーがあったのでしょうか?

長屋 台本など出来上がる前に、実話を基にしたこういうドラマを制作します、という企画書をいただいて曲づくりに取り掛かりました。

――作詞は長屋さん、作曲は小林さんと穴見さんですね。どんなイメージで曲づくりをされましたか?

長屋 いくつかの曲が自分たちの中で候補としてあった中で、主演が奈緒さんというのはもう決まっていたので、彼女の真っすぐな雰囲気やテンポ感が『ミチヲユケ』とマッチしていると感じました。

歌詞はドラマの内容からイメージをふくらませている部分も多いのですが、個人的な話をすると、私に姪っ子ができまして。その姪っ子たちから学ぶことがすごく多くて、彼女たちにとっては生まれてきて目にするもの、触れるものが全部初めてなわけなんですよ。初めてのものに触れるのって怖さもあるのに、彼女たちはそれよりも好奇心が勝っていて。すごくキラキラした目で色んなものに見たり触れたりしている姿を見て、いつからこういう感情や行動ってなくなってしまったんだろう、という気持ちになったんです。大人になるにつれて挑戦することが怖くなってしまったり、新たな経験を遠ざけてしまうようなことが増えて、できることが増えるって本当はすごく喜ばしいことなのにな、というところから話をふくらまして歌詞を書いていきました。

(左から)peppe(key.)、小林壱誓(Gt.)、長屋晴子(Vo./Gt.)、穴見真吾(Ba.)

■シリアスな曲調をドラマに合うようポップにアレンジ

――メロディーは先に小林さんと穴見さんが作曲していらっしゃったのですね。

穴見 今回のオファーをいただく前にさかのぼると、『ミチヲユケ』の原型中の原型のような曲がありまして。それをつくったのが、小林と僕が一緒に住んでいた頃だったんですね。1年ほど前まで一緒に住んでいたんですが、その時は、二人でいるうちにいっぱい曲をつくろうぜ、といって勢いや遊び心を持って取り組んでいました。その時できた中の1曲が『ミチヲユケ』の原型です。

小林 元々の楽曲はデジタルというか、シリアスな感じが強かったんです。どうやったって音階はシリアスに聞こえると思うんですけど、今回の(ドラマ主題歌の)お話をいただいてどうやってポップな楽曲にしていくか、というのは(穴見)真吾がアレンジしてくれて、ドラマに合うような雰囲気になったというところです。

穴見 「ウォオ・オー」というバースはドラマの主題歌に、というお話をいただいてから足しましたし、間奏やアレンジの勢いもまったく変わりましたね。

――peppeさんは完成した曲を聴かれた時にどんな印象でしたか?

peppe(key.)

peppe 川口圭太さんの編曲を通した後に聴いた時、緑黄色社会でピアノと歌で始まる楽曲は他にもあるのですが、「こうフレーズを持ってくるか」と思いました。1音ずつ、ちょっと不協和音的なものを重ねてピアノから始まっていく感じが、新しいテイストだなと思いました。そういう(不協和音的な)始まりなんだけどワクワクすると感じて、新しい扉がまた開いたな、と。

小林 (『ミチヲユケ』の歌詞にかけて)未知を行ったわけね。未だ知らぬと書く未知を。

peppe じゃ、そういうことにしときましょ(笑)。

小林壱誓(Gt.)、長屋晴子(Vo./Gt.)

■「ついてこいよ」という勇敢な姿勢で歌っています

――『ミチヲユケ』を歌う時に長屋さんが気をつけていることはありますか?

長屋 進んでいく姿勢というのを提示したい曲なので、勇敢な姿勢で「ついてこいよ」という気持ちで歌うようにしています。

――聴きどころ、ここを聴いてほしい!というポイントはどこでしょう。

長屋 サウンド的には、今までの緑黄色社会の曲を聴いてくれている方でも「新しいな」と思ってもらえる気がしていますし、すでにそういう声も聞こえてきています。「今まで聴いたことがないリョクシャカだね」と。なので、今までとの変化を楽しんでもらえるんじゃないかな、というのをすごく思っています。

小林 すごくミクスチャーな曲だよね。

長屋 そう。細かい聴きどころは本当にたくさんあるんですよね。そこまで聴いてもらえたら嬉しいな、というところはあります。仕掛けがたくさんあるので。

――例えばどのようなところでしょうか?

長屋 効果音も結構入っているしね。

穴見 具体的にいうと、2B(2回目のBメロ)の後にある間奏部分に、ヒップホップでよく使われるリズムが結構がっつり入っていて、それってなかなかバンドサウンドでやることがないんですね。それは初めてのことで、ちょっと横ノリが入るというか……。そのリズムの中でギターソロも入ってきて、ピアノも混じってきて、Dメロ(大サビ)に入っていくという展開は、1人で作曲していたらなかなか成しえないなと思っていて。僕と(小林)壱誓でつくったメロディーに長屋が歌詞を乗せてくれて、ドラマの主題歌に、というお話があって、という色んなエッセンスが加わってできたので、その過程は本当に面白いなと思いますね。

小林壱誓(Gt.)、長屋晴子(Vo./Gt.)、穴見真吾(Ba.)

■ドラマの怒涛の展開に見入っていたら自分たちの歌が流れた!

――実際にドラマが始まって、映像に合わせて曲が流れているのを見ていかがでしたか?

長屋 初回を観るまでドキドキだったんです。このドラマに本当に合うのかとか……。ぴったりでしたね(笑)!

穴見 びっくりするくらいぴったりだった(笑)。

小林 曲が流れるまでわからないんですよね。

穴見 1話のラストが怒涛過ぎて、曲のことは忘れていたくらい。

長屋 そうだね。ドラマに見入ってたら、急に自分の声が流れてきた感じ。

小林 2話の方が最初ちょっと不安で。この話の流れでどうなるんだろう、と思ったらちゃんと次の展開が出てきて楽曲も使われていて。

穴見 (曲が流れる場所が)そこなんや!って。ありがとうございます、ってなった。

peppe 毎回、ドラマのエンディング部分を携帯で撮ってます。

小林 録画せぇ(笑)

peppe 録画もしてるよ(笑)!

【緑黄色社会 プロフィール】
愛知県出身4人組バンド。愛称は”リョクシャカ”。高校の同級生(長屋晴子・小林壱誓・peppe)と、小林の幼馴染・穴見真吾によって2012年結成。2013年、10代限定ロックフェス『閃光ライオット』準優勝を皮切りに活動を本格化。2018年、アルバム「緑黄色社会」をリリース。以降、映画・ドラマ・アニメなどの主題歌やCMソングを多数務めるなど躍進中。2022年11月9日、6thシングル『ミチヲユケ』をリリース(11月3日から先行配信)。11月12日からは全国6都市で対バンツアー「緑黄色夜祭vol.11」が控えている。

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