杉咲花 日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞も“演技の重圧”からの脱却に苦悩する理由

俳優の杉咲花(28)が10月18日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』に出演し、演技が評価されるたびに増えた悩みを赤裸々に語った。
2016年公開の映画『湯を沸かすほどの熱い愛』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。NHK連続テレビ小説『おちょやん』で主演を務めるなど、華々しい経歴を持つ杉咲。順風満帆なキャリアを歩んでいるようにも見えるが、演技を続けるうち悩みも増えたという。
「監督の求めることに対して全然応えられない瞬間とかが結構あって…」と話し始めた杉咲は、仕事が評価されるたび、重圧を感じるようになったと明かす。「(芝居を)はじめたときは無邪気に、純粋に楽しめていたんですけど、期待に応えられない瞬間というか、ちゃんと台本に書いてあることを表現できるかなっていうプレッシャーとかが年々増していってます」と語った。
そのように苦悩するのは、知らないうちに、自分の影響力が増していることを感じたためでもあるという。「自分が想定していなかったところまで、エンターテインメントって届いていく力があるじゃないですか。だからこそ、世界中の人が聞いてるぐらいの気持ちで、話すっていうことにも責任が伴う気がしている。そういう事を考えるようになってきてから、緊張するようにはなってきましたね」と、昔のようにただ演技を楽しむというわけにもいかなくなった。
ただ、そんな悩みを抱えながらも、杉咲はその悩みですら、自分の演技の糧にして進み続けた。杉咲は「どれだけ続けていても、解らないことがあるんだっていうのを突きつけられて。解らないっていうところが前提にあるから解ろうとするし、いつまでも想像し続けようとする。自分がお芝居をする上では、必要な感覚なのかなって思うようになってきました」と、少し前向きに捉えるようになったという。
そうして今、杉咲は自分が楽しむことだけでなく、自分の演技を観てくれる人たちのことも考えて芝居をするようになった。「作品を観てくださる方たちにとって、安心して信頼して作品を受け取ってもらいたいなっていう気持ちがあるからこそ、それをどういう言葉で伝えるかみたいなことって、すごい大事なことだったんだなってすごい、やっと気づいてきた」と朗らかな表情で話す。
最後には「人の役に立てているかは、わからない」としつつも、「自分にできることって、他者のことを想像して演じる。人に対してどれだけ優しさを持てるかっていうことな気がしていて」と語る。「“この人が出てる作品だったら観てみよう”とか、思ってもらえるようになりたい」と意気込みを新たにした。
【TVer】最新話を無料配信中!
【Hulu】最新~過去話配信中!