世界中からオファーが絶えないデザイナー・佐藤オオキ「馬鹿げたことこそが今、求められるのかな」万博の“日本の顔”は、いかにして生まれたのか
2025.7.26 10:30
7月26日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』には、日本が世界に誇るデザイナー、佐藤オオキが登場する。東京2020五輪の聖火台をはじめ、世界的人気ゲームの玩具、国外ではフランスの高速鉄道の内装まで、新たな価値をデザインとして形にし、世に送り出してきた。今回はEXPO 2025 大阪・関西万博の会場を訪れ、自身が総合プロデューサー兼総合デザイナーとして手掛けた、日本館に足を運ぶ。
東京とミラノに拠点をおくデザインオフィス『nendo』の代表を務め、民間から国家規模まで、世界中からオファーが絶えない佐藤。スケジュールは過密という言葉も生ぬるく、「世界一周出張とかも…」と聞いたことのない言葉も飛び出し、司会の今田耕司を驚かせる。そんな多忙な身でありながら、EXPO 2025 大阪・関西万博には、4月13日の開会以降もよく通っているという。万博が終われば取り壊される、巨大な円形木造型のリングに囲まれた「街」。佐藤は会場内を歩き、「ある意味馬鹿げてますけど、こういう馬鹿げたことこそが今求められるのかな」と、万博への思いを語り始める。
日本館を訪れると、パビリオン完成までの日々に思いをはせる。国の威信をかけたプロジェクトであったが、「正直言ってしまうと、全然関心がなかったですね」と、オファーが来るまで、万博に意識を向けることはほとんどなかったという。意外なスタート地点から、いかにして世界中からやってくる人々を圧倒するパビリオンは生まれたのか。「興味がないって大事なことで…」、佐藤が語るデザイナーとして大切な素養とは。
変わり映えのしない日常に新しい視点を与えるデザインを生業としてきた佐藤は、かつては世間が求めるに応じて、無邪気に、そして自由に、才能を遺憾なく発揮して作品を生み出せていたという。しかしコロナ・パンデミックによって、あらゆるものが変化。佐藤いわく「闇落ち」したのだとか。果たして自分の仕事が社会で求められているのかも分からない、大きな葛藤を抱えて取り組んだ東京2020五輪における仕事を想起する。万博にもつながる、佐藤が新たに生まれ変わった出来事とは。
『アナザースカイ』は日本テレビ系にて今夜11時から放送。