WOWOW『連続ドラマW I, KILL』 舞台あいさつで明かされた関西グルメ&撮影エピソード 木村文乃の“満月ポン”愛も炸裂!
2025.5.23 15:15
WOWOWと松竹・松竹京都撮影所がタッグを組んでお届けする、初の完全オリジナル大型企画『連続ドラマW I, KILL』。舞台あいさつ&第1話特別上映会が行われ、木村文乃・田中樹(SixTONES)、服部大二監督が登壇。
本作のテーマは「生きる」(I kill/斬る)。天下分け目の戦い・関ヶ原の合戦から35年後。移り行く時代の中でようやく平和な世を取り戻しつつあった日本に突如現れた、人を襲い、喰らう化け物。「群凶(Gun-kyou)」と呼ばれるそれらが発生すると、幕府は密かに討伐衆を派遣し、群凶とその地域を焼き払い隠蔽していた…。海外発の戦国ドラマ『SHOGUN』がエミー賞、ゴールデングローブ賞を受賞し、日本を舞台にした歴史スペクタクルが注目を集める昨今。鎖国前夜の日本をリアルかつ美しく描き出した、恐怖のサバイバルドラマが誕生する。
『連続ドラマW I,KILL』の舞台あいさつ&第1話特別上映会が大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマにて開催され、主演の木村文乃・田中樹、そして服部大二監督が登壇した。
大きな拍手で迎えられた3人。まずは木村が「大きなスクリーンで観ていただけるスペシャルな日にたくさんの方に来ていただけてとてもうれしいです。おおきに」と本作の撮影が行われた京都にちなみ、京都弁で挨拶。田中が「これから物語が進むにつれて、盛り上がっていけたらと思うので、今日はよろしくお願いいたします」、服部監督が「第1話をスクリーンで観られるのは大阪だけなので楽しんでください」とあいさつし、イベントはスタート。
大阪での舞台あいさつについて木村は「すごく歓迎してくださってうれしいです。私は毎回、トイレで迷うんですが、劇場の方に優しく教えていただいて、今は穏やかな気持ちでここに立っています」と人の温かさに感激した様子。田中も「先ほど僕も優しくしていただいた」と話し、「朝からポップコーンの匂いがすると言っていたら「ご用意します」とおっしゃってくださって…ポテトを頼みました(笑)」とオチをつけると、木村が「ポテトかい」とツッコミを入れる場面も。

昨年秋に約2か月、松竹京都撮影所を中心に関西圏で撮影された本作。大阪や京都のエピソードを尋ねると、木村は「満月ポンです。関東に満月ポンはないので、知らなかったんですが、お菓子や飲み物が置いてあるところに置いてあって食べてみたら、美味しくて感動して。あまりに感動したのでXで呟いたら、本社の方がたくさん送ってくださって、満月ポンに困らない生活をしてます(笑)。ありがとうございます」と感謝。「これから満月ポンを見るたびに、『I,KILL』の現場を思い出します。過酷だったなって(笑)」と笑顔で話した。
田中は「ライブでも来ることはありますが、関西は安くて美味しいお店が多いですよね」と言いつつも、チェーン店の回転寿司を挙げて「知ってました?あそこ美味しいんですよ」と観客に語りかけ、場内からは笑い声が起こる場面も。MCからお気に入りのネタを聞かれると、田中さんは「それは日によって違いますよ!」と熱弁。「中トロにいくこともあれば、赤身にする時も」とお気に入りのネタを紹介。

時代劇でありながらサバイバルスリラーでもある本作で特にこだわった点を聞かれると服部監督は「時代劇もゾンビも、ある意味ファンタジーの世界。ファンタジーの中でも、特にこの2人の人間ドラマをしっかり作っていくことを心がけました」と撮影を振り返り、「たまたま同時期に他の作品の撮影が入ってなかったので、数々の有名作品を作ってきた時代劇のオープンセットを、制作部、美術部に頼んで血みどろにしてもらいました」と明かした。
そんな伝統ある京都撮影所での撮影について木村は「十兵衛役の山本耕史さんが、寒かったのでドラム缶の中に火を焚いていたら、お芋とお餅を持ってきてくださって。すると、撮影所の皆さんが網とトングを持ってきてくれて、火の番までしてくださった。温かくて美味しいものを食べられるのがまず違う」とスタッフとの温かい交流に感激した様子を見せた。
田中は「スタジオに入った時の空気が違う」と言い、時には長時間に及ぶ撮影も「スタッフさんの温かさを感じながら撮影できたので、これだけ過酷な撮影であっても嫌な思い出にならずに走りきれた理由なのかな」と振り返った。

本作の後半には、木村演じるお凛と、彼女に大きな影響を与える、穂志もえか演じる桜の印象的なエピソードが描かれている。美しいススキ野原で描かれる共演シーンについて、木村は「和歌山県、滋賀県、大阪府を股にかけて撮影した」ことを明かし、「なかなかお天気に恵まれず、冷たい風が吹きすさぶ中で撮影したんですが、最後の大阪府能勢町の深山でいい夕焼けが出たんです」と振り返ると、監督も「奇跡でした」と同意。
また、人の意識を持ったまま、化け物(群凶)になってしまう難しい役どころを演じた田中に役作りについて尋ねられると「参考にするキャラクターがいない上に、人間ともゾンビとも言えない役どころなので難しかったですが、撮影しながら士郎が完成していった」と明かした。

さらに、アクションや殺陣について木村は「女性は男性の力に敵わないので、自分より力の強い相手にどうやって勝つかと考えて、姑息に攻めていくしかなかった」と語り、田中は「士郎は、刀の使い方を学べる環境にいなかったので、刀はこう持つべきというセオリーのようなものはなくて、全て独学なんです」と明かした上で、「士郎にとっての刀は人を傷つけるものであり、自分を守る道具でしかないので、稽古の中では【野性的に】というワードがよく出てきた。ひたすら横に転がる稽古や投げ飛ばされても受け身を奇麗に取らないなど、変わった稽古が多かったです」と振り返った。
そんな2人のアクションについて、長年数多くの時代劇を手掛けてきた服部監督は「全く正反対のアクション」だったと言い、「木村さんは感情を出して動く。田中さんは、感情は表に出ないけど野性的で亜流なので、普段とは違う身体の使い方をしていて。どちらもとても疲れるし、難しいんです。そんな中でも長時間撮影していたので、おふたりの体力と精神力には脱帽でした」と称賛。

最後に服部監督が「キャスト・スタッフが力の限り作った作品です。大阪・京都から全世界に発信していきたいと思ってます」、田中が「怖い、グロテスクなだけの物語ではなく、一人一人の物語がしっかり描かれています。スケール感の大きさやクオリティの高さも最高峰だと思います。皆さんに『I,KILL』の輪を広げていただけたらうれしいです」、木村が「人間の縁と人情物語がベースになっていて、関西の美しい景色を背景に、一切妥協のないゾンビ(群凶)達が出てきて、切なくも美しい映像になっています。日本でもこんなクオリティの高いゾンビものが作れるんだと誇らしく思える作品です。怖がらずに見入っていただければうれしいです」と作品をPRし、大きな拍手で温かく見送られ、舞台あいさつは終了した。

《ストーリー》
天下分け目の戦い・関ヶ原の合戦から35年後。移り行く時代の中でようやく平和な世を取り戻しつつあった日本に突如現れた、人を襲い、喰らう化け物。「群凶(Gun-kyou)」と呼ばれるそれらが発生すると、幕府は密かに討伐衆を派遣し、群凶とその地域を焼き払い隠蔽していた…。そんな騒ぎを知らない遠く離れた宿場・多胡宿。忍びであった過去を隠すお凛(木村文乃)は、医師・源三郎(高橋克実)の助手として、血の繋がらない娘のトキ(田牧そら)とともに平和に暮らしていた。ある日、トキの病気を治す薬をもらうため、遠く離れた村へ旅をすることに。村に着くと、血や人肉などがいたるところに散らばっている。そして、姿形が恐ろしく変わった群凶たちがお凛を襲う。その時お凛は、過去のとある苦々しい記憶を鮮烈に蘇らせる。ここから我が子のように大切な娘・トキを守るための、お凛の壮絶な旅が始まるのであった。
一方、人の意識を持ったまま群凶になってしまい、過去を持たず苦しみを抱える“半群凶”の男・士郎(田中樹)。忌み嫌われ幽閉されていた彼は、自分が何者なのかルーツを知るために、とある人物を探していた。
『連続ドラマW I, KILL』は毎週日曜よる10時からWOWOWプライムにて放送中・WOWOWオンデマンドにて配信中(全6話)
第1話を期間限定でWOWOW公式 YouTube チャンネルにて先行無料配信中(6月30日(月)23時59分まで)
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