NHK夜ドラ『いつか、無重力の宙(そら)で』主演・木竜麻生「もうまぶしくて、まぶしくて」田牧そら演じる“キラキラ”の高校生に思わず…

2025.10.20 23:00
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――飛鳥の役作りはどのようにしましたか?
【木竜】

30歳になった飛鳥は自分の仕事や社会的環境に慣れてきた部分と、まだどこかいっぱいいっぱいな部分があると思います。そんななかで天文部のみんなと再会して、自分が高校生の頃に持っていた熱を、段階を踏んで思い出して、少しずつ熱を高めていくという作業がすごく難しかったです。それは飛鳥自身が抱える難しさと直結するところもあって。彼女がもともと持っていた宇宙への純粋な憧れと、今このときだからこそ感じている困難、そのつどぶつかる壁をどう乗り越えていくか、というところを大事に演じたいと思いました。

【田牧】
私は宇宙のことに詳しくなかったので、まず図書館で宇宙の本をたくさん読んだり、JAXAへ行ったりしました。はじめは「宇宙って、なんか難しそう」から入ったのですが、調べて勉強して、知れば知るほど「あれ?宇宙って面白いな」と感じるようになって。飛鳥もこんなふうにハマっていったんだろうなと思いました。知らないことを知っていくうちに「いいな!」がくる瞬間。この「いいな!」を活かしたいと思って演じたつもりです。

望月飛鳥(高校生)役・田牧そらの写真

【木竜】
そらちゃんがJAXAのお土産に、宇宙食を買ってきてくれました。それが本当にうれしくて。

【田牧】
本当ですか?うれしいです。JAXAに行ってよかったです。

【木竜】
たくさんお土産を買ってきてくれた中から選ばせてくれたんですけど、1つ1つの宇宙食を見せて「どれがいいですか?ちなみにこの宇宙食は……」と目をキラッキラ輝かせながら教えてくれて。私はその姿を見て、この姿は大人になった飛鳥が忘れかけている「すごく楽しかったあの頃の飛鳥」なんだなと思いました。「宇宙食」という、単語でパッと思い描くことのできるイメージにふれることも、それまでの私にはなかった発想でした。飛鳥の役作りでは、そらちゃんからもらったものがたくさんあります。

望月飛鳥(高校生)役・田牧そらの写真

――望月飛鳥は、一言で言うとどんな人ですか?
【木竜】

そらちゃんと話したのですが、飛鳥は「こんな人」って言えるところがない人です。

【田牧】
何か特別な取り柄や才能があるわけじゃない。だけど私は台本を読んで、飛鳥はすごく応援したくなる子だなと思いました。一生懸命で、周りをとてもよく見ていて、優しい。

【木竜】
人をよく見ているし、言葉の選び方も慎重ですよね。今この場面で自分がどうすべきか、ということを常に考えている人なのだと思います。高校時代の飛鳥と社会人になった飛鳥を比べてみると、根っこの部分はそんなに変わっていないけれど、大人になった飛鳥は「上にかぶせているもの」がどんどん厚くなっている気がします。中心の部分がちょっと見えづらくなっている。とくに物語のスタート地点では、自分の素直な欲望や純粋な思いを、まっすぐに出すようなことはしない人ですね。それが自覚的でもあり、無自覚でもあり。

【田牧】
高校生のときの飛鳥も天文部の3人と出会うまでは、わりと「見えづらさ」が多い子だったんだと思います。でも3人と出会って、どんどん自分のやりたいことや楽しいことができるようになっていく。そういうところを丁寧に演じたいと思いました。

【木竜】
大人になって目の前のことに精いっぱいだった飛鳥が、高校生のときの「やりたいことができるようになっていく」という感覚を思い出していく、気づいてく。これは飛鳥にとっても、演じる私にとっても、とても幸せな作業だと思いました。

望月飛鳥役・木竜麻生の写真

≪番組概要≫

高校時代、「一緒に宇宙に行こう」と夢を語り合った天文部の女子4人組。
大人になってそれぞれの道を歩む中、ふと忘れていたかつての〈夢〉と再会した。
「超小型人工衛星だったら…今の私たちでも宇宙を目指せるかもしれない…!」
あの頃の自分に背中を押されて、いま2度目の青春が始まる――。
これは、ごくごく普通の30代女性たちが、いつの間にかそっと手放した〈夢〉を、仲間と共に拾い直す物語。 かつて抱いた夢がある、全ての人々に贈ります。

NHK夜ドラ『いつか、無重力の宙(そら)で』
2025年9月8日(月)~10月30日(木)
※毎週月~木(総合)よる10時45分 各話15分 <全32回/8週>

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