「諦めなければ夢はかなう」靴職人の男性が“夢に出てきた○○”を譲ってもらった奇跡のような話とは

2025.9.20 11:00
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そしてついに、長さ21mの巨大空間の正体が明らかに。ゆいPは巨大空間を見ると、思わず「ほ、本物?」と声を上げた。そう、そこにあったのは特急あずさ号の先頭車両。重さは約45トンで、1974年に製造されて新宿〜松本間などを走っていた車体だ。

あずさ号の周りはホームを再現しており、約37畳の車内には畳が敷かれている。元々あったシートを外して、寝泊まりできるようにリノベーションされており、1日1組限定で、1人から最大10人まで宿泊可能だ。お値段はなんと大人一泊2食付き1万4300円。

本物の運転席に入ると、運転士気分を味わうことができる。電気系統も現役ということで、ゆいPが「信号よし、レピーターよし!」と言うと発車ブザーが鳴った。さらに、本物の行先表示機や本物の踏切まで。

「将来運転士になりたい」と話す小学生のお客さんは「泊まるのめちゃくちゃ楽しみです」と大興奮の様子。自身も3児の母である横澤夏子は、「電気とか使えるのが、子どもはワクワクしてしょうがないですよね」と目を輝かせた。車内で食事もOKということで、車掌体験をしたお客さんは「来てよかったッス」と満足そうな表情を見せた。

浩さんが、本物のあずさ号を手に入れた経緯は嘘(うそ)みたいな本当の話だという。31年前、42歳の時に6人の子どもを抱えて突然職を失った浩さんは、靴職人に弟子入りした。そして、ある日「あずさ号がつながって乗客は自分だけで、小さな駅に着くとみんなが手を振ってくれる」という不思議な夢を見たという。

そして、「夢に見たあずさ号が欲しい」と思うようになった浩さんは、JR東日本長野支社に出向き、「あずさ号を譲ってくれ」と直談判するようになった。当時の心境について、妻の信子さんは「言い出したら聞かないから、諦め」と語る。

JRに通い続けて7日目に車両責任者に会えたものの、「鈴木さんは上田市だから、上田市長が保証人になるという証を書いてくれれば考える」と無理な条件を出されてしまった。浩さんは上田市役所に行き、当時の上田市長の竹下悦男市長に会おうとしたが「頼むから二度とこないで」と門前払い。

しかし、靴職人として初めてのお客さんに靴を納品しにいった時に、事情を話した浩さんは、お客さんから「今度の市長になった竹下は、僕は小学校の同級生で、選挙の責任者は僕がやった」という思いがけない話を聞かされた。そして翌日、浩さんは市長との面会を果たす。市長は「あずさ号が欲しいんだって?いやーおもしろいこと考えるね」と言い、浩さんに名刺を渡した。

「さすがに保証人は無理か」と諦めかけた瞬間、名刺を裏返すと、そこには“この人の夢叶えてください。私が保証人になります”と書かれていた。その後、JRとの話し合いは順調に進み、浩さんは廃車予定だったあずさ号を譲ってもらえることになった。

「このあずさが来てから人生って変わりましたか?」というゆいPの質問に、浩さんは「180度変わりましたね」と話し、「必ずね、やれば夢が叶う、諦めなければ夢は叶う、ここへ来る子どもたちに夢は必ず叶うから、口に出して行動に移してやったらいいよ、今度はみんなの夢を手助けする、そういう僕のこれからの人生だと思っている」と民宿を訪れる子どもたちにエールと送っているという。

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写真提供:(C)ytv

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