武田真一 ディレクター志望から一転アナウンサーへ「マイクの前には自分しかいない」NHKでの33年を振り返る

フリーアナウンサーの武田真一(57)が9月6日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』に出演した。NHKを退局し、現在は日テレ系の報道番組『DayDay.』のアナウンサーを務める。今回はイタリアを訪問し、これまでのアナウンサー人生を振り返った。
1990年にNHKに入局した武田。採用試験を受けた際、実はアナウンサー志望ではなかった。「元々は、僕はディレクター志望でNHKを受けたんですね」と話す。当時のNHKには制作マインドを持った人材をアナウンサーに採用する方針があったことから、武田に白羽の矢が立ったとのこと。「最初はやっぱり、ちょっとびっくりしました。でも大学の時にバンドやったり、演劇やったりしていたんですね。そういった表現ってものをかじっていたので、やってみたら面白いかなと思って、運命を受け入れました」と、想起した。

思いがけないかたちで始まった武田のアナウンサー人生であったが、アナウンサーという仕事は、色々な気付きを与えてくれた。「表現というものの奥深さですよね。これは本当にいつまで経っても到達できないものだなと思います」といい、他にも世界中の出来事を自分を通して伝えられることに、やりがいを感じていた。信頼できる仲間たちのいる環境で、アナウンサーとして着実に成長していたが、同時に重い宿命も背負うことになったという。
武田は、「最初NHKで、お昼のニュースを担当していたんですね。お昼のニュースの担当者は、突発的な事件・事故、大きなニュースをそれまで放送していた番組を途中で打ち切って臨時ニュースを読む、そういう役割を与えられて、仕事自体も面白く好きでした。でも様々な災害とか事件、事故をお伝えする中で、ある時から、なんかそれがすごく辛くなったんですね」と語る。そこには、悲劇を伝えることが活躍となる、アナウンサーとしてのジレンマがあった。