『はいからさんが通る』時代の女性は、こんなにも艶やかで個性的な着物を普段着にしていた!知られざる“銘仙”の世界とは
2025.7.22 12:10
ヒロミと小泉孝太郎の2人がMCを務める『オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます』が7月19日に放送。アンティーク着物“銘仙”の世界をヒロミと孝太郎が堪能した。
道行く人に、その人にとっての神様のような人を聞き、実際に会いに行くこの番組。東京・下北沢で声をかけた着物姿の女性の神は、アンティーク着物“銘仙”のコレクター桐生正子さん。銘仙(めいせん)とは、大正から昭和初期にかけて女性の普段着として人気だった絹織物のこと。当時、女学校進学率が上がっていたこともあり女学生の通学着としても普及した。

スタッフが桐生さんのことを調べると、彼女のコレクションの展示会が神戸ファッション美術館で行われているという。その名も『桐生正子着物コレクション 大正の夢 秘密の銘仙ものがたり』。早速訪れてみると、会場には、ポップともいえる明るい水玉柄の着物に身を包んだ女性の姿が。銘仙コレクターの神・桐生正子さんだ。

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桐生さんが銘仙と出会ったのは学生時代。料亭のアルバイトで、着付けのための着物を探しにいった骨董市で出会ったのが紫色の矢羽模様の銘仙。マンガ『はいからさんが通る』の主人公・紅緒のイメージと同じものを手にした桐生さんは、「昔のものを今の私が手にすることができるっていうのが衝撃的で、そこからですかね」と銘仙をコレクションすることになったという。

桐生さん所有の銘仙は約600点。しかし銘仙はフリーマーケットや骨董市などでも手に入り、1000円台の安いものから、高くても数万円程度が相場なのだという。そのため600点所有していても、これまで銘仙に使ったお金は100万円くらいだという。さらに銘仙の虜になった理由が、当時の時代背景やブームなどがデザインに如実に表現されている面白さ。たとえば戦争が色濃くなってきた時には“ゼロ戦”の柄があるなど、着物の枠に収まりきれないデザインがたくさん見られるのだという。

さらに銘仙のデザインには、世界の芸術のトレンドを取り入れたものも。着物の柄とは思えない派手な柄だが、モチーフは“ロシア・アバンギャルド”。ロシア・アバンギャルドとは1917年に起きたロシア革命のさなかに生まれた芸術運動で、当時のポスターは丸や三角といった幾何学模様に加え赤・白・黒といった色使いが特徴的で、そのデザインを着物に取り入れていた。「職業婦人とかもスゴく増えていた時期ですので、そういったか方が好んで着たんじゃないかな」と考察する桐生さん。スタジオのヒロミも「大正から昭和の初期ってかっこいいね」とつぶやく。

スタッフが「600点あって集め飽きたりしないんですか?」と聞くと、「飽きることはないですね」ときっぱりと言い切る桐生さん。「集めている人に一番聞いちゃいけない質問だよ」とあきれるヒロミだった。
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