成田悠輔 下北沢の初ロケで女子大生の一人暮らし部屋に侵入?!「訴えたかったら訴えてください」

2023.12.12 16:30

経済学者の成田悠輔が、自身がMCを務める番組『夜明け前のPLAYERS』で初のロケに挑んだ。いつもは“未来の日本をつくる変革者=PLAYERS”をスタジオに招き、気になることをぶつけている成田だが、第10夜となるこの日は夕暮れの東京・下北沢駅に降り立った。

向かったのは“暮らしながら学ぶ”がコンセプトの「SHIMOKITA COLLEGE(シモキタカレッジ)」。2020年に誕生した、所属も専攻も違う若者が寮生活を送る日本初のレジデンシャル・カレッジだ。互いに刺激し合って次世代のリーダーを育成するというこの施設の紹介を受けるうちに、成田は一人暮らしの女子大生の部屋に足を踏み入れることになったのだ。

■イェール大学だったら退職処分? 「緊張しています」と足早に去る成田

入居者の部屋を見せると案内されたのは、慶應義塾大学に通う端羽梨有さんの部屋だ。現役女子大生の一人暮らし部屋をのぞく成田の表情は、いつもと違って少し硬い。スタッフから「(成田が教べんを執る)イェール大学で学生の部屋に入ったら、たぶん退職ですね」と声を掛けられ、「訴えたかったら訴えてください」と開き直る。

きれいに整頓されたその部屋には、作り付けの机やベッド、シャワーなどの水回りがそろっている。布団も用意され、身の回りの荷物を持ってくるだけで生活ができる仕様だ。

SHIMOKITA COLLEGEの居室は一人部屋、相部屋など3タイプが用意されている。例えば水回りが自室にない一人部屋の家賃は、大学生だと月額7.4万円から、社会人でも8.9万円から。水道光熱費や管理費は含まれないが、下北沢でワンルームを借りることを思えば比較的安い。家賃とは別料金で朝・夜の食事も付く。

窓際の高い位置に設置されたポールを指して「ここで洗濯物を干しています」などと部屋の隅々を説明してくれる端羽さんに成田は、「懸垂もできそう」とつぶやくも部屋の奥にはなかなか踏み込めない様子。退出時には「すげぇ、今緊張しています。ドキドキしています」と足早だった。

■高校生から若い社会人まで、意識高い系の寮生が集まる理由

SHIMOKITA COLLEGEをつくったのは、HLAB 共同創業者の小林亮介さん。「下北のど真ん中に、こんなでかい建物をつくることをゼロからやった怖い方」と成田に紹介された小林さんは、ハーバード大学在学中に起業、“学校にひもづかない学年横割型”の寮を企画・運営している。

「これ(SHIMOKITA COLLEGE)、どうやってつくったんですか?」と成田に問われ、10年以上前、小林さんが成田に初めて会った頃に過ごしていた学生寮での体験が、起業のきっかけだと語られた。

世界の多くの大学には、異なる分野の学生が共同生活をする体験が多様な社会を生き抜く力を育むとの考えの元つくられた、“レジデンシャル・カレッジ”と呼ばれる学生寮があるそうだ。ハーバード大学の1年生は入寮が必須。「英語がなかなか話せない時でも、いろいろなことを勉強している人と暮らして面白かった」と小林さん。このスタイルを日本の学生寮に導入したいと歩を進め、SHIMOKITA COLLEGEに至ったのだとか。

SHIMOKITA COLLEGEはさらに、高校生から社会人と住人の幅が広い。特定の学校や組織にはひもづかず、国籍も問わない。入寮審査で問われるのは「自分がどういうもの(学びや経験)を持って来られるか、今どういったことに関心を持ってやっているかということ」なのだそうだ。結果、意識や意欲の高いエリート、天才といわれる若者が集まることになったのだろう。

小林さんいわく「カレッジは授業を行ったり学位を得たりする場所ではなく、勉強や研究をする人がいろいろな分野から集まって学び合う場所」だからだ。そのためSHIMOKITA COLLEGEでは、自室に向かうまでに必ず共有スペースを通らなければならないつくりで、交流が生まれる工夫が施されている。

成田の興味は、交流したくない人はどうすれば良いかという点に移る。「ほんとうに交流したくない時は(共有スペースを)素通りして帰ればいい。それでも誰かにつかまって話すことになるので、自分でがんばることなく交流できる」と小林さんが話すと、「いいね。個室で自分の時間もつくれ、いざ寂しくなったら出ていけばいい」と成田の表情がゆるんだ。

■もち麦飯を頬張りながら、不安定化するアメリカ社会を論じる

成田もSHIMOKITA COLLEGEで“つかまる”ことを体験済みだ。1階の食堂を案内されたのは、ちょうど夕食時。キッチンカウンターでそぼろあんかけ丼を注文した成田は、寮生たちが食事をするテーブルに誘われた。始めこそ「社会科見学にきました」と控えめな成田だったが、打ち解けるや否や、目の前に座る医療経営の戦略コンサルティングをしているアランゴ・バケロ・サイモンさんを質問攻めにし始めた。

サイモンさんは昨年ハーバード大学を卒業、今年2月からSHIMOKITA COLLEGEに住んでいる。成田のつっこみは来日したきっかけに始まり、アメリカ社会の不安定さを問うまでに至る。「(アメリカは)教育制度があまり整っていないから」とのサイモンさんの言葉から、そぼろあんかけ丼のもち麦飯を頬張る成田とサイモンさんの会話は、アメリカの義務教育にまで及んだ。

「こんなに面白い場所にあって、いろいろな人が交じり合って、若者も働いている人もいて、ご飯も出るってあまりないですよね」とSHIMOKITA COLLEGEを称える成田だが、実はロケ開始時、駅からの道中ではシニカルな推測を立てていたのだ。

渋谷にも新宿にもアクセスが良い下北沢の、最近再開発された緑豊かでおしゃれな駅周辺エリア。そこに建つ5階建てのSHIMOKITA COLLEGEは、約100名が暮らせる居室に加え、ガラス張りで明るい食堂や講演会などが行える広い共用スペースなど交流の工夫が施された快適な空間がいくつもある。

そんな佇まい(たたずまい)について、下北沢を「強欲で邪悪な不動産業者が開発したにも関わらず、俺たちはただの資本主義者じゃないぞという雰囲気を感じさせる」とし、SHIMOKITA COLLEGEについては「下北沢のど真ん中にある新築のマンションに住んでいるという、ちょっといけすかない、意外にリッチな若者たちが多いんじゃないかと勘ぐっている」と語っていたのだ。しかし寮生と話し、身の丈にあった生活スタイルを知ったことで、自身の発言を「謹んで訂正いたします」と謝罪した。

初ロケの様子のほか『夜明け前のPLAYERS』の全話は、公式HPでノーカット版が、公式YouTubeでディレクターズカット版が配信されている。

「夜明け前のPLAYERS」
公式HP:PLAY VIDEO STORES
公式YouTubeはこちら

写真提供:(C)日テレ

クオカードプレゼントキャンペーン2024

  • Twitter
  • Facebook
  • Line

SNS

featured

text_newarticles

categories