2024年・辰年の“初ジブリ”『千と千尋の神隠し』“大いに参考にした”場所の魅力にせまる!

2023.12.8 23:00

2024年最初の金曜日・1月5日の金曜ロードショーでは、『千と千尋の神隠し』がノーカットで放送される。いまだに世界中を魅了する本作だが、その日本のレトロな世界観にも注目してみたい。

◆『千と千尋の神隠し』今年は「日本的な構造物」に注目

千尋が迷い込む不思議な街には、赤ちょうちんが並ぶ歓楽街や、温泉・風呂屋、神社など、どこか見慣れたような、日本的ないろいろなモチーフが登場する。「ここが舞台です。」と ハッキリと言える物語の舞台はないそうだが、“大いに参考にした”という場所が『江戸東京たてもの園』。小金井市にあるこの博物館には、本作のモチーフとなった日本的な構造物が残っている。

関東大震災後に建てられた店屋は、建物の前面に、看板を兼ねた衝立(ついたて)のような外壁をもって造られていた。その外壁は自由な装飾で、洋風なものだったり、アーティスティックなものだったりしたという。昭和初期の東京下町の街並みのような風景を、本作でも感じることができる。

『江戸東京たてもの園』に保存されているのが、『武居三省堂』という文具店。中には、内壁一面に無数の小さな木製の引き出しが取り付けられており、どこか“釜爺”のいるボイラー室を思い出させる。当時は、この引き出しにさまざまな種類の筆を分類して入れていたそう。

同園には、「子宝湯」という銭湯もあり、富士山が大きく描かれたペンキ絵や、大型タイルで美しく豪華な上絵を描くタイル画が目を楽しませてくれる。本作の“油屋”の風呂場の壁に描かれた絵にも注目したい。

【ストーリー】
トンネルのむこうは、不思議の町でした―
ありえない場所があった。ありえないことが起こった。10歳の少女千尋が迷い込んだのは人間が入ってはいけない世界。驚きと不思議の町で千尋が知るのは大きな無力感と……小さな希望。ここで働かせてくださいっ。眠っていた千尋の“生きる力”がしだいに呼び醒まされてゆく。

『千と千尋の神隠し』(2001)※ノーカット/放送枠40分拡大
1月5日(金)よる9時00分~11時34分

© 2001 Studio Ghibli・NDDTM

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