カンヌ国際映画祭開幕 是枝監督、坂本龍一ら日本最高峰の才能が集結し描いた『怪物』にパルム・ドール期待

2023.5.17 14:40

第76回カンヌ国際映画祭が、フランス時間5月16日(火)に華々しく開幕し、翌17日(水)、オープニングレッドカーペットにコンペティション部門での公式上映を控える『怪物』(インターナショナルタイトル:MONSTER)から是枝裕和監督が参加。ネイビーのプラダのタキシードに身を包んだ是枝監督が登場すると、一般客や世界各国から集まったカメラマンたちからは大きな声で「コレ・エダー」と声がかかり、監督は笑顔で手を振るなど撮影に応じていた。

是枝裕和監督

また、坂本龍一さんが手掛けた『戦場のメリークリスマス/Merry Christmas Mr.Lawrence』などの楽曲が流れる中、他には、是枝監督の『真実』で主演を務めたカトリーヌ・ドヌーヴをはじめ、ユマ・サーマン、マッツ・ミケルセン、エル・ファニング、ヘレン・ミレン、エマニュエル・べアール、ファン・ビンビン、コン・リー、ジョン・C・ライリーなどが続々レッドカーペットに登場した。さらに、オープニングを飾るのが仏監督マイウェンの新作にして、ジョニー・デップ主演の『Jeanne du Barry(原題)』ということもあり、主演のジョニー・デップがポニーテールにサングラスのタキシード姿でレッドカーペットに降り立った際には、黄色い歓声が沸き、会場にどよめきが起こった。また、今回の映画祭で名誉パルムドールの受賞が決まっているマイケル・ダグラスが妻のキャサリン・ゼタ=ジョーンズと共に登場した際にも、会場には熱気が立ち上がった。

今回審査員長を務めるのは、昨年のカンヌで2度目となる最高賞パルム・ドールを受賞した『ザ・スクエア 思いやりの聖域』『逆転のトライアングル』のリューベン・オストルンド監督。さらに、審査員には俳優のブリー・ラーソンやポール・ダノらが名を連ねている。コンペティション部門に選出された計21作品の中から最高賞となるパルム・ドールをはじめ各賞が発表となるのは、フランス時間の5月27日の授賞式を予定している。


是枝監督作品がカンヌ国際映画祭で【コンペティション部門】に選出されるのは、昨年の韓国映画『ベイビー・ブローカー』以来2年連続、7回目の選出(カンヌ国際映画祭への出品自体は9回目)。なお昨年の『ベイビー・ブローカー』では、エキュメニカル審査員賞、そして主演のソン・ガンホが最優秀男優賞を受賞しました。これまでも、2004年『誰も知らない』では主演を務めた柳楽優弥が「最優秀男優賞」を受賞、2013年『そして父になる』では「審査員賞」を受賞、2018年『万引き家族』では最高賞である「パルム・ドール」を受賞している。

『怪物』では、オープニングレッドカーペットに登場した是枝裕和監督をはじめ、脚本を手掛けた坂元裕二、主演の安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太が現地入りし、公式イベントに参加予定となっている。

『怪物』(配給:東宝、ギャガ)6月2日(金)より全国公開

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