ドラマ『星降る夜に』出演の吉柳咲良 単独インタビュー もっと強くなりたい。「今のままじゃダメだろうな」

2023.2.21 18:00

テレビ朝日の連続ドラマ『星降る夜に』(毎週火曜よる9時)に出演する吉柳咲良。世間が決めた“概念”をやわらかく超える本作で、柊一星が勤める遺品整理会社の社長の娘・北斗桜役を演じる。ホリプロタレントスカウトキャラバンで最年少グランプリを獲得した12歳から6年間務めたミュージカル『ピーター・パン』を卒業後、初となる本作では手話での演技に挑戦している。entax取材班は、そんな彼女に独自インタビューを敢行、変化の時をどう捉えているのか撮影現場のエピソードなどを語ってもらった。

写真提供:© tv asahi All Rights Reserved.

■桜は自分と似ているから演じやすい。「違和感なさすぎ」

――ドラマ『星降る夜に』では、手話で演技をされていますよね。難しくないですか?

たまに分からなくなります(笑)。覚えた手話の手の動きをアウトプットしながら、セリフの感覚で伝えなきゃいけないんですが、自分が言いたかったことを口に出さないで手話でやるとなると、こんがらがっちゃって。意識の持っていきどころが散らばっちゃう感じです。でも、ダンスをやっているような感覚にも似ていて楽しいです。

――とても自然に手話をされていたので驚きです。手話は初めて習ったのですか?

はい。桜のセリフで2回くらいかな、レッスンを受けました。あとは動画を見て練習して、手話指導の先生に確認させてもらうって形で覚えています。手話指導の先生方が日常に手話で会話している時の動きとか、感覚みたいなものも盗むようにしていますね。

北村匠海さんとかは、通訳なしに先生方と手話で会話されるんですよ。そういうのを近くで見ていると、そういうふうに会話するんだなとか、表情すっごい豊かだなとかってすごく勉強になるので、現場でちょっとずつ見るようにしています。自分の手話にも活かせればって思ってます。

――回を重ねるごとに吉柳さんが演じる桜の登場シーンが増えてきましたね。

桜ちゃんは自分と共通点が多いと思うので演じやすいです。セリフの言い回しとか、語尾の使い方が自分と似ていることが多い。語尾の使い方やセリフの一個一個って性格が出ると思っているので、あまりに違和感がなさすぎて、きっと私と似ているんだろうなって。

あと、お母さんとの接し方も。私の家もあんな感じなんです。お母さんと友達みたいに接する部分がある。それから、ちょっと年上の人が周りにいてもそんなに動じないで、なんとなく会話ができる感じも似ているって思いました。

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■「だから桜はこう」と考えないで作品のテーマに寄り添う

――明るい桜ちゃんですが、複雑な背景があることが分かりました。演じる上で大切にしていることはありますか?

撮影が始まる前、プロデューサーの方にいただいた手紙にとある言葉が書いてあったんです。それを見て、桜ちゃんの問題を深刻に捉えないようにしています。

桜ちゃんの問題は、傍からはかわいそうと思われるかもしれないんですけど、桜にしてみれば、お母さんに愛されて育っているし、今が幸せだから気にし過ぎていることじゃないと思うんです。

第2話で、吉高由里子さん演じる鈴さんが「かわいそうって決め付けられるのはかわいそう」って言う場面があって。「親がいないからって、かわいそうってわけじゃない」って言っているのを見た時に、そうだよなって思ったんです。

このセリフが、桜ちゃんのことにも伏線になっているような気がして、自分的にそこまで重く捉えないようにしています。大事なのは血のつながりだけじゃないよっていう感覚を持ちつつ、「だから桜はこう」とかはあまり考えていないです。

――役柄に自然にアプローチされているのですね。共演者も自然な感じで演じられていますよね。

皆さん本当に自然、というか、オンとオフがカチカチってなってなくて、さらっと芝居に入る感覚がします。でも、ぜんぜん違う人なんですよ。それまで吉高由里子さんとしゃべっていたのに、急に「あっ、鈴さんだ」って。プロってすごいなって感動することばかりです。

――吉柳さんのスイッチはありますか?

『星降る夜に』では、私自身そのまんまな気がします。「よしやるぞ」っていうより、ふわーっと流れで入れている感じなんですけど、それって桜が本当に自分と似ているからできるんですよね。

■学生じゃなくなるという感覚が怖い

――そうなんですね。とても軽やかに話されていますが、ベテランの共演者の中、覚悟がいることではないですか。

元々すごく気にしいなので、いろんなことを気にし過ぎると、周りが見えてこなくなっちゃう。だからこうで、ああでって変に考えると不安になり過ぎちゃうから、むしろ軽い気持ちでいたい、いようって思っています。

それでも考え過ぎてしまうことがあった時は、口に出して言うようにしています。「経験、経験、全部経験」って(笑)。「なんとかなるっしょ」と言うようにしていれば、基本的にそこまで落ち込まずにいられる。そんな気がして、自分に言い聞かせています。

――大人ですね。まだ高校生なのですよね。12歳から芸能活動をされてきた中で得た強さですか?

3月に高校を卒業します。もう大人への仲間入りなので今のままじゃダメだろうなって思っています。

今まで、学生というのに甘えていた部分がきっとあったと思うんです。「まだ高校生なんだね」と言ってもらえていたことに、ちょっと安心していた自分がいたので、学生じゃなくなるという感覚も怖い。

大人の仲間入りをするってことは、たぶん、いろんなことをシビアに見られるし、厳しい意見をいただくこともあると思うんです。負けないようにしたいって思って今まで以上に息がしづらくなるかもっていうのが怖い。だから、すべて経験って思いながらやっていけるように、もっと強くなれたらいいなと思います。

その段階を踏んで大人になっていくんだろうなって、ある程度こう、タフな状態でいられたらいいな。そんな心構えでがんばっていきたいなと思っています。

――そんな吉柳さんを今、支えているものはありますか?

私、オンエアを楽しみたいタイプで、「#星降る夜に」のハッシュタグを見ながら『星降る夜に』のオンエアを観ています。すると「今の桜ちゃん、絶対、一星に恋してる!」とか書いてくれている人たちがいて、気づいてくれるんだって思って、おおっ!てなってます(笑)。

自分がやりたかったことが届いているのは、すっごくうれしいです。回が進むにつれ私もすごく驚くようなことがあったので、これからの『星降る夜に』のオンエアも楽しみです。

【吉柳咲良 Profile】
栃木県出身。ホリプロ所属。第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン「PURE GIRL 2016」グランプリ。2017年から2022年8月公演までミュージカル『ピーター・パン』で10代目ピーター・パンを務める。2019年から『初恋ロスタイム』(KADOKAWA)、『天気の子』(東宝)、『かがみの孤城』(松竹)など劇場公開映画に出演、2021年からは『青のSP―学校内警察・嶋田隆平―』(関西テレビ・フジテレビ)、『未来への10カウント』『星降る夜に』(共にテレビ朝日)など話題の連続ドラマへの出演が続く。

     

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