SixTONES・ジェシーを演出・福田雄一が絶賛「ジェシーは自由にやってもらうのが1番面白い役者さん」
2025.5.9 07:00
ジェシー(SixTONES)が主演を務めるミュージカル『ビートルジュース』。初日公演に先駆け、5月8日(木)にプレスコール&囲み取材が行われた。再演が決まった時の感想やレベルアップした部分について語った。
『チャーリーとチョコレート工場』『スウィーニー・トッド』などファンタジックなストーリーと独特の色彩美で知られるティム・バートン監督の1988年の映画作品を原作とした本作は、2019年春にブロードウェイで初演、同年のトニー賞では作品賞・脚本賞など8部門にノミネートされ話題となった。そして、2023年夏に日本で主演・ジェシー(SixTONES)、演出・福田雄一で初上演。この度、初演から2年ぶりに再演される。
主演のジェシーをはじめ、勝地涼、愛加あゆ、清水美依紗らが続投し、さらに、新キャストとして山﨑玲奈が清水とのダブルキャストを務める。
◆STORY
不慮の事故で命を落とし幽霊となったアダム(勝地涼)とバーバラ(愛加あゆ)の夫婦は、自らの死後、家に引っ越してきたチャールズ(吉野圭吾)と後妻のデリア(瀬奈じゅん)、娘のリディア(清水美依紗/山﨑玲奈)を追い出すべく、死後の世界の厄介者であるバイオエクソシストのビートルジュース(ジェシー)の力を借りることに。


ビートルジュースの荒唐無稽なアドバイスをもとにアダムとバーバラは住人らを脅かす。しかし、なぜか幽霊が見えるリディアが、亡き母への思いと両親への反抗心でアダム夫婦に協力を申し出る展開に。リディアはこの家の幽霊の存在を両親に伝えて家を手放すように説得するが、チャールズは降霊術でアダムらを呼び覚まそうとしてしまう。



このままでは朽ち果ててしまうアダムとバーバラを助けるため、リディアはビートルジュースに協力を求めるが、現世への生き返りを企むビートルジュースが暴走し…。



プレスコールでは2曲を披露。合間にはジェシーを筆頭に楽しそうに話す場面も見られ仲の良さを感じさせた。囲み取材では、冒頭からジェシーが「ビートルジュース役をやらせていただきました。オレンジジュースです!よろしくお願いいたします!」とあいさつし、会場から笑いが起こる場面も。演出の福田から「初演の時と同じこと言ってる(笑)」とツッコまれると、ジェシーは「我慢できなくて(笑)」と照れ笑い。勝地は「前回より歌が上手くなってますので、楽しみにしてください!(自分で)ハードルを上げました!」とアピール。
福田が「事前に初演より10倍おもしろくすると言っていたんですが、たぶん8倍ぐらいには…」と不安そうに話すとジェシーが大笑いしながら「あと2は?(笑)今後ね?やり続けたら(10倍に)!」とフォローし和気あいあいとした様子を見せた。

再集結した感想を聞かれると「うジェシかったです!」とジェシーが自身の名前を使ったお決まりの言葉で喜びを表現すると、またもや会場から笑いが。「全国の皆さんに見ていただきたいと(初演の)千秋楽を終えた後に思いまして。僕個人としては、やり続けていきたいので非常にうれしいです」と喜びを明かした。
再演の話があったのはいつごろ?という話になると福田は「正確に言うと(初演の)公演中に決まってたんだよね(笑)なかなか無いと思います。でも、ジェシーがどう思ってんだろうなって。(初演が)終わって1週間後にジェシーがカンパニーのみんなを飲み会に招集したんですよ。その飲み会でジェシーが“日本全国のみんなが見るまで僕はこれをやり続けるんで”って酔っ払って言ったらしい(笑)そこが正式決定だと思います」と再演決定についての裏話を明かした。
周りからの反応についてジェシーは「昨日もゲネプロをやらせていただいて、お偉い方が来ていただきました、楽屋に。“どんどんものにしてるね”ってお褒めの言葉をいただき、お客さんが入ってるとまた全然違うと思いますけど、すごい楽しんでリラックスしながらスパイスを入れていけたらなと思います。みんなから“ジェシーしかできないね”っていう一言をいただけるので、僕ももっと全国の皆さんに見ていただけたらいいなと思いました」と自信がついた様子を見せた。
また、SixTONESのメンバーからの反応については「みんな“ジェシーしかできないね”って。(森本)慎太郎とか“ここ数年で1番面白かったね”って言ってくれたんで…それを違う作品でも言ってたらどうかと思いますけど(笑)また来てくれるんじゃないですかね?」と少し照れながらうれしそうに明かした。

再演ということでレベルアップした部分を自己アピールして欲しいとお願いをされると勝地は「冒頭で歌う曲があるんですけど、正直初演の時は最初の音が当たるかどうかがちょっと不安だったりしたんですけど…。福田さんから、“気持ちでいいんじゃない?音気にしなくていいよ”みたいに言われて、そっから解放できた。(音は)気にしなきゃいけないんですけど、のびのびとやらせてもらってます」と明かした。福田は「僕、1回小栗旬くんとミュージカルをやったことがあって、小栗くんがその時に初めてのミュージカルだったんですけど、小栗くんにも同じこと言った。基本的に小栗くんも勝地も、お芝居が完璧に上手な人。だからお芝居で引っ張っていけば絶対歌も上手く聞こえる。お芝居も100点でそれに引っ張られて、歌も100点」と絶賛。これを聞いた勝地が「お!?」と喜びの表情を見せると、ジェシーがすかさず「カットで!」とテンポの良いツッコミをし会場は笑いに包まれた。


続いて振られた瀬奈が「私は…」と悩むと、ジェシーが「めっちゃ体張ってますよね?めちゃくちゃ張ってるなと思ってた(笑)」と切り出し、瀬奈も「息切れしながら走り回っております…(笑)明日からスクワットやろう…。あ、今日からやりました!」とお茶目にアピールした。また、同じく吉野も「走ることが増えたんです!全体的にすごく走ってる感じです」と体力勝負のミュージカルだということを明かした。

愛加は「元々のビートルジュースの本が面白いところに福田さんの要素がもりもりに含まれて。毎日稽古をやってるのに笑いが絶えない稽古場っていうのが新鮮で楽しく稽古をさせていただいた。福田さんに楳図かずおみたいって言われているところがあって…。楳図かずお節で頑張りたいと思います…!」とファンも必見のアピールポイントを紹介した。

清水は「前回は1番まじめな役だったんですけど、今回はリディアもちょっとコメディー要素が増えて、私的にキャラクターに乗せてコメディーをやるっていうのがすごく挑戦になったなって感じてます。(初演の時は)ずっと見て笑ってたので、気を抜いてたんですけど、まさかコメディー要素が追加されると思わなくて(笑)いざ自分でやってみると難しいなって思うので、みなさん尊敬してます」と挑戦的な内容になったことを明かした。ここで、“この中で一番面白いと思う人は?”という質問がされると無言で手を挙げるジェシーの姿が。そんなジェシーにまたもや会場は笑いに包まれた。

初参加となった山﨑は「私は今回から参加させていただいて、進化しかないみたいな感じなんですけど…。(『ビートルジュース』の)歌もずっと大好きだったので、自分が大好きな歌を歌わせていただいてるだけで、もうハッピーハッピー幸せ!なんですけれども、私も初めてコメディーをやらせていただきまして…。新鮮というか、ただただ毎回稽古するたびに“楽しいな!”っていう気持ちが溢れてました!」とうれしさがこちらにも伝わってくるようなかわいらしいコメント。“その思いを舞台にぶつける?”と質問されると「そうっすね…そうですね!」と少し噛みながら返答。その様子をジェシーは「ギャルマインドだからね(笑)」とギャルピースをしながらフォローする場面も。

ジェシーは「力を抜いて、出すところは出してっていう切り替えを考えながら、ちょっと(動きが)余ってたら動いたりとかを意識しながら稽古場で適当にやりながら…。いい意味でね!ちょうどいいってことですから!適当って!適度に!」とジェシーらしく説明。
ジェシーへ演技のリクエストをしたのかと聞かれた福田は「僕はジェシーには何も言わないです。ジェシーは自由にやってもらうのが1番面白い役者さんです。言っても聞いてくれない…(笑)」と回答。少し焦ったようにジェシーが「聞いてますよ!聞いてるけど忘れちゃう…」と弁解。福田は「ふざけて役作りしてる役で成立する役ってなかなか無いと思うんですよ。特にミュージカルで。だから『ビートルジュース』はたぶんジェシーしかできないんじゃないかなって思うんですよね。初演の時にミュージカルの役者さんもたくさん見にきてくれて、“すごく面白かったんですけど、やっぱりすごく悔しいです”って言ってくれたことが多くて。“僕も『ビートルジュース』やりたいと思うけど、これはもうジェシーくんにしかできないと思うから、本当に悔しい”って言ってくれたんですよね。たぶん日本の役者さんでジェシーにしかできない役だと思う。ふざけて成立する役も他に無いです!」と熱弁。そんな熱い褒め言葉を聞いたジェシーは照れ隠しに「あざす!」とうれしそうに返した。さらに、福田は「稽古中のみんなでご飯食べてる時に“次いつ空いてます?”って。スケジュールだけ話し合ってる」と明かし、再再演の希望ものぞかせた。


フォトセッション時には、恒例のムービーカメラに向かって手招きをしたり、さまざまな表情で楽しませるジェシーをはじめ、「小粋なステップで!」という注文に優しく答える出演者たちの姿が見られるなど最後まで和気あいあいとした雰囲気がみられた。


ミュージカル『ビートルジュース』は5月9日(金)~東京・日生劇場にて上演開始
公式HPはこちらから
■東京・日生劇場 5月9日(金)~5月28日(水)
■大阪・新歌舞伎座 6月4日(水)~6月29日(日)
写真:©️entax
©️公演製作 松竹株式会社












