声優インタビュー・劇場版『ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』「『本当ごめん!』って1分5秒の電話が…(笑)」7年経っても変わらないフランシュシュの絆【田野アサミ・河瀬茉希・田中美海】

2025.11.11 18:00
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|悲しみも喜びも共有!『ゾンビランドサガ』メンバーの絆

田野アサミと河瀬茉希と田中美海の写真

──今回、新曲が4曲あるそうですが、久々のレコーディングはいかがでしたか。

田中 リリィとして歌うのはそんなに変わらないかなって思いながらも、彼女の天才子役感みたいなものを私が出さないといけないので、そこに追いつかなきゃっていう気持ちはちょっと大変でしたね!

田野 私は「田野さんとして、サキだったらこういう場合どうやって歌いますか」っていう相談みたいなものを、今回初めてしていただきました。制作の皆さんが「サキはこうするだろう」と思っている上で「どうしますか」と聞かれて、サキと一緒に自分も認められた気がしてすごくうれしかったですね。

田野 しかも「サキだったらこうすると思います」と提案して、「じゃあ一応2パターン録っておきましょう」となって採用されたのが、私が提案した方だったんですよ! 完成版を観て初めて分かったんですけど、その時に、サキももちろんだけど、フランシュシュのみんなに対する思いとか、向かっている方向性は間違いじゃなかったんだなと改めて思わされました。

──河瀬さんは、1期の頃は泣きながらレコーディングされていたとか?

河瀬 家に帰ってから泣いていましたよ(笑) 「全然歌えないじゃん」って悲しくて!

田中 (共感する様子で)うんうん。

河瀬 でも、2期とかになってからは、SCOOP MUSICの佐藤さん(音楽プロデューサー・佐藤宏次/本作主題歌・挿⼊歌を制作)とかとお話しながら詰めていく中で、自分ができる表現と「純子だからできるよね」と求められている部分、それを河瀬茉希という役者の面で技術的に求められたりする中でぶわって泣いた時があったんですけど、それは悔しさとかではなく、パーソナルな部分を突かれたことで、ぐっ…てなっちゃって(笑)

河瀬 今回はそれこそ、(レコーディングが)サキちゃんの後だったというのもあってか、「『サキだったらこうする』って言ってたけど、純子はどうする?」と私も聞かれて、意見をお伝えしたのですが、「じゃあそれで行こう」となりましたし、そことは違うパーソナルな面でもディレクションを受けながら熱くなって、「(目頭を押さえながら)ごめん、ちょっと待って…」って静かになりました(笑)

田野 でも、やっぱり一緒にいて年月が経って「聞いてくださいよアサミさん、泣いちゃったんですよ」っていうのを聞ける距離感になったのも、当初にはなかった関係性ですよね。作品を通して関わっている会話のキャッチボールができるようになったんだなって。

河瀬 でも、アサミさんね、私が泣いたって話をすると、すっごい険しい顔で、めちゃくちゃ目を潤ませて共感してくれて(笑)「え、何で?」「何言われたの?」みたいな(笑)

田中 真剣!(笑)

田野 (しみじみと)年月がそうさせてくれましたね。

源さくら(CV.本渡楓)

──7年間の成長や変化が感じられますが、逆に「ここは変わらないよね」という点はありますか?

田野 やっぱりさくらの早口セリフを聞いたら「あぁ、『ゾンビランドサガ』だ」と思いますし、宮野さんのお声──幸太郎の勢いあるセリフを聞くと、より自分がフランシュシュであることとか、「今ここは『ゾンビランドサガ』で、私はサキなんだ」ってエンジンがかかりますね。「幸太郎はそう来るよね」って思ったところの遥か上から宮野さんの演技が来るので、それに乗っかって「負けちゃいられない」って、フランシュシュの「がむしゃらに追いつくぞ!」みたいな熱量が生まれていると思います。なので、変わらずいつも巽幸太郎でいてくれる…もはや宮野真守さんかもしれないですけど(笑)、あの熱量には感謝しています。

田中 アニメもそうですし、キャスト間もそうなんですけど、本当に空気感ですよね。『ゾンビランドサガ』にしかない、フランシュシュにしかない、キャストが揃った時だけに出る空気感みたいなものは本当に変わらないなと思います。この間の生放送の時も、久しぶりにみんな揃って取材とかをやったんですけど、「ああ、揃うと本当に楽しいな」って! みんなも楽しみにしてくれてたんだなっていうのが伝わってきたし、すごく温かい現場っていうのは本当に変わらないなと思いますね。

宮野真守演じる謎のプロデューサー・巽幸太郎

田中 “温かエピソード”で言うと、フランシュシュのグループLINEがあるんですけど、それぞれのお誕生日をお祝いしたりするんですね。で、私の誕生日が1月だったんですけど、その時はみんな忙しくて、私も全然気づかなかったんですけど、後日「美海さんの誕生日だよ」みたいな投稿を誰かが見て「美海、誕生日おめでとう! ごめん!」みたいな(笑)

河瀬 みんな謝罪をね(笑)

田中 たぶん3〜4日ぐらい遅れてだったんですけど、それでもすごいみんながおめでとうって言ってくれて、「え、うれしい! ありがとう!」って。そうしたらアサミさんから「…今ちょっといい?」って。「あ、いいですよ」って言ったら、プルルルルって電話かかってきて「美海、本当ごめん! 私もおめでとう、直接伝えたくて!」って…(笑)1分5秒の電話(笑)

田野 いやもう伝えてるのよ、文字ではね。でも「ごめん、ごめん! お誕生日おめでとう! それだけ伝えたかったんだ、じゃあね!」って(笑) でもそれって押し付けがましいよね、私の気持ちを投げてるだけで。

田中 いやいやめっちゃ温かくて、その後も本当にほっこりが止まらなかったです(笑)

河瀬 この間も、私の住んでる家の最寄りに(田野さんが)来たらしくて…(笑)

田野 やめてやめて!(笑)

河瀬 「いるよ!」って、“私と駅”みたいな写真を撮って送ってきて…(笑) 「ごめん、私がいないわ」みたいな(笑)

田野 もう私、怖いじゃん(笑)

河瀬 やっぱりダンスレッスンが長かった時期が多くて、そこでみんなの絆が深まったなって勝手に思ってるんですけど、その時も「振り付けはこうだよ」とか「レッスンは明日何時だよ」とか、グループ連絡ですぐ送り合っていたんですね。未だに、何かちょっとでも情報が出たりする度に、速攻で誰かが連絡を取り合うみたいなキャスト間の絆は、あの頃からずっと変わらずありますね。

河瀬 昨日も衣川ちゃん(ゆうぎり役・衣川里佳)から「明日1日よろしくお願いします!」みたいな連絡が来て──キャスト間の絆が変わらないでやってこれたのは、本当にうれしいなと思います。

※宮野真守(巽幸太郎 役)との“7年間の思い出”を振り返る独自インタビュー記事はこちらから

田野アサミと河瀬茉希と田中美海の写真

【田野アサミ(たの あさみ)】
兵庫県出身。2月12日生まれ。アミューズクリエイティブスタジオ所属。
『トリコ』リン、『獣旋バトル モンスーノ』ビッキー、『スマイルプリキュア!』日野あかね/キュアサニー、『ラブライブ!サンシャイン!! 』鹿角聖良、『BURN THE WITCH』ニニー・スパンコールなど、多くの話題作に出演。
※公式サイトはこちら

【河瀬茉希(かわせ まき)】
千葉県出身。12月31日生まれ。アーツビジョン所属。
『mono』駒田華子、『マーダーミステリー・オブ・ザ・デッド』篠原史香、『合コンに行ったら女がいなかった話』鳥羽、『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』更科茅咲、『杖と剣のウィストリア』ロゼ・プレナイトなど、多くの話題作に出演。
※公式サイトはこちら

【田中美海(たなか みなみ)】
神奈川県出身。1月22日生まれ。81プロデュース所属。
『Wake Up, Girls!』片山実波、『ハナヤマタ』ハナ・N・フォンテーンスタンド、『暗殺教室』岡野ひなた、『賭ケグルイ』早乙女芽亜里など、多くの話題作に出演。ラジオパーソナリティとしても活躍。
※公式サイトはこちら

劇場版『ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』
2025年10月24日(金)より全国公開中
配給:東映エイベックス・ピクチャーズCygames

【CAST】
巽 幸太郎:宮野 真守
源 さくら:本渡(ほんど) 楓
二階堂 サキ:田野 アサミ
水野 愛:種田 梨沙
紺野 純子:河瀬 茉希(まき)
ゆうぎり:衣川(きぬがわ) 里佳
星川 リリィ:田中 美海(みなみ)
山田 たえ:三石 琴乃(みついし ことの)

【公式サイト】
【公式X(@zombielandsaga)】

©劇場版ゾンビランドサガ製作委員会
写真:entax

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