アニメ『地獄先生ぬ~べ~』SP対談!原作・真倉翔×OPアーティスト・ジグザグ命「『バリバリ最強No.1』の雰囲気を継承したかった」

令和のリメイク版アニメ『地獄先生ぬ〜べ〜』が毎週水曜よる11時15分より放送中。第1クールもいよいよ最終回が近づく中、原作の真倉翔氏と、本作オープニングテーマを手掛ける-真天地開闢集団-ジグザグの命 -mikoto-(以下、命)の対談がこのたび実現。実は、もともと繋がりがあったという2人──約26年ぶりに新アニメ化が決定したときの気持ちや、オープニングテーマに込めた想いなどが語られた。
本作は、原作・真倉 翔/漫画・岡野 剛──両氏により1993年から1999年にわたって「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)にて連載されたシリーズ累計発行部数2,900万部を誇る伝説の超人気オカルトコミック『地獄先生ぬ~べ~』の“令和版”となる新アニメ。鬼の手を持つ霊能力教師“ぬ~べ~”こと鵺野鳴介(ぬえの・めいすけ)が、妖怪や悪霊の脅威から生徒を命がけで守る学園ヒーローアクション作品。

|原作・真倉先生×OPアーティスト・ジグザグ命 -mikoto- スペシャル対談!

──真倉先生と命さんは元々お知り合いだそうですね。どのようなご縁があったのでしょうか。
命 前世でお酒を飲むお店で働いていまして、真倉先生はそこの常連だったんです。なので、すごく親交があったとかではなくて。「『ぬ~べ~』の作者さんがよく来る」と有名で、一方的に知っていたと言った方がいいかもしれません。おそらく先生は、記憶の片隅にいるくらいの認識だったと思います。それがこんな形で再会できて、運命的なものを感じました。
真倉 本当に驚きましたよ。アフレコの時にお会いして「初めまして」と挨拶しようとしたら、命さんが「いや、もう何回も会っていますよ」と。僕は運命というより、何か陰謀めいたものを感じました(笑) それと同時に、アルバイトから有名なミュージシャンへと這い上がったことに感動も覚えて。前世……といっても15年ほど前なのですが(笑) こつこつ下積みを重ねると、15年でこんなビッグになるのかと。こうやってまた再会できるなんて、確率でいうとかなり少ないんじゃないでしょうか。奇跡みたいなものですよね。
──そのお店でも話題になっていたという『ぬ~べ~』。この度、26年ぶりに新アニメ化が決定してのお気持ちを聞かせてください。
真倉 企画自体はかなり前から始まっていました。その時は「いつか形になったらいいな」と思っていたくらいだったので、まさか実現するとは! 聞いた時はかなり驚いたのと、この年齢になってもまだチャンスをくれるのかと(笑) 「神様ありがとう!」と感謝したことを覚えています。
──企画自体はいつ頃から?
真倉 それこそ、コロナ禍に入る前だったと思います。そこから話が二転三転したり、コロナ禍に入ったり……。紆余曲折あり過ぎたので、実現しないものだと思っていました。それがいきなり決定して、本当に驚きですよね。平成版がセル画時代のアニメだったので、いつかデジタルアニメになったものも見たいと思っていました。それが叶って、喜びもひとしおでした。
──作画がデジタルになるだけでなく、設定にも変更が加わりました。舞台が令和になったことが大きな話題となりましたが、それは先生からの提案だったのでしょうか?
真倉 そうですね。当時の設定をそのまま描いてもしょうがないというか、今の子どもたちでも違和感なく見られるようなアニメにしてほしいと思い、僕の方から「令和のぬ~べ~を描いてほしい」と伝えました。

──命さんは、そんな名作『ぬ~べ~』の新たなアニメの主題歌を務めることとなり、どう思いましたか?
命 いろんな意味でうれしかったですね。真倉先生と再びご縁が結ばれることに加え、ジグザグとしてもアニメタイアップは初めてになります。自分で言うのもなんですが、バンドのイメージと作品の世界観がピッタリなような気がして。何度も言ってしまいますが、本当に「運命」だと感じました。
──平成版のOP主題歌「バリバリ最強No.1」(FEEL SO BAD)の印象がとても強い分、新アニメの主題歌を手掛けることにプレッシャーなどは?
真倉 曲の手応えについて命くんが「自信しかありません!」と言っていた、とスタッフさんから聞いたのがすごく印象に残っていて。それを聞いて、「すごいな!」「かっこいいな!」と思ったんです。僕も今度から、作品について聞かれたらそう答えようと(笑)
命 お恥ずかしい(笑) 実際は自信があったというか、「やらなきゃダメだ!」という自己喚起のために言ったことなのですが。やはり「バリバリ最強No.1」という『ぬ~べ~』を象徴する代表曲があるので、せっかくならその雰囲気を継承したいと思ったんです。言葉にすると「メタルサウンドの中にポップな要素があり、子どもたちがあまり聞いたことのないようなジャンルの音楽」ですね。それにジグザグらしさ、『ぬ~べ~』らしさを凝縮して生まれたのが「P0WER-悪霊退散-」になります。

──曲に込めた『ぬ~べ~』らしさについて伺いたいのですが、そもそも平成版のアニメ、または原作をご覧になっていましたか?
命 もちろんです。前世の頃なので、記憶は曖昧なのですが(笑) ホラーという大元の中に、シリアスでコミカル、そしてセクシーな要素も含まれていて、僕の“好き”にドンピシャで突き刺さった作品でした。さらにぬ~べ~のようなヒーロー的存在も登場するのだから、男の子としてはたまらないですよね。当時、そんな作品は他になかったので、夢中になって見ていました。
命 しかし、曲を作る段階になると、そんな『ぬ~べ~』の要素を1つにまとめることなんてできるのかと、かなり悩みました。また僕自身「バリバリ最強No.1」が大好きだったので、自分が愛せる曲にしないといけないというのがあり。なかなかそうなってくれなくて、完成までにかなり時間がかかってしまいました。
真倉 確かに。最初にもらったデモと次にもらったもので、曲調も歌詞も変わっていたよね。
命 そうなんです。キャッチーすぎても子ども向けになりすぎてしまうし……「子どもも口ずさめるけど子ども向けになってはいけない」というバランスは最後の最後まで意識し、悩んだ部分でした。

──ありがとうございます。第1クールのクライマックスへと向かっているアニメ『ぬ~べ~』。楽しんでいる視聴者に向けて、メッセージをお願いします。
真倉 シリーズ構成の大草芳樹さんがすごく頑張ってくれて、1話ごとのストーリーにしっかり起承転結があり、ぬ~べ~がどうやって生徒たちに認められる先生となったか“成長劇”も描いてくれています。最後までぜひお楽しみください!
命 原作のどの話がアニメに登場するのか、僕も知らない状態です。最終話にどんな展開が待っているのか、視聴者の皆さんと一緒に楽しみますね。
※インタビュー全文は、アニメ公式サイトにて掲載中
新アニメ『地獄先生ぬ〜べ〜』
2025年7月2日(水)よる11時15分〜初回2話連続1時間スペシャル
以降は、毎週水曜よる11時45分~テレビ朝日系全国ネット“IMAnimation W”枠にて放送(※一部地域を除く)
2026年1月より第2クール目放送予定
【CAST】
鵺野鳴介:置鮎 龍太郎
立野 広:白石涼子
稲葉郷子:洲崎 綾
細川美樹:黒沢ともよ
木村克也:岩崎諒太
栗田まこと:古城門 志帆
高橋律子:遠藤 綾
ゆきめ:加隈亜衣
玉藻京介:森川智之