カズレーザー 増加する高齢ドライバーの事故…しかし運転を辞めることで健康リスクは約8倍に?決断の難しい問題に解決策はあるのか

さまざまなデータが出そろい、出演者たちに改めて意見を聞くと、運転免許に年齢制限を設けることに反対であった出演者に変化が生じた。サバンナ・高橋は「急に免許を返納することになったら、急に生活を変えるのは難しい」とし、運転できなくなる年齢が明確になることで心構えや準備をする時間ができ、生活の急な変化によるデメリットを抑えることができるのではとコメント。同じく反対派だったINIの許豊凡(シュウ フェンファン)からは、運転をするにあたって条件をつけるのはどうか、といったアイデアが出た。
伊藤氏によると、実際に他国では運転に条件をつける免許制度があるそう。オーストラリア・ニューサウスウェールズ州では、自宅から5~15km圏内のみといった場所限定免許がり、85歳以上になると、場所を限定して運転するならば実車試験が免除されるという。他にも、アメリカ・イリノイ州では高齢者は昼まで運転ができる時間限定免許、ドイツでは高速道路以外なら運転できる場所限定免許といった例がある。

ここで、文京湯島法律事務所の代表弁護士・小野章子氏は、法律家の立場から賛成の立場を表明。自動車の運転免許は、法律上“許可”を意味するものであり、そもそも非常に危険な行為である自動車運転を“特別に許可する”ものである、という点を強調した。
さらに、名古屋大学未来社会創造機構モビリティ社会研究所の特任教授・青木宏文氏は、75歳以上の高齢者が免許更新時に受ける検査について疑問を呈す。例えば『認知機能講習』では、認知症の検査に用いられる検査を2つ受けるのみで、平均97.6%という高い合格率になっていることから、運転能力を試すものになっていないのではないかと指摘した。

ここまでの議論をふまえ、反対派であったカズレーザーも、「もっと若い時から運転基準や検査があるようにして、常に能力があるかどうかを確認する方がいいのかな」と、何らかの規制や条件が必要として賛成派に転じた。
高齢者の運転についてさまざまな議論が交わされたが、すでに実施可能な方法として、車に安全機能を取り付けるという選択肢もある。後付けでアクセルの踏み間違えによる急発進を抑制する装置を、地方自治体によっては補助金を利用して購入することができるとのこと。運転に伴う危険を意識し、免許を返納することも含め、より安全を高める選択をすることが強調された。
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