NOAライブリポート まさかのピアノ演奏も初披露「これからもファンの皆さんと一緒に、この旅を続けたい」

2023.9.24 15:00

新世代のソロアーティスト・NOAが9月9日、10日に、有明アリーナ(東京都・江東区)で『NOA “NO.A” TOUR SPECIAL LIVE IN ARIAKE ARENA』を開催した。ライブは2023年2月にリリースした1stアルバム『NO.A』の楽曲をセットリストの中心に置きながらも、この日ならではの特別な演出が次々に披露された。entaxでは、初日の模様を独自にリポートする。

■冒頭から汗だくになるほどの熱を込めたパフォーマンス

ライブの冒頭では、NOAの巨大なシルエットが映し出される。そして炎の映像を背にして、階段を降りていく。ダンサーが加わってステージ上に炎が上がり、SUNNY BOYプロデュースで今年5月にリリースした『BURN』を歌唱。“乗り越えられない壁を焼き払え”といった強いメッセージのこもった曲が最初に来て、アリーナという大きな会場でのライブに挑戦する彼の強い意志表明を感じさせた。

「今日は『NO.A』の追加公演とは言いつつ、まったく違ったものを皆さんにお見せする予定なので、最後まで楽しんでいってください。皆さん、楽しむ準備はできていますかー?」と呼びかける。彼はすでに汗だくになっていて、その様子からも冒頭から熱のこもったパフォーマンスを届けたことがうかがえた。

前半の見どころの1つは、1stアルバム『NO.A』に収録されている軽快なラブソング『Bad At Love』。スクリーンには、歌詞の通り気になる女の子を一生懸命誘う練習をするNOAの映像が流れる。クッションを抱えたりするしぐさは、これまでのクールでかっこいい彼とは違い、かわいらしい部分が打ち出されていた。そして、センターステージに寝転がったままで登場。映像で身に着けていたオーバーサイズのシャツ、ジーンズというリラックスした服装で、会場に投げキスを送るなどして、客席からはひときわ黄色い歓声が起こった。

それから『Bad At Love』と同様に、恋愛未満の関係を乗り越えようとする『To Be Honest』をはさみ、「次の曲は何の曲か分かる人ー?」と問いかけた。すると結構手を挙げる人がおり、NOAは「絶妙な数だった」と笑う。「『Paradise』です。ということは、みんなと一緒に踊りたいということです。皆さん、『Paradise』の振りを知っている人ー?」と尋ねてみると、客席からは「はーい!」と元気のいい返事が。

「レクチャーやめる? レクチャーします?」と迷いながら、「じゃあ、知らないっていう人ー?」と再び尋ねると、結構な数の手が上がる。「そうか、知らないか(笑)。そうだよね。ちなみに、今日初めて僕のライブを見に来ました、という人?」と再び聞いてみると、結構な人が手を挙げ、「本当に?」と聞きながらも「初めて来た方にも、すでに来た方にも、復習もかねてみんなで一緒にやりますから」と告げて『Paradise』のサビの部分をレクチャーすることに。NOAはアカペラで歌いながら、振付を見せた。「もう1回!」というファンの要望に応えていき、最終的には3回も見せてくれるというサービスぶり。その分、「これ、やっていないと見えますからね」と客席に向かって念を押し、夏にぴったりの楽曲『Paradise』を聴かせてくれた。

■アコースティックからメガバージョンまで、幅広い表現で会場を魅了

ライブ中盤では「ここからは初めてアコースティックバージョンで、3曲ほど歌いたいと思います」と話す。スペシャルゲストとして、去年のファンミーティングからNOAをサポートしているバンドのギタリストであるジョサイアがステージに登場。センターステージで一緒にアルバム曲『Ticket』さらに『Friends?』と『True Colors』を演奏。2人のあたたかなハーモニーが心地よくアリーナ会場に響き渡って、オーディエンスはじっくりと聴き入った。

「この後も、もっともっと皆さん盛り上がっていきましょう!」。大勢のダンサーとともに繰り広げたのは、力強さにあふれたナンバー『Step Back』。ステージいっぱいにいるダンサーとともに激しく踊る様子は、まさにメガバージョンにぴったりのパフォーマンスだった。『Step Back』を盛り上げたダンサーたちは、今回のライブのために行ったオーディションで700人もの中から選ばれたメンバーだという。NOAは「700名の中から選ばれた皆さんに、大きな拍手をお願いいたします!」とダンサーたちをねぎらうために客席に呼びかけた。

続いて「皆さん、今年の夏、何をしていましたか?」と聞きながら「この場で聴くことじゃないよね」と自らつっこむ。客席からの回答を拾い上げ「僕に会う前にバイトしてた? お疲れ! ありがとう。今日も頑張ってくれて。僕も会いたかったです」と言うと、客席からはうれしさを表すような悲鳴が起きていた。

「皆さん、花火大会行きましたか? 僕はまだ花火大会に行けていなくて。もしよかったら、今日、僕と一緒に花火、見に行きませんか?」と誘い、喜びの声に包まれながら始まったのは『Fireworks』。鮮やかな花火の映像を背景に歌い上げ、途中で花火が打ちあがる音も入り、まさにファンと一緒に花火を見ているような演出で魅了した。

そのまま間を置かず、『Multiverse』へ突入。ダンサーとともにセンターステージでパフォーマンスを行った。「僕たちにとっては『Multiverse』という曲は、ものすごくエモくて。この曲を最後に披露したのは、2021年の3月。初めてライブという名前がついたオンラインライブをやらせていただいて。その際に披露してから、一度もこの曲はやってこなかったんですね。その流れで今日、この場で久しぶりにやらせていただいて」と振り返った。「僕自身も自信がなかったし。そしてファンの皆さんもカメラの先にいるから、僕はカメラを見て、みんなが喜ぶのを信じて歌って踊りました」とその時の思いを感慨深く語る。

「当時の自分がすごく訴えたいことを、この曲で表して。また今この場で、こうやってたくさんのファンの皆さんを前にして。またこうやって大切な仲間も増えて、この場でこの歌を歌えることが、ものすごく僕にとっては意味がありますし、本当に改めて皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです。本当にありがとうございます」そして支えてくれたTeam NOAのメンバーを「ちょっと泣きそうだったね」といじりながらもお互い笑い合う様子に、きずなの深さを感じさせた。

■アリーナ公演に大きな手ごたえ「最高なショーができて、幸せです」

「次の曲は『between』です」と告げたが、観客はいきなり聴いたことのないタイトルが上げられて、「?」マークを飛ばす。「あれ?『between』聴かない? ……新曲です」。オーディエンスからは歓喜の声が上がる。

「この曲は久しぶりにラブストーリーを書いてみました。好きな気持ちと、そうでない気持ちのすれ違いだったりとか。そういった気持ちが行ったり来たりする、という意味で『between』なんですけど。いつもよりもすごく大人っぽい歌詞なので、大人っぽいパフォーマンスを皆さんにこの曲でお届けできると思うので、1秒も見逃さずに僕たちをちゃんと見ていてくださると思います」彼の紹介どおりセクシーな振りがついていて、艶っぽい雰囲気に包まれた。

NOAは有明アリーナの発表前と発表後に、大きな気持ちの変化があったことを告白する。そして「本当にこれからも僕は、みんなが今日くれた、今日だけじゃない、今までずっとくれたエナジーをもとに、僕はもっともっと、皆さんにエナジーを届けていくので、これからも一緒にこの旅を続けたいなと思っています。なのでこれからも皆さん、どうぞよろしくお願いします!」と宣言した。

アンコールの声に応えて、再びステージに登場したNOA。ミディアムテンポで浮遊感のあるナンバー『TAXI』の冒頭で、ピアノ演奏も披露。客席からはどよめきが起こった。「『TAXI』のピアノ演奏、いかがでしたか?」。「とにかく新たな姿を皆さんにお見せしたいというので、今回、ピアノ演奏というものを入れてみたんですけれど。初めて人の前で弾くのがこの場だよ?」と明かし、ファンも驚く。

そして新しいお知らせとして、2024年1月、2月に彼にとって初の全国ツアーとなるファンクラブミーティングを開催することが発表された。空の映像をバックに美しいナンバー『Purple Sky』を響かせて、これで終わりかと思いきや、まだ聴きたいというファンの心の声をくみ取って「もう1曲やりたいな」と言って最後に爽快な『Highway』で締めくくった。

「最高なショーができて、幸せです」と大きな手ごたえを得たことを感謝する。来年のファンクラブツアーでは、さらに違ったNOAを見ることができるだろう。

【NOA Profile】
2000年3月13日、東京生まれ。作曲、作詞、ダンスの振付まで手掛けるトリリンガル(日本語・英語・韓国語)ソロアーティスト。12歳の時に韓国の美容院でスカウトされ、韓国大手事務所YGエンターテインメントの日本人初の練習生として韓国で生活し、2018年に帰国。2020年1月より本格的に音楽活動開始。2021年ユニバーサルミュージックからメジャーデビュー。2022年にはTBS系火曜10時ドラマ『君の花になる』劇中のボーイズグループ「8LOOM」のメンバーとして抜てき、俳優としての新たなファンも獲得するなど幅広く活躍。2023年2月22日、1stアルバム『NO.A』をリリース。

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