『UVERworld』単独インタビュー 大成功を収めた日産スタジアムライブ「あの時、決断して良かった」

2023.8.26 17:00

2023年7月29日に『UVERworld premium THE LIVE at NISSAN STADIUM』、30日に『UVERworld KING’S PARADE 男祭りREBORN at NISSAN STADIUM 6 VS 72000』という、自身最大規模の初の屋外単独公演(無観客ライブを除く)を日産スタジアムで開催したUVERworld。2日間で14万人を超える動員を記録し、彼らの歴史を刻む強烈なライブを体験して、メンバーは率直にどんなことを感じたのか? また改めてUVERworldがライブで大切にしていることは何か? 「まだ日産ロス中です」と語る6人に、entax取材班は単独インタビューを敢行し、当日の熱い思いを聞いた。

■始まった瞬間に「今日は楽しめる日だ」と確信した日産スタジアムライブ

――UVERworld の皆さんは7月29日に『UVERworld premium THE LIVE at NISSAN STADIUM』、7月30日に『UVERworld KING’S PARADE 男祭りREBORN at NISSAN STADIUM 6 VS 72000』を日産スタジアムで開催されました。日本最大級の収容人数の会場で2日間のコンセプトの違うライブを行われて、どのような思いを抱かれましたか?

TAKUYA∞ 一言で言うならば、本当にやってよかった、ですね。僕たちは東京ドーム、京セラドーム、全国のアリーナ規模の大きな会場でも自分たちの中で最高のライブをやってきましたが、日産スタジアムは未知数のキャパシティで。天候などもありますし。いろいろな不安要素がありながら、集客できるのかも含めて、やるかどうかを一瞬ためらう規模ではあったんです。
でも日産スタジアムでライブをやると決めて発表した時点から、そこに向かうまでの日々が充実していたし、本当にライブも最高でした。自分の中では日産スタジアムライブを経て、今後の未来に対して出てきた思いもあって、本当にやってよかった。あの時、決断してよかったです。

――無事開催されたことも重要ですが、決断した時も大きかったということですね

TAKUYA∞ そうですね。コロナ禍でみんながまったく自由に動けていない時にこの話を出して。おそらくこの時期には闇はもう明けているだろうと考え、この3年間でやりたいと思っていたことを、すべて吐き出せる場所を作ろう、という話をして決めました。

克哉 僕もやってよかったと思っていますし、ライブハウスと同等の熱量と演奏ができて。だからといってこじんまりするわけではなく、今ある僕たちを全部出し切れたかな。反省は後にあれど、今、現時点では出せるものを出して、これで初めて見た人が「UVERworldちょっと違うな」と言われても、それは“口に合わなかった”のかな、と思えるくらい、すべてやれることはやりました。

――7万人がいる会場を見た時は、どんなことを感じましたか?

真太郎 始まって一曲目で僕らは上から見渡したんですけど、めっちゃ気持ちよかったです。

――緊張よりも、逆に気持ちよさを感じられた?

真太郎 気持ちよかったですね。そこで力が入るか、どういう心境になるかで、その日のライブの流れが崩れていくことも経験していますから。いざ始まってみて力がすごく入って、“思ってた自分と違う”みたいになったらどうしよう、という怖さはあるんです。でも始まった瞬間、“今日は、めっちゃいいんだろうな”と思いました。
それから西日が熱くて。いつ日陰になるんやろうと思っていました(笑)。でもそれくらい本当に気持ちよかったですね。

――2日目の男祭りは7万人以上の男性が集まりましたが、いかがでしたか?

信人 最初は他人事みたいな感じで。ただただ、すごいなって。「7万人って男だけで集まることがあるの?」といった感じですよね。「誰が集めた」みたいな(笑)。でもやりながら「俺たちを見に来てくれているんだよな」という実感がわいてきて。ライブが進むごとにめちゃくちゃ楽しくなって、最後は「魅せたろう!」みたいな気持ちでやりました。

――彰さんはどんな思いでしたか?

彰 1日目がすごく楽しめたので、男祭りもいつも通りというか。

――やっぱり1日目の方が、どうなるか分からない不安が大きかったですか?

彰 そうですね。でも僕も真太郎と一緒で、ステージがバーンって開いて、下がっていっているときくらいに、“ああ、今日、楽しめる日だ”と思って。ほっとしました。

■ライブ冒頭で披露された誠果のDJタイム「ものすごく頼もしかった」(TAKUYA∞)

――音響のトラブルなど、実際の流れとしてドキッとしたこともありましたか?

誠果 トラブルは1日目も2日目もあったんですけど、それも含めたというと語弊はありますが、やってよかったと思うし、いい経験になりましたね。今回は今までやり慣れないDJもしたので、それでだいぶ緊張しましたね。

――「会場を温めてくる」と言われて出ていかれたそうですね。

誠果 と言ったものの、メンバーより一足先に1人で7万人の前に立って、どういう空気になるのかは分からなかったですし。でもまあ、結果はよかったです(笑)。

――誠果さんが切り込み隊長だったんですね。

誠果 だからめちゃくちゃ緊張しましたね。

TAKUYA∞ 2か月前くらいに「DJを1人でやってくれ」と頼んだんです。

誠果 それまで趣味では少し遊びでやっていたんですけれど、人前ではやったことがなかったんですよ。

――ええ! いきなり7万人の前でのお披露目だったんですね。でもなぜ最初にDJタイムを置こうとされたのですか?

TAKUYA∞ 会場について、お客さんはそれぞれ2人の時間を過ごしたり、1人で来ている人は携帯を見ていたりすると思うんですけれど、定刻になってパッとライブが切り替わるよりも、来た瞬間からライブが始まるまでの助走みたいなものを付けてあげたかったんです。それは僕たちも欲しかったですし。
アメリカンフットボールとかだとDJタイムみたいなのがありますよね。だから最初はDJを呼ぼうかなと思ったんですけど、やっぱり6人で完結したいと思って。誠果にお願いしたら、しっかりやりきってくれましたね。
僕らも始まる寸前までは結構、不安だったんですよ。誠果が20分くらい1人で回すんですけれど、「無理やったらすぐ帰ってこい」と言っていました。

誠果 そう言われていたので、余計にプレッシャーがあって(笑)。

TAKUYA∞ 終わってから「良かったよ」くらい言いましたけれど、本当は5人とも「ワーっ!! 頼もしいー!」となっていましたよ。「バンドに入れてよかったな」って(笑)。

誠果 そんなこと言ってた? それはうれしいな。それこそやって、良かったと思いますね。

克哉 (誠果がステージの上で)気持ち良さそうなのは分かったから、それに笑えてきて。

TAKUYA∞ もう、酔っていたんですよ。「これ、20分で終わる?」って(笑)。

克哉 「ずっとやりきるんじゃないか」って言っていたよね。

誠果 いや、途中で本当に「あれ、これ夢?」って思っていた(笑)。「気持ちいい」となったもん。

――最高の経験でしたね。あと改めてお伺いしたいのですが、UVERworldはライブでスクリーンに歌詞を出されますよね。あの演出がすばらしいと思うのですが、どういった思いから生まれたのでしょうか?

TAKUYA∞ 単純に僕は歌詞が一番好きだし、楽曲を作るうえで、歌詞を書くという作業がもっとも好きなんです。伝わりやすいというのもあるし、初めて見た人にも一言一句もらさずに自分たちのメッセージを届けたい、という思いがあって。
自分も初めて人の曲を聴く時や友だちが「曲をリリースしたよ」という時、iTunesで聴く時も、歌詞が出るからそれを見ながら聴くんですよ。そうでないと、僕は面白くないというか。だから、僕らのライブを見るならば、歌詞を出していてほしいという。
ライブでは、どうしても音響とか、場所によって聴き取りづらいところとか出てきたりするじゃないですか。僕にとってライブは聴きに行くというよりも、ライブは見に行くという感じが強いです。視覚から入ってくる情報は大切だと思っていて。だから、歌詞は本当に大切に出してもらっています。

――出し方や文字のフォントなど、メンバーの皆さんで話し合って行っているのですか?

TAKUYA∞ 自分たちでもやり出してはいるんですけれど、いかんせん、ここまでハマると思ってなかったので。今はもともとあるフォントを使っているんですけれど、フォントもその曲用に作り出したりしていて。そういうところまでこだわる価値があるな、と思いだしているところです。
僕たちもトライ&エラーで、「やったけど、これはダメだったな」みたいな感じでやらなくなった演出もいっぱいあるんですけれど、歌詞を出すというのが、ここまで刺さるか、というのは自分たちでも驚いている次第です。

■日産スタジアムはもう1回やりたい

――現時点で9月25日からは「UVERworld ENIGMASIS TOUR」、そして2024年には「UVERworld QUEEN’S PARTY 女祭り LIVE HOUSE TOUR 2024」「UVERworld QUEEN’S PARTY 女祭り TOUR FINAL in HAWAII 2024」を開催することが発表されていますが、皆さんの目には、これからどんな景色が見えているのでしょうか?

TAKUYA∞ この先ですか? でも日産スタジアムは、もう一回やりたいと思っていますよ。

――え、本当ですか!?

TAKUYA∞ 思っていますけれど、もうキャパシティが大きいとかが、一番ではまったくないですね。男祭りもそうですし。でももっと馬鹿げたことをやり続けたいと思っているし、2~3年後、そういうことをもう1回やります、と断言します。日産スタジアムかどうか分からないですけれど、男祭りもやります。
でもそんなことより、僕が今一番楽しみにしているのは、日産スタジアムライブが終わって数日後 走った夜、体が軽くて。まあまあなスピードで10キロ走ってその間ずっと他の人の音楽を聴いていたんですけれど、その要所要所で、“こういう曲調は自分たちでやってなかったけれど、UVERworldで、できるな”とか“こんな曲もUVERworldでできるな”みたいな思いが無数に出てきて。
自分の軽やかさというのが、“これからまだまだお前には時間があるぞ”と言ってもらえているみたいで、まだまだあんな曲を作る時間もあるし、こんなライブをする時間もあるぞ、というので、夢が膨れまくっていて。だから大きいところでやりたいというよりも、本当に好きな音楽をとことん作って、という時間を楽しみたいですね。そんな時間がまだまだあるというのが、楽しみです。

【UVERworld Profile】
滋賀県出身の6人組バンド。2000年に結成、2005年1stシングル『D-tecnoLife』でメジャーデビュー。2010 年には結成10周年、メジャーデビュー5周年を迎え東京ドームライブを敢行し42,000 人を集客し大成功を収めた。2020年には結成20周年、デビュー15周年を迎える。2023年7月29日に『UVERworld premium THE LIVE at NISSAN STADIUM』、30日に『UVERworld KING’S PARADE 男祭りREBORN at NISSAN STADIUM 6 VS 72000』を日産スタジアムで開催。29日の公演では約72,000人の動員を記録。30日の公演(男性限定)では約70,000人の動員を記録し、自身が持つ男性限定ライブの動員数日本記録45,000人(2019年12月20日東京ドーム)を大幅に更新した。

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