謎解きクリエイターはどんなことを考えている? 東京メトロの謎解きイベントも手がけるクリエイター集団「NazoLock」が明かす“内”と“外”【独自インタビュー】

2026.6.12 17:30

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NazoLockの山本祥彰、川上諒人の写真

クイズ王・伊沢拓司氏率いる「QuizKnock」から生まれた謎解きクリエイター集団「NazoLock」の主要メンバー、山本祥彰(よしあき)氏と川上諒人(りょうと)氏に独自インタビュー!「クイズ」と「謎解き」の違いとは? 普段のアイデア探しやこだわり、それぞれが振り返る“謎解きの原点”などを聞いた──。

初心者でも楽しめる“入り口となる謎解き”を作ることに重きをおく「NazoLock(ナゾロック)」は、これまで東京ドームシティで過去3度にわたって開催された『トーキョーディスカバリーシティ!』など、大規模な周遊型イベントの謎解き制作をいくつも担当。

4月27日(月)から開催中の、東京メトロの駅や沿線の街に隠された様々な謎解きに挑戦しながらゴールを目指す周遊型謎解き『東京メトロ謎解きガイドブック 宝石をたどる路線図』(〜7月31日まで)も手がけている。

|大事なのは、“パッと見の楽しさ”と“納得感”

──まずは改めて、「NazoLock」立ち上げの経緯についてお聞かせください。「QuizKnock」でも“謎解き”のコンテンツはありましたよね?

山本:はい。「QuizKnock」にも「謎解き制作班」のようなものが以前からあったのですが、「謎解き」の楽しさをもっと広めたいと考えたときに、「クイズ」を名に冠した「QuizKnock」という名前を使いすぎるのもどうかという感覚もあり、「謎」という言葉がついた新しいブランドを作った形になります。

川上:本当に謎解きが好きな人が集まっていて、謎解きクリエイターとしてやっていこうという気持ちが溢れているように思いますね。

山本:普段からメンバー同士で謎解きに遊びに行ったりもするよね。好きだからこそ、みんなが謎解きについて色々なことを考える、という良い循環で回っているチームだと思います。最近だと、川上たちチームメンバーにガツガツ作ってもらって、僕がチェックするという感じで回すことが多いですね。本当にいい謎、いっぱい作ってくれています!

川上:「作れません、作れません!」と言いながら作ってます(笑)

NazoLockの山本祥彰、川上諒人の写真
(左から)山本祥彰 氏、川上諒人 氏

──いい謎解きを作るため、普段どんなことを心がけていますか?

川上:やっぱり、パッと見の楽しさですね。「謎解き」ってある意味、人を選ぶ趣味なところがあるじゃないですか。会社の同僚や友達を「謎解きに行こうよ」と誘ってみても、“優秀な人じゃないと…”みたいな──。本当はそうじゃないよって、まず伝えたいんですよね。そのためにも、パッと見で楽しいことがあるんだよと、内容だけでなく見た目のワクワク感みたいなのも重視していますね。

山本:あとは、“納得感”みたいなものも大事だよね。「謎解き」に慣れていない方や、初めて挑戦するという方は、やっぱりなかなか解けないこともあって──。じゃあ、どうしたらその“解けなかった謎解き”を楽しんでもらえるかと考えたときに、「あっ、もうちょっと考えれば解けたじゃん!」という気持ちになってもらうことが大事だと思うんです。そうすれば、きっと考える楽しさが芽生えて、もうちょっとやってみようかなと前向きになれると思うので。謎自体は難しかったとしても絶対に納得感があるように設計していますね。

──逆に「謎解き」を作る側としては、どんな時にテンションが上がりますか?

山本:やっぱり解いている人の顔を見る、「楽しかったよ」という声を聞く、これがうれしいですね! 作ってよかったなという気持ちになりますし、逆にそこまでは不安の連続です(笑) 「謎解き」のことを一番考えているのは作り手である自分たちなので、謎のことも分かりすぎちゃって、これ本当におもしろいのかなと自信がなくなってくることもあるんですよ。でも、自分たちを信じて出したものが、本当におもしろく感じてもらえたんだなと分かると安心して、よかったなと!

川上:僕らは周遊系の「謎解き」を作ることが多いんですが、イベントが始まったばかりのときに(イベント自体が)うまく回っているかのチェックで見回りに行った時とかに、会場で直接お客さんの顔を見られる時があります。本当に解いてくれているんだなというのが伝わってきて、それがうれしくて続けていますね。

── 「謎解き」のエゴサーチ的なことはしたりしますか? (笑)

山本:自分が作ったやつは見ますね(笑) 辛辣(しんらつ)な意見も真摯(しんし)に受け止めてます! 難しい、不親切、分かりづらいといった指摘も、「貴重な感想ありがとうございます!」という気持ちで次に活かしています。

NazoLockの山本祥彰、川上諒人の写真

──ズバリ、「クイズ」と「謎解き」の一番の違いはどこだと考えますか?

山本:「クイズ」を“知識を使って答えを導くもの”と定義した時に、「クイズ」は知らなかったら終わりのものが多いですが、「謎解き」は基本的に“まったく知らないこと”がなく、いかに問題と向き合い、どう考えて解決方法を探るのかという部分に焦点が当たっているところが、両者の大きな違いかなと思います。自分の中の当たり前だったものがふとしたきっかけでつながる──「謎解き」を解くためのヒントになるんです。

──「謎解き」は、諦めない限りは解くチャンスがやってくるということですね。

川上:「クイズ」は知識欲と結びついていますが、「謎解き」は成功体験に重きを置いていると思っています。知識に頼らない分、“自分の力で解けた”という記憶が強く残ると思うんです。

山本:早押しクイズの大会とかだと、10問用意したとしても、そのうち3問は答えが出なくても成り立つゲームなので、実は答えが出る想定で作っていない問題もあるんです。でも「謎解き」は、基本的には答えを出してほしいと思って作っていますね。ぜひ諦めずに解いてほしいですね!

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