柿澤勇人「ボッコボッコにされました」蜷川幸雄や三谷幸喜“個性的すぎる”巨匠たちとの現場を振り返る

2026.4.27 10:45

この記事をシェア

  • Twitter
  • Facebook
  • Line

さらに柿澤は、「演出家とのすごく大きな出会いは蜷川幸雄さん」と話す。

村上春樹氏の小説を原作とする舞台『海辺のカフカ』に出演した際、蜷川氏の熱量に驚かされたという。「蜷川さんの稽古場ではもう、ボッコボッコにされましたね」と懐かしむ。

「最初のセリフは、“だけど現実を見ろ。君はまだ15歳だよ”ってセリフだったんですけど…」と、当時を回顧。

柿澤「だけど現実を…」

蜷川「ダメ!もう1回!」

柿澤「だけど現…」

蜷川「はいダメ!下手くそ!才能なし!帰れ!俳優やめろ!」

稽古場の様子を思い出し、柿澤は「やばくないですか(笑)」と言いつつも、どこか楽しそうに微笑む。

「何が何だかわかんなくて、(蜷川氏が)“お前のセリフはすごく聞き取りやすいし、いい声だし、美しいけれども、それだけ。薄っぺらい、深みがない。お前の声にはノイズがない。つまりお前の人生にノイズがない。お前は今までの人生、美しいものとかキレイなものばっかり見てきただろう。そうじゃないんだよこの役は”って。もう家帰って毎日泣いてましたね」と、蜷川氏の言葉を振り返った。

そんな蜷川氏の要望になんとか応えようと、「声にノイズがないっていうから、タバコ吸いまくって、泡盛で毎日うがいして、声潰しにかかりました」と蜷川氏に話すと、「“そういうことじゃねえんだよバカ!”と言われて」と、また怒鳴られたという。

柿澤は「確かにそうなんですけど」と我が事ながら呆(あき)れて笑い、「辛かったけど、いい出会いでしたね」と、蜷川氏との現場を振り返った。

1 2 3

クオカードプレゼントキャンペーン2024