まさに天ぷらの聖地…現代の名工にも選ばれた天ぷらの神の店の常連は寿司界のレジェンド「ここしか天ぷら屋さんを知りません!」

2026.4.17 10:00

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ヒロミと小泉孝太郎の2人がMCを務める『オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます』が4月11日に放送。寿司界のレジェンドをも虜にする天ぷらの神様に密着した。

道行く人に“その人にとっての神様のような存在”を聞き、実際に会いに行くこの番組。東京・押上で声をかけた女性の神は、門前仲町にある天ぷら店『みかわ是山居(ぜざんきょ)』の店主・早乙女(そうとめ)哲哉さん。現代の名工にも選出されており、天ぷらの揚げ方ひとつひとつに、長年培ってきた技術が凝縮されているという。「おいしかったです。天ぷらの神でしたね」と神への愛を語る女性。

現代の名工の1人に選ばれた『みかわ是山居』店主・早乙女哲哉さん

早速、取材交渉のため連絡をしてみると、第一声で「ウチはバラエティー番組は断ってるんだよ」と渋い反応。半ば諦めムードで番組の概要を説明すると、なぜか「まぁやってやるよ」と取材OKが。後日あいさつに向かうと、迎えてくれたのが『みかわ是山居』店主・早乙女哲哉さん79歳。「1回番組を見たことがある」という神・早乙女さん。「俺はもう、立っている姿勢は多分料理人で俺よりキレイなやつは誰もいない。世界で1番おいしい天ぷらをお客さんに揚げればいいんだな。そこだけですよ」と語る早乙女さんに出会って5分で神のオーラを感じるスタッフ。

門前仲町から徒歩6分の場所にある『みかわ是山居』

神の店『みかわ是山居』(東京都江東区福住)は、門前仲町駅から徒歩6分。メニューはおまかせのコース2万7000円(税抜 ※撮影時)のみ。1か月前から予約できるが、すぐに埋まってしまうという(※予約はネットからのみ)。国内からだけではなく、海外からも多くのお客さんが訪れるという。アメリカから神の天ぷらを食べに来た男性は「コレはただの食べ物じゃない。まさに芸術品です。装飾も味もとてもたのしむことができた。全てが完璧だった」と語る。

多くのお客さんでにぎわう店内

後日、神・早乙女さんから「休憩時間中に俺の天ぷら食べさせてやるよ」と連絡が。実は早乙女さん、2月にオンエアされたカニ漁に密着した放送を見ていたそうで、「(『オー!マイゴッド!』は)本物志向があるんで、ただのお笑い番組じゃないから。まあまあなんかちょっとまともかな少し」と認めてくれた様子。「天ぷらっていうのは、水分の含有量をコントロールする、要するに脱水作業なんだけど」と言い、まずはキスを揚げるところから見せてくれた。

揚げる前のキス

「キスっていうのはあんまり味もはっきりしなくて、なんとなく水っぽくて。大体お客さんたちはほとんどそういうイメージ」と言いながら、180℃に熱した油の中にキスを投入する早乙女さん。「脱水って言ってるでしょ。油がどんどん潜っていくから水分が出る。油の力で水分を弾き出してる」と、脱水とは揚げることで食材の中に油を入れ水分を抜くこと。そしてキスから抜けた水分と衣に含まれる水分で食材を蒸すのだという。

「衣全体の水分がどんどん抜けていって、どんどん音が小さくなっていく。それが終わると今度は中の魚の水分が少しずつ少しずつ減っていく。その音をずっと確認しているわけだから」と、語る早乙女さん。

キスの天ぷら

揚げ初めてから2分19秒で取りだし、脱水で風味が凝縮したキス。スタッフが食べてみると、「外ふわふわなのに、中すっごいしっとりしてておいしすぎる!」と感動した様子。キスは2割ぐらいの水分を抜くイメージで揚げており、このキスを食べたお客さんはそのおいしさに驚き、おかわりが多いのだという。“天ぷらは水分をコントロールする科学”と語る早乙女さんの技術は、2021年、厚生労働省が評する『現代の名工』に選出された。

アナゴを揚げる早乙女さん

続いての食材はアナゴ。天ぷらの代表的な食材だが、揚げる前にも神のこだわりが光る。そもそも天ぷらが重くベチャッとなってしまう原因は衣のグルテン。グルテンとは小麦粉に含まれる2種類のタンパク質が水と混ざり合い、力が加わることで結びついてできる粘り気のある物質。このグルテンの粘りで空気の通り道がなくなり天ぷらがベチャッとしてしまう。

そこでグルテンを発生させない神技が、早乙女さんの柔らかい手首で粉に負担がかからないように溶きほぐすこと。「私の手首がこれ以上柔らかく動くかっていうくらい柔らかく動いてる。60何年かかってようやくここまで来た」と語る神・早乙女さん。この手首の柔らかさにより衣に最小限の力しかかからないため、グルテンの発生が抑えられているという。

おなかの部分は天つゆ、しっぽの部分は塩で食べるのが『みかわ是山居』流

グルテンを極限まで抑えた衣をまとったアナゴは、ヌメりのある皮目を下にし、210℃の油の中へ。そのままひっくり返さず皮目を下にしたまま揚げ続ける。皮目が焼けたらその後は何度も何度もひっくり返し、蒸し焼きに。これにより、実はふっくら、皮はパリパリになるという。アナゴのおなか部分は抱えている油が味の濃さを出しているので天つゆで。下半分は油がないのにアナゴの繊細さが凝縮されているため塩で食べるのが『みかわ是山居』流。

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