伊藤淳史 「あの作品がなかったら…」 26年ぶりに振り返る俳優人生の分岐点 何もかもに全力だった、青年時代を振り返る
2026.4.13 11:45

しかし現場では、ときにあえて厳しく接するように心がけたそうで、「友達になっちゃいけないっていうか、“彼の気持ちをどうやったら踏みにじれるか”みたいなことばっかり考えてて…。矛盾とか怒りとか虚しさとか、そういうことも含めてちゃんと感じて欲しいなっていうのが、あの頃の伊藤くんに対する演出でした」と、当時の胸の内を明かす。最後には「ちょっと(伊藤を)肉親みたいに見てますよね。特別で、自分にとってはそうですね。向こうはちょっとどう思ってるか分かんないけれども」と笑った。
親心にも似た監督のメッセージを見た伊藤は、「泣かしにきてますよね」と目を潤ませる。キャリアを重ねた今、「周りから追い込まれることがもう無いです、絶対に」「言われなくなってくる不安がすごいあって…」と話す伊藤は、緒方監督との現場を「15歳って子どもじゃないですか。もう親ですよね。親が子どもに本気で叱ってくれてるっていうか」と懐かしんだ。

伊藤は『独立少年合唱団』のことを「あの経験って、今振り返ると単純に今自分の子育てに直結してる。本気で向き合う、本気でぶつかるっていう」と話す。「“自分がどう見られよう”なんて思ってやってた記憶が全くなくて。その1シーン1シーンに、子どもながらに命を懸けてた。全精力を発揮するっていうか」と、強い熱量を持っていたからこそ「こういう所に連れてきてもらえたのかな」と言葉を続けた。
ベルリンを訪問し、当時のひたむきな自分に再会できた気がしたという伊藤。「越えようと思っても絶対に越えられない高い壁ができたなっていう意識を、実は今でも持っていて。でもそれは、当時の自分が“頑張れよ”“続けろよ”と力を与えてくれてるっていうか。過去にはもう戻れないからね、これを力に変えていく」と意気込んだ。
かつてスピーチをした会場で、伊藤は「もっともっと役について、今まで以上にこれからも向き合って考えて、自分で追い込んでやっていく。そういう新しい目標ができた気がします」と、初心に帰り、再び歩みを進める、強い決意が垣間見えた。
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写真提供:(C)日テレ
文:entax編集部
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