伊藤淳史 「あの作品がなかったら…」 26年ぶりに振り返る俳優人生の分岐点 何もかもに全力だった、青年時代を振り返る
俳優の伊藤淳史が、4月11日に放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』でドイツ・ベルリンを訪問、自身の俳優人生にとって最大の転換点となった作品を振り返った。
出演作は数知れず、番手や役柄を問わず求められ、オファーが途絶えることのない若きベテラン、伊藤淳史。「小学校6年生の時に初めて主演。いやもうね、芸歴おかしいですよ。43歳で40周年になる。謎です」と自身のキャリアを笑って振り返るが、そんな彼にとってドイツは、自身の俳優人生を語るうえで欠かせない国だという。
「16歳ぐらいの時、僕が主役をやらせていただいた映画がベルリン国際映画祭に出品されることになったんです」と話す伊藤が、以前ベルリンを訪れたのは26年前、16歳の時。カンヌ、ヴェネチアと並ぶ世界三大映画祭の1つであり、伊藤はその経験を「非常に大きいターニングポイント」と語る。
映画『独立少年合唱団』(2000)。日本の青春映画の傑作と称されるこの作品で、伊藤は吃音(きつおん)症の中学生を演じた。心身の成長をリアルに描くため、声変わりのある思春期を狙ってキャスティングされ、撮影は8か月もの長期に及んだという。

26年前に出席した映画祭の会場を再訪した伊藤は「多分この下の、真ん中らへんに座ってた気がします。観客の方々と一緒に見て、終わった後にすっごい皆さんが拍手をしてくださったんですよ」と、当時の熱狂を鮮明に思い出す。
16歳ながら芸歴10年以上の伊藤は、日本ではよく知られた存在だった。そんな伊藤のことを誰も知らない土地で評価されたことを「作品の力というか、作品の魅力を皆さんが認めてくれた。それは僕の中ですごい大きかったですね」と回顧。「『独立少年合唱団』っていう作品がなかったら、この仕事を続けてなかったかもしれない。本当に大きいですね」と当時の感動を思い返した。
そんな人生を変えるまでになった作品だったが、キャスティングされた当時は、芝居の世界から身を引くことも考えていた時期だった。子役として着実にキャリアを積んでいた伊藤だが、「小学校からずっとサッカーをやってて。やっぱりサッカー選手になりたかったんですよ」と、一時は劇団も辞めていたそう。
しかし、すべてをかけた中学3年の最後の大会で1回戦敗退。伊藤は「“当然勝つ”みたいなところの中での衝撃っていうのはやっぱり大きくて。なんか急に、抜け殻みたいになっちゃった」と振り返る。 そんな心にぽっかりと穴が空いたタイミングで舞い込んできたのが、『独立少年合唱団』のオーディションだった。引退した劇団のマネージャーから「1個受けて欲しいオーディションがある」と声がかかったそうで、運命を感じて応募したという。
今回、伊藤をキャスティングした監督から、サプライズでビデオメッセージが届いた。

