「次なるAKIRAを創りたい」『ヤングマガジンUSA』を北米で配布!表紙は士郎正宗が描き下ろし&『頭文字D』しげの秀一ら人気作家19作品収録

2025.7.16 04:05

◆『ヤングマガジンUSA』特別増刊号編集長・白木英美氏コメント

Q:なぜ今回、このような北米での企画を実施しようと思われたのですか?
A:近年、世界的にマンガの需要が高まる中で、特に青年マンガの持つ深みや魅力を、より多くの方に届けたいと考えたのがきっかけです。『AKIRA』や『攻殻機動隊』といった名作を世に送り出してきたヤングマガジンとして、次なる『AKIRA』を創出したいという想いもあります。ちょうど本年が創刊45周年という節目を迎えることもあり、その記念事業の一環として今回の北米向け増刊企画を実現する運びとなりました。現在、海外市場では少年マンガが主流となっていますが、少年マンガでは描ききれないテーマや表現を含む青年マンガの可能性を、海外最大市場である北米の読者の皆さまにも届けたいと考えています。

Q:日本の『ヤングマガジン』と、今回北米で展開される『ヤングマガジンUSA』には、どのような違いやコンセプトの変化がありますか?
A:日本版のヤングマガジンでは、殺し屋やドラッグといった刺激的な題材を扱う作品が多いのが特徴ですが、今回の北米向け増刊では、SFやダークファンタジーといったジャンルに重点を置いて構成しています。「アウトサイダーのための雑誌」というヤンマガらしさは踏襲しつつも、より国際的なスケールで共感されうる作品群を揃えました。世界観の広がりやテーマ性において、グローバル市場に響くラインナップを目指しています。

Q:「UN-filtered MANGA」というコンセプトは、どのような経緯で生まれたのでしょうか?
A:広告代理店の方々とのディスカッションの中で、「フィルターばかりの世の中は、本当におもしろいか?」「人間の想像力にフィルターは必要か?」といった問いをいただきました。この考え方は、まさに青年誌が掲げてきた価値観と重なるものであり、非常に共感できるものでした。青年マンガは、夢だけでなく現実を描くメディアであり、人生の葛藤や痛み、社会への違和感といった“生々しい感情”を描くことができます。社会、時代、配慮——さまざまな「フィルター」へのアンチテーゼとして、この「UN-filtered MANGA」というコンセプトを打ち出しました。北米の読者の皆さまにも、作品を通じてその真意を感じ取っていただければと考えています。

Q:北米の読者を想定して、どのようなテーマやジャンルを選定されましたか?
A:今回は「SF」「ダークファンタジー」「ホラー」「LGBTQ」という4つのジャンルに焦点を絞りました。ヤングマガジンではこれまでも『AKIRA』『攻殻機動隊』『ドラゴンヘッド』『BOYS RUN THE RIOT』『頭文字D』など、ジャンル性の高い作品が海外で評価されてきました。特にSFジャンルには重点を置いており、少年漫画では扱いづらい複雑なテーマや世界観に挑戦することで、より深い読書体験を提供できればと考えています。これらは、北米においても人気の高い骨太なジャンルであり、ヤングマガジンらしいアプローチが可能だと確信しています。

Q:作品選定や作家の起用は、どのような基準で行われましたか?
A:昨年10月に「海外向け増刊を制作する」という企画趣旨のもと、一般公募を実施し、100名を超える作家の皆さまにご応募いただきました。社内選考に加え、北米支社の現地スタッフ(ネイティブ)からの意見も取り入れながら、最終的に18作品を厳選いたしました。北米市場は人種・宗教・ジェンダーなど多様性に関する配慮が求められる市場ですので、その点には十分注意を払いながら、コンセプトに即した作品を選定しています。

◆総選挙キャンペーンについて

読者参加型の総選挙キャンペーンを実施。
投票対象の16作品の中から最も支持を集めた作品は、講談社のマンガアプリ「K MANGA」にて連載が決定する。

投票はX(旧Twitter)および特設サイト上で実施され、「いいね」やリポスト数がそのまま得票に反映される。
結果発表は12月15日(日本時間12月16日)を予定している。

全1044ページに及ぶ限定冊子はアニメNYCや紀伊國屋にて、期間限定で無料配布(なくなり次第終了)されるほか、公式Xアカウントと公式サイトでも全作品を読むことができます。Xおよびサイトでは、投票対象の16作品の中から、それぞれの世界観を表したスペシャルムービーも公開する。
またXでは、豪華景品が当たるキャンペーンも実施予定で、詳細は後日公式Xにて告知。

◆ANIME NYC 2025への出展について

8月21日(日本時間8月22日)からアメリカニューヨークにて開催される「ANIME NYC」では、特別増刊号を配布するほか、望月峯太郎先生、花沢健吾先生による、パネルイベントやサイン会も!
「ANIME NYC」は、ニューヨークで年1回開催されるアニメコンベンション。日本のアニメ・マンガ・ゲーム企業や出版社などが多数出展し、限定グッズ販売やステージイベントも行われる、日本ポップカルチャーの祭典。

<イベント詳細>
日程:8月24日(日)(日本時間8月25日(月))
出演作家:望月峯太郎先生(ドラゴンヘッド)、花沢健吾先生(アンダーニンジャ)
※詳細は追ってANIME NYCより発表予定

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