“月経を穢(けが)れ”とする歴史が約1000年続いた日本…生理中の女性は“月経小屋”で隔離していた?社会学者が解説
2025.6.25 11:30それを受けてMCの上田晋也が「そもそも“月経は穢(けが)れ”みたいなのは何か理由はあったんですか?」と尋ねると、田中先生は「平安時代に外国から“月経は穢(けが)れである”っていう考え方をわざわざ輸入したっていうふうに言われてます」と話し始め、「それは宮廷の政(まつりごと)の 世界から女性を排除するっていう目的で、わざわざ輸入したんではないかというふうに言われています」とその歴史を解説すると、スタジオからは驚きの声が。

さらに、「それによって江戸時代にはもうわりと、“月経不浄視”っていうのが一般社会に広まって」と、“月経があるため女性は穢(けが)れた存在”という考えが広まったことを振り返った田中先生は、生理中の女性を“月経小屋”や“忌み小屋”といった小屋で隔離していたことや、生理中の女性は船に乗ってはいけない、刃物を使ってはいけないといった取り決めがあったことを吐露。
そこで上田が、「理不尽な、理由のない取り決めみたいなのがあって。それがどんどんみんなの考え方に刷り込まれていってという歴史が続いたわけですか?」と確認すると、田中先生が「そうですね。終戦くらいまで“月経小屋”は使用されていて。1960年代まであったところもあるんですよ」と、半世紀ほど前まで“月経小屋”が存在していたという衝撃の事実を明かした。
実際、“月経小屋”を経験した方たちの記録を見ると、罪人が被るような“板笠”を身につけて“月経小屋”に向かう姿を、小学生からもバカにされていたといい、「女性自身も“自分は穢(けが)れだ”っていう考え方が内面化してるから、“スゴくみじめだった”っていうのが残ってるんですね」とその歴史をひも解くと、上田は「変わったきっかけっていうのはあるんですか?」と質問。

すると田中先生は、一番大きく変わったのは、1961年に今の生理用ナプキンの原型となる“アンネナプキン”が発売されたことだと振り返り、「物理的にも解放されたし、心理的にも安心感とか。ナプキンのコマーシャルをすることによって、“これはもう隠さなくてもいいんだ”っていう意識が急にできたんですね。その後に、生理用品の性能が日進月歩で良くなって。今はもう世界最高水準なんですね」と現在の日本の生理用品を評価した。
それを受けて、海外経験が豊富な、元CA芸人・CRAZY COCOも「日本の生理用品ってめちゃめちゃ優れてて、もちろんナプキンの種類も多いです」と同調し、「CAの子たちと日本フライト来て、クルーの子たちも日本にフライト来るたびに、日本の生理用品大量に買って帰ってました」と実体験を明かしたが、上田は「でも認識は遅れているっていう感じはしますよね、生理用品自体は良くなってても」とコメント。“生理の歴史”について理解を深める夜となった。
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