映画『青春ゲシュタルト崩壊』 W主演を務める佐藤新(IMP.)&渡邉美穂にインタビュー 佐藤「(渡邉は)感情のリミッターが良い意味で外れてる」

2025.6.11 18:00
佐藤新(IMP.)と渡邉美穂の写真

映画『青春ゲシュタルト崩壊』でW主演を務める佐藤新(IMP.)と渡邉美穂にインタビュー。お互いの座長ぶりについてや映画の中での印象的なセリフを語った。

原作は、小説サイト『野いちご』にて、2016年から開催されている小説コンテスト『野いちご大賞』の第5回大賞作品、丸井とまとの『青春ゲシュタルト崩壊』(スターツ出版文庫)。

本作は、<個性を押し殺し、他人に合わせて自分を見失うこと=自分の顔が見えなくなる>と原作で表現される【青年期失顔症】になった女の子が、新たな出会いを経て成長していく物語。派手な見た目と乱暴な態度で教師から目をつけられているが、人一倍“痛み”に寄りそえる高校2 年生の朝比奈聖(あさひな・ひじり)を演じるのはIMP.のメンバーでありセンターを務める佐藤新。ある日、自分の顔が認識できない【青年期失顔症】になってしまう間宮朝葉(まみや・ あさは)を演じるのは、日向坂46の元メンバーで卒業後は俳優として幅広く活躍をしている渡邉美穂。

■お互いの座長ぶりとは? 佐藤「頑張って堂々と見えるように…。」

−−完成した作品をご覧になっていかがでしたか?

佐藤:初めての映画での主演なので…作品の感想より、“いよいよこれが世に出ていくんだ!”っていう。まだ公開されてもいないのに、(完成したものを)見ただけで心臓がもうバクバク、バクバクしてきちゃって…。1時間45分間、ずっと心臓バクバクしてたら終わりました(笑)

渡邉:一度も穏やかな時間なかったんだ(笑)

佐藤:やっと冷静に見れるようになってきたかなぐらい…

渡邉:もっとおっきいスクリーンで見たときにもっとバクバクするよ?(笑) 初号(試写会)とかで、でっかいスクリーンで、いろんな関係者とかも来て、第三者がいっぱい見るわけですよ!で、完成披露試写会、舞台あいさつとかあるじゃないですか?その時にまたバクバクするんですよ!

佐藤:ほんとにどうしよう…。(どんどん不安な顔になっていく佐藤)

−−渡邉さんは?

渡邉:今回こういう役柄が初めてというか…。今までは、明るくて天真爛漫(てんしんらんまん)なキャラクター役を演じてきたことが多かったので、またちょっと違った等身大の10代の女の子。悩みを抱えていたり、人間関係でぶつかったりとか、共感ができる役柄を演じたのが初めてでした。なので今までとは、お芝居もちょっと違ったり声色とかも自分なりに変えたので、初めて客観的に(映画を)見た時に、“こんな感じなんだ、全然雰囲気違うな”っていうのを感じて、新しい自分を見てる気分になりました。主題歌もすごい素敵だったので、いろんなものがそろうと迫力があるなって感じました。

渡邉美穂の写真

−−お互いの座長ぶりはいかがでしたか?

佐藤:渡邉さんは周りをほんとに広く見てるなって思って。僕、滝沢(秀明)社長に“自分が座長をやる時は常に周りを見なきゃダメなんだよ、自分のやるべきことだけじゃなくて、ちゃんと周りを見て、お仕事をしていかなきゃいけないんだよ”っていうのを口酸っぱく言われ続けてきたんですけど、僕はもう目の前のお芝居に必死で…。でも渡邉さんは、お芝居はもちろん、周りのスタッフさんへの気遣いとか、“こういうところが座長の立場には必要なんだ”って学ばせてもらった部分もあるので、すごい感謝してます。

渡邉:(佐藤さんも)共演者の方とかと、たくさんコミュニケーション交わしてました。カメラが回ってないところでの関係性とか温度感って、芝居に影響することって結構あるなって私は思ってるので、(映画の中で)朝葉と聖が本当に存在してるかのような何気ない会話ができたのも、カメラが回ってないところで佐藤さんがお話を一緒にしてくれたからで、現場でいい影響をいっぱい与えていただいたので、素晴らしい座長でした!緊張してたってすごい今日おっしゃってるんですけど、全然感じないくらいどっしり構えてる感じがありました。

佐藤:(滝沢社長に)“堂々としろよ”って言われてたので、頑張って堂々と見えるように…。一応座長なので…。初日とか(緊張が)やばかった。プロデューサーさんに“力抜いていいよ”とか、ちょっとバレバレで。

佐藤新(IMP.)と渡邉美穂の写真
Ⓒ映画「⻘春ゲシュタルト崩壊」製作委員会

−−演じた役柄との共通点や、共感できた部分はなんですか?

佐藤:聖は自分の考えを、朝葉よりもしっかりと持ってるタイプなのかな?って思ってて…。学生時代の自分っていうよりは、今の自分に近い部分は結構あるのかな。“こう思うんだったらこうすればいいじゃん!”ってところは似てるかなって思ったり。でも、友達の人間関係で悩んで苦しんでるところとかは、学生時代にたくさん経験があったので、学生時代の自分と変わった今の自分とも照らし合わせて、その時の感情を思い出しながら、自分なりに演じていた記憶があります。

佐藤新(IMP.)と渡邉美穂の写真
Ⓒ映画「⻘春ゲシュタルト崩壊」製作委員会

渡邉:朝葉と似てる部分、たくさんあるなと思うんですけど…。すごい気持ちがわかるなと思ったのは、かつての自分も、人には言いづらい、これを言ったら周りからどう見られるかとか…。そういう悩みを仕事でもプライベートでも、あんまり誰かに言えるっていうタイプではなかったんですよ。特に、家族とか母親とか一番近い人たちにほど一番話しづらいというか…。親は、自分の子どもが健やかに育ってほしい、って願うものだと思うので、そんな中で悩みを打ち明けた時にショックを受けるんじゃないかな?とか、失望させてしまうんじゃないのかな?みたいに思ってる時期があったので…。朝葉がなかなか自分の本音を言えないっていう部分が、過去の自分とすごく重なるなと。ただ、今の私はいろんなことを打ち明けられるようにはなったので。

渡邉美穂の写真
Ⓒ映画「⻘春ゲシュタルト崩壊」製作委員会

−−打ち明けられるようになったきっかけはあるんですか?

渡邉:思い切って母親に悩みを打ち明けたのがきっかけでした。基本的に家族に仕事のことを一切話さないタイプだったんですけど、一回母親に思い切って、“今めちゃくちゃ悩んでてさ”って話した時に、普通にフラットな感じで社会に出て働いてる身として、いろいろ共感してくれることがたくさんあったので、“なんだ思ったより普通に全然話せば大丈夫じゃん!”って。そこからはいまだに仕事とかで行き詰まったり悩んだりしたら、これ悩んでるんだよね”って電話とかでもすぐ話せる関係になったので、思い切って話してみるって意外と大事だったなって。

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