【独自インタビュー】声優・橘 美來 & 加藤 渉「“ジレンマ”が心に響く」 少女漫画の金字塔『天は赤い河のほとり』

テレビアニメ『天は赤い河のほとり』(7月7日スタート)でメインキャラクターを演じる声優・橘 美來(みらい)&加藤 渉(わたる)に独自インタビュー!見る人にぜひ押さえておいてほしい“第9話”について語ってくれたほか、アフレコ現場に“巨匠”が訪れた裏話も! 一番大緊張していたのは、声優・千葉翔也だった──??
※役者泣かせの“難解固有名詞”で溢れるアフレコ裏話はこちらから

今年画業45周年を迎える漫画家・篠原千絵の代表作『天は赤い河のほとり』(通称:天河/てんかわ)は、現代の日本に生きる普通の女の子・鈴木夕梨(ユーリ)が紀元前14世紀のヒッタイト帝国へ召喚され、第3皇子カイルと共に陰謀渦巻く過酷な運命と愛を切り拓いていく“本格大河ロマン”。

1995~2002年「少女コミック(現Sho-Comi)」(小学館)で連載された原作は、累計発行部数2,000万部超(2026年1月時点、電子版含む)。少女漫画の金字塔として知られ、『闇のパープル・アイ』や『海の闇、月の影』など名だたる篠原作品の中で今回初のテレビアニメ化となる。

そんな本作で、ガールズユニット「DayRe:」のメンバーとしても知られる橘 美來が主人公・夕梨(ユーリ)を、『アオアシ』朝利マーチス淳や『怪獣8号』市川レノなどの声で知られる加藤 渉が才色兼備で人望にも厚い皇子カイルを演じる──。

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ユーリとカイル

加藤「“ジレンマ”が心に響くんです」

──本作は少女漫画の『金字塔』とも言われています。おふたりは、本作のどういった点が世の女性たちの心に響いたと思いますか?

加藤:ユーリの周りには、色んな魅力的なキャラクターがいますよね。

橘:ユーリは色んなキャラクターからアプローチ…というと少し語弊がありますが、愛されていますよね。それはやっぱり、“ユーリの持つ資質”が大きいと思います。

敵側だった人たちもどんどんユーリの魅力の虜になっていく。そういうところで、きっとキュンキュンするようなセリフも出てくると思うので、そちらも楽しみにしていただけたらと思いますね!

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黒太子と呼ばれるミタンニ王国のマッティワザ(CV.鳥海浩輔)など、敵国側のキャラクターからも目が離せない本作

──壮大な物語が描かれる本作で、ぜひ押さえておいてほしい展開やシーンを教えてください。

橘:私はひとつ──ユーリとカイルの心が近づくキーポイントみたいなものが『9話』にあると思っているんですが、そこは見ていて「わーっ!」「……良いっ!」となったんですよね。すみません、語彙力が…(笑)もちろん、ふたりがすれ違っているところももどかしくて見入ってしまうんですけど、やっぱりどうしても心が近くなったシーンを見てしまうと、「…よかったぁ!」「本当に幸せになってくれー!」と。

加藤:物理的な距離が離れると、なぜか精神的な距離が近づくふたりなんですよね。

橘:そうなんですよ! もちろんふたりとも“還りたい”“還らせなきゃいけない”という思いもあるので、うまくいかないのも分かりつつ、そういうところも楽しみながら、どういうふうにふたりの距離が近づいていくのかみたいなところも注目しながら見ていただきたいですね。

加藤:いち視聴者としてみても、そのジレンマが心に響くんですよね。物語が進むにつれてミタンニとの戦いがメインになってきますし、そこに続々とヒッタイト側の新キャラも参戦します。黒太子のバックボーンだったりも掘り下げられているので、オープニングでこんなに出番があるキャラなんだからどう活躍するのかなみたいなところもお楽しみいただければと思いますね。

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<第4話より>

橘「背中を押していただけたような気がします」

──本作の収録現場には、原作者の篠原先生もいらっしゃったそうですね。

加藤:そうなんです。本当におそれ多いことに、篠原先生ご本人にご挨拶にいらしていただいて、すごく緊張しました。

橘:もともと「いつか行きたい」とおっしゃっていただいていて、私たちも「いつかご挨拶できるのかな」と期待していたんですよね。

加藤:収録の序盤のほうで、ザナンザが初登場する回でしたね。なので、一番びっくりされていたのはザナンザ役の千葉翔也さん。一番緊張していました。

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剣の腕と知略に長けたカイルの異母兄弟「ザナンザ・ハットゥシリ」

──これも緊張するとは思いますが、何かお話はできましたか?

加藤:本当に“見た目”は置いておいて、ですが… 収録当時の僕がちょうどカイルみたいな金髪の髪型をしていたので、「本当にカイルみたいですね」というようなお言葉をいただけてうれしかったです。ただ、緊張しました…! その日の収録はセリフが少なくてよかったと思った覚えがあります。

橘:私もすごく緊張しながらご挨拶しました。篠原先生が大事にされている作品、その主人公を私が演じることに大丈夫かな…と心配していたんですが、背中を押していただけたような気がします。お話したあとに、より頑張るぞ!という気持ちになったのを覚えています。

──収録を終えた今、改めて篠原先生にお伝えしたいことはありますか?

加藤:僕は収録時、ぜひ(天河の)“新装版”のコミックスを出してほしいとずっと思っていて、制作チームの皆さんにも雑談する際とかにお話ししていたんですけれども、本当にそれが叶ったんですよ!* 作品の歴史の中にアニメも存在していて、それをきっかけにより多くの方に作品が届くようになったのも、本当に篠原先生あってこそだと思うので、とにかく感謝をお伝えしたいですね。

* 篠原千絵 画業45周年を記念して復刻された「愛蔵版」が全10巻で刊行。2026年7月24日に第1巻と第2巻が同時発売され、以降も順次発売予定

橘:私は、ただのファンみたいで申し訳ないんですけど、「イラストがすてきすぎます!!」と…!

加藤:※頷く

橘:(篠原先生とお会いした)当時は本当に必死で──心の中で「絵がすてきだな」っていうのは思っていたんですけど、「とにかく挨拶しなきゃ…!」っていうので伝えられなくて…(笑) 改めて作品を読んでみても、絵画のような、美術作品のようなイラストだなと改めて思いますね。

加藤:それで言いますと、僕も大好きな“見開き”があって──
『星よ
アナトリアの満天の星々よ
お願い
カイル皇子のところへあたしを導いて‼︎』(ユーリのセリフ)っていう…。原作だと序盤の方、『兄上に、この危機を伝えてくれ』とザナンザに送り出されて、アスランに乗ってカイル皇子の元に向かうときの見開きの絵が美しすぎて、特に印象に残っていますね。エピソード的にも、ユーリの姿に胸を打たれました。史実を解釈した上で描かれる先生の作品の素晴らしさも同時に伝えたいです!

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【橘 美來 Profile】
3月5日生まれ。千葉県出身。ミュージックレイン所属。アイドルをテーマにした大型メディアミックス作品『IDOLY PRIDE』の長瀬琴乃 役で初主演。主な出演作に、『魔王様、リトライ!R』(オルガン)、『ドラゴン娘になりたくないっ!』(春咲栄久)、『LUCA』(ネネ)など。ガールズユニット「DayRe:」のメンバーとして音楽活動にも注力。今年7月から3か月連続でデジタルシングルをリリース。8月・9月には新ライブシリーズ「DayRe: Seasons Live」も開催予定。
<公式サイト>
<DayRe:公式サイト>

【加藤 渉 Profile】
1997年7月17日生まれ。東京都出身。フリーランス。高校2年生で「日本ナレーション演技研究所」に入所。大学在学中から声優としての活動を開始。アニメ『勇者が死んだ!』(2023年)のトウカ・スコット役で初主演を果たす。主な出演作に、アニメ『アオアシ』(朝利マーチス淳)、『怪獣8号』(市川レノ)、『ダンジョン飯』(カブルー)、『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』(愛城恋太郎)、など。
<公式X>
<note>

TVアニメ『天は赤い河のほとり』
7月7日より毎週(火)25:29〜日本テレビAnichU枠にて放送
7月8日より毎週(水)24:00〜BS日テレにて放送
※放送時間は変更になる可能性がございます
<公式サイト>
<公式X(@tenkawa_anime)>

画像:©篠原千絵/小学館/アニメ「天は赤い河のほとり」製作委員会
取材・文・写真:entaxv