小池栄子 主演ドラマ『さよならノワール』は“頭痛”がするほど難しい? “バディ”役・北香那と語る、丁寧で刺激的な撮影現場

フジテレビの新・連続ドラマ『さよならノワール』(7/7スタート)にて主要キャストを務める小池栄子と北香那にインタビュー!「犯罪被害者支援室」を舞台とした本作は、向き合うほどに“頭痛”がする?? 小池が「すごく難しい挑戦」と語る舞台裏のほか、“バディ”として共演する中での互いの印象などを明かしてくれた。
※小池の“視野の広さ”はどこから来るのか? 独自インタビューも公開中!

『さよならノワール』は、『緊急取調室』シリーズや『愛の、がっこう。』『昼顔』などの脚本を務めてきた井上由美子によるオリジナルの警察ヒューマンドラマ。舞台となる「警視庁西池袋署」は架空の設定であるものの、主人公たちが所属する「犯罪被害者支援室」は警視庁内に実在。

小池演じる元暴力団対策係(現:組織犯罪対策係)の刑事・黒木夏海(くろきなつみ)と、北演じる対人コミュニケーションが苦手な心理学者・白石絵梨子(しらいし・えりこ)が、“人生の歩みを止められてしまった人々”に寄り添っていく──。

小池栄子と北香那の写真
黒木夏海(演:小池)と白石絵梨子(演:北)

【第1話 あらすじ】

日々さまざまな事件に遭ってしまった被害者や遺族に寄り添う、西池袋署「犯罪被害者支援室」。ある日、元“マル暴”刑事で支援員の夏海のもとに、心理学の専門知識を持つ絵梨子が帝都大学から出向してくるが、全くもって相性は悪そうだった。

そんな矢先、室長の田村貴子(戸田恵子)からラーメン店で火災が発生したとの一報が入る。夏海たちが火災現場に到着すると、店主の小西悠介(柳下大)は亡くなり、妻のさくら(北乃きい)は激しいショックを受けていた──。

撮影現場でも“研究”

──おふたりは本格的な共演が初めてだそうですね。まずは改めて、お互いの印象をお聞かせください。

小池:めちゃめちゃかわいいです! キャラクターにもぴったりですし、基本的にトーンが低めのドラマなので、絵梨子がいるだけで現場が明るくなります。今回のレギュラー陣は芝居熱が高い人が多いんですが、北香那ちゃんも本当にお芝居が好きで、一緒にやっていて勉強になることも多いですし、センシティブな題材をしっかり話し合える関係性ができているのですごく頼れます。

北:うれしいです! 私も、バディのお相手が栄子さんで本当に良かったと思うことばかりですし、今回はスタッフさんにも共演者の皆さんにも何でも相談できる環境なので、この作品で役者として新しい一歩を進めた感覚があります。本当に皆さんのおかげですし、「突き詰めることって大事なんだな」と思わせていただきました。

小池栄子、岡山天音、味方良介の写真
(左)岡山天音演じる西池袋刑事課強行犯係・鴨居卓海(かもいたくみ)
(右)味方良介演じる強行犯係係長・中谷健人(なかたにけんと)

──撮影チームの強い一体感が伝わってきます。

小池:本当にそう思います。刑事課チームの皆さんともよく話しますし、本当に風通しがいい現場です! 休憩時間にはカメラマンさんたちも「明後日のあのシーン、どういうプランで考えてますか?」とか、「僕たちはこういう画を作りたいと思ってるんだけど」と話してくださるんですよ。それがまたすごく参考になる。おもしろいものを作りたいという気持ちがみんな一緒なんだなと感じられて、すごく心強いです。

北:出演者の皆さんのキャラクターが本当に多種多様で、すごくバランスがいいんですよね! 刑事課の皆さんのお芝居を見ているのも楽しいですし、夏海さんとの関係性が少しずつにじみ出ている感じも見ていておもしろい。私自身は演じる側ですが、絵梨子みたいにちょっと“研究”している感覚にもなってきます(笑)

──その“研究”の成果を少しだけ教えてください(笑)

:例えば、濱尾ノリタカさん(大野裕也 役)はすごく芝居がチャレンジングなんですよ。おもしろいし、自由なお芝居をするんです。

小池:ねー、自由だよね! あのメンタルの強さはすごい。すごく素敵だと思う。明らかにスベってるときはあるけど…(笑)

北:(笑) たとえスベっても「自分のやりたいことだから!」っていう、そのメンタルもかっこいいなと思いますね。そういうのも勉強になるし、すごく楽しいです。本当に刺激的な現場ですね!

濱尾ノリタカの写真
濱尾演じる刑事・大野裕也

頭が痛くなるほど向き合う

小池栄子と北香那の写真

──題材となった「犯罪被害者支援室」は、なかなか日の目を見ない組織かと思いますが、おふたりは本作を通してどんなことを感じましたか?

小池:監督がおっしゃっていたのが、「被害者支援室の役目は“止血”なんだ」ということなんですよね。外科手術をするわけではなく、まずはこれ以上血を流さないようにカバーする──それを大事にしてください、と。この作品を通して、そういった場所があることを知ってもらいたいですし、「誰に相談したらいいか分からない」と感じている方の背中を少しでも押せる作品になったらいいなと思っています。

北:私はこの作品に出会う前、“カウンセラーというのは常に、精神的にフラットでいなきゃいけない存在”と思っていて、少し無機質なイメージもありました。でも、作品に携わっていく中で“フラットであることだけが正解ではない”ということも見えてきました。自分の中にある苦しみや悩み、人間味(み)みたいなものがないと、誰かの痛みに寄り添うのって難しいんだろうな、と──。この作品のおもしろさは、それぞれが何かを抱えながら被害者と向き合っているところだと思っています。

小池:寄り添い方も、人によって違いますからね。相手が何を寄り添ってもらえたと感じるのか、逆に「これ以上入ってこないでほしい」と思うのか。カウンセリングのシーンでは、そこをすごく考えながらやっています。

北香那の写真

──小池さんは河毛俊作 監督とドラマ『新宿野戦病院』(2024年放送)以来のタッグですが、今回はどんなディレクションを?

小池:人間、誰しもグレーゾーンがあるじゃないですか。河毛さんは白黒はっきりさせるというより、そういう感情の機微をすごく丁寧に描かれる監督なんです。かなりはっちゃけていた『新宿野戦病院』と比べると、今回は本当に(撮っていて)“頭が痛くなる”しすごく脳みそを使いながら、丁寧に丁寧に作っている感覚がありますね。井上先生の脚本は、勢いでは乗り切れないんですよ(笑) 河毛監督には、「人の気持ちは一緒くたには表せない」という部分を丁寧に演出していただいています。私にとってはすごく難しい挑戦です。

──井上先生の、“勢いでは乗り切れない脚本”というのは?

小池:これはおもしろいなと思う部分でもあるんですけど、大事な部分はしっかり描かれている一方で、そこに至るまでに「チームとしてどう進むべきか」という余白を、井上先生が書いてくださっている気がするんです。「本(脚本)は預けましたけど、あなたたちはどの道を選んでラストシーンまで持っていきますか?」と試されている感じ。本当におもしろくなるか、つまらなくなるか、監督をはじめ役者陣がどう考えるか次第なんだろうなって──。だから、諦めちゃいけない。難しいけど、すごくやりがいを感じています! よく言ってるもんね、(考えさせられる役ゆえに)「頭が痛い」とか(笑)

北:(※うなずいて)ずっと低いトーンのお芝居をしていると、特に首の後ろあたりが詰まってきて、どんどん口数が減ります(笑)

小池:いつもより、“鍼(はり)”にも通ってますもん(笑) しかも、全部が順撮り(シナリオの順番通りに撮影を行う手法)できるわけではないので、感情の度合いも細かく話し合いながら──やっぱり、“ひとつの作品としてちゃんと作りたい”という気持ちはみんな一緒なんですよね。

小池栄子の写真

***

【小池栄子 Profile】 
1980年11月20日生まれ。東京都出身。イープロダクション所属。俳優としてドラマ『美少女H』(1998年)でデビュー後、テレビ、映画、舞台、CMなど幅広い分野で活躍。主な出演作は、ドラマ『ムショラン三ツ星』『新宿野戦病院』『地面師たち』『俺の話は長い』『鎌倉殿の13人』『マッサン』『こころ』、映画『地獄の花園』『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』『記憶にございません!』『SUNNY強い気持ち・強い愛』『八日目の蟬』『接吻』など。 
 
※公式HPはこちら
 
【北香那 Profile】 
1997年8月23日生まれ。東京都出身。アルファエージェンシー所属。2010年に俳優デビュー。2017年から始まったドラマ「バイプレイヤーズ」シリーズでジャスミン役を好演し注⽬を集める。主な出演作は、ドラマ『再会~Silent Truth~』『替え玉ブラヴォー!』『ばけばけ』『魔物(마물)』『ガンニバル(シーズン2)』『どうする家康』、映画『「桐島です」』『あの⼈が消えた』『春画先生』など。
 
※公式HPはこちら
 
ドラマ『さよならノワール』 
フジテレビにて2026年7月7日より毎週(火)21時〜21時54分 放送 
 
【公式HP】 
【公式X】 

場面写真:(C)フジテレビ 
取材・文・写真:entax編集部