トランスジェンダー女性(高山のえみ)が本当の自分に対して抱えた葛藤…不器用な父(平田満)が“ニラレバ炒め”で伝える揺るがない愛情とは『十六夜膳房』第4話

11月2日深夜に月曜プラチナイト枠ドラマDEEP『十六夜膳房』の第4話が放送された。

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(※以下ネタバレを含みます)
死者に“最後の一皿”を振る舞い、悔いなく来世へと旅立たせる『黄泉の食堂』の料理人・孟婆(中村蒼)のもとに、トランスジェンダー女性・安藤輝(高山のえみ)がやって来る。食堂に着くなり「私、違和感ない?」と孟婆に尋ねる輝。孟婆は「僕たちが見ているのは、主に魂です。女性に見えます」と優しく返す。安心した輝は、『ニラレバ炒(いた)め』を注文した。

高山のえみの写真

彼女の注文に、父親との“ほろ苦い”思い出を感じ取り、フライパンで料理を仕上げた孟婆。輝は完成した一皿を口にすると、その味から呼び起こされた人生の記憶を語り始める。

中村蒼の写真

幼い頃に母を亡くした輝は、父・鉄二(平田満)と2人きりの家庭で育った。物心ついた頃には女性であると自認し、メイクをしたりおしゃれをしたりすることが好きだったものの、鉄二はそれを「おかしなこと」と言って許してくれない。

そんな鉄二は、不器用な性格でもあり、輝への思いをいつも料理に込めて伝えたという。「“大丈夫か?”って言いたいときはニラレバで、“頑張れよ”ってときは肉屋のメンチカツ出してね。そんなのわかるわけないって…」と漏らす輝に、孟婆は「あなたには伝わっているように思う」と口にする。しかし輝は「それは理解をしようとしたから」と返す。

我が子の思いを理解しきれない一方で、愛情は注いでくれた鉄二。しかし父親のそんな思いは、輝にとっては重荷になった。結局輝は、本当の自分を求めて鉄二のもとを飛び出す。ところが待ち受けていた現実は想像以上に厳しいもので、そこでも自分らしく生きることはできなかった。

そんな輝に大きな転機が訪れる。それは、大人になってから知り合った親友の死だった。輝と同じく、トランスジェンダーであることを隠していた親友は、あるとき周囲に本当の自分を打ち明ける。しかし家族にも認められなかったことで孤独を抱え、最後は自死を選んだという。

遺影に男性の姿が残された親友に対し、輝は「あの子は誰に愛されたんだろう、どう生きて、どう死にたかったんだろう」と思いを巡らせる。これをきっかけに鉄二と向き合うことを決心した輝は、「女性として生きたい」と打ち明け、久々に実家へ帰る。

フライパンで作ったニラレバ炒めを振る舞った鉄二は、続けて輝に「何するか俺にはわからんが…金かかるだろ。使え」と現金の入った封筒を手渡す。確かに不器用ではあったものの、父が自慢の我が子を思う愛情は、決して揺るがなかった。

結局、鉄二が用意してくれたお金は“宝物”として使わず、自らの努力で手術を受けた輝。本当の自分の姿で再び帰ってきた我が子に、鉄二はメンチカツを用意したのだった…。

『黄泉の食堂』でニラレバ炒めを食べ終えた輝に、旅立ちのときが近づく。「もし、父さんが来たら、何を頼むかな」とつぶやく輝に、「あなたが食べたものを食べたいとおっしゃると思う」と答える孟婆。「そのときは、たっぷりと自慢話を聞かせてもらいます」と続いた言葉に、輝は感謝して来世へと向かう。

そしてその頃、現世で仏壇に手を合わせ微笑む鉄二の目の前には、女性の姿で撮影された、我が子の遺影が置かれていた。

父の深い愛情と、それを受け取った子の人生に、SNS上には「お父さん、しっかり我が子を愛してくれていたね」「思い出の味が父親のニラレバ炒めって、とても幸せ」など感動の声が寄せられていた。

次回、11月9日深夜放送の第5話は――

孟婆のもとに、不機嫌そうな老女・山本雅子(木野花)が来店。「早く閻魔(えんま)様、呼んでちょうだい!死んだら閻魔様に罪裁かれるんでしょ!」と騒ぐ雅子には、人を殺した過去があった。家族に囲まれ幸せに暮らしていた雅子だったが、その日常は兄によって壊されたのだという。そんな雅子は『モツ煮とキャンディ』を注文するも、料理や接客に対する文句は止まらない。その振る舞いの奥に、心残りを感じ取った孟婆は「本当のあなたはどこにいますか?」と歩み寄り…。

■ドラマDEEP『十六夜膳房』
日本テレビ系全国ネット 月曜プラチナイト
毎週月曜24時24分~24時54分放送
TVer・Huluでも毎話放送後配信

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© NTV
文:entax編集部